FAT から NTFS への変換に必要なディスクの空きスペース

文書翻訳 文書翻訳
文書番号: 156560 - 対象製品
この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP156560
すべて展開する | すべて折りたたむ

概要

ディスクのパーティションを FAT ファイル システムから NTFS へ変換するには、NTFS のディスク構造を構築するためのディスク空きスペースが必要です。この資料では、Convert.exe を使用して FAT から NTFS へ変換する方法、および変換の際に必要な空きスペースについて説明します。

詳細

FAT と NTFS とでは、まったく異なったディスク構造を使用して、ファイルに割り当てる空きスペースを表現しています。両者のディスク構造を説明するのに、メタデータまたはファイル システムのオーバーヘッドがよく使われます。

FAT ファイル システムのメタデータは、ブート セレクタ、1 つ以上の FAT (File Allocation Table : ファイル アロケーション テーブル)、固定サイズのルート ディレクトリ構造、可変サイズのサブディレクトリ領域 (サブディレクトリ内のファイル数に応じて変わります) から構成されています。

FAT および NTFS のどちらのファイル システムにも当てはまるオーバーヘッドは、固定サイズのクラスタにディスクの空きスペースを割り当てるために発生します。割り当てユニットまたはクラスタの正確なサイズはフォーマット時に決定され、デフォルトではボリューム サイズによって決まります。ボリュームのサイズが同じ場合、NTFS のクラスタのデフォルトサイズは、FAT のデフォルトサイズより小さくなっています。

ファイル データの領域は、全クラスタに対してのみ割り当てることができます。そのため、1 バイトのファイルでも、FAT ボリュームでは、ディスク スペース上で 1 つのクラスタを使います。NTFS でも FAT とほぼ同じですが、FAT より複雑なため、この資料では詳細について説明しません。

FAT と同様、NTFS には一定量の固定サイズのオーバーヘッドが生じ、ファイルごとにも一定量のオーバーヘッドが生じます。回復、セキュリティ、大容量ボリューム サポートなどの NTFS の高度な機能に対応するために、NTFS メタデータ オーバーヘッドは FAT メタデータのものよりも多少大きくなります。一方で、NTFS のクラスタ オーバーヘッドは FAT よりも小さいため、NTFS ボリュームのデータが FAT ボリュームのデータより大きくなければ、NTFS のファイル圧縮を使用しなくても、より多くのファイルを格納することができます。

Convert.exe では、変換時のトラブルによる破損を防ぐために、FAT ファイル システムが空きスペースと認識するスペースのみを使用して NTFS メタデータを構築する必要があります。この方法では、変換に失敗した場合でも、ユーザー ファイルの FAT 表示は有効のまま維持されます。ただし、複雑なのは、NTFS データの 1 つのセクタがディスクの特定の位置を占有し、その他の構造が (数は少ないですが) その隣接セクタを占有しなければならない点です。

変換処理の概要は次のとおりです。
  1. 固定位置の NTFS およびその他の隣接データ (ある場合) を置くための空き領域を作成し (つまり FAT クラスタの再配置)、新しい FAT を保存します。読み取りできないなどの理由により必要なセクタが使用できない場合は、変換処理は失敗し、FAT ボリュームは変換処理前と同じ状態になります。
  2. FAT の空きスペースに NTFS の基本データ構造を作成します。これは、どの NTFS ボリュームにも共通の固定サイズのテーブルと構造です。テーブルのサイズはボリュームの大きさにより異なりますが、ボリュームのファイル数には依存しません。
  3. NTFS マスター ファイル テーブルおよびディレクトリ一覧を FAT の空きスペースに作成します。この作業に必要なスペースは場合によって異なり、FAT ボリュームの合計ファイル数に依存します。
  4. FAT 特有の構造で使用されている NTFS クラスタを、NTFS ビットマップで "空き" とマークします。変換処理が完了すると、FAT メタデータ オーバーヘッドは、NTFS の空きスペースになります。
  5. NTFS ブート セクタに書き込みます。ボリュームを FAT から NTFS に変換する作業はこれが最後です。ここまでの手順で変換処理が失敗した場合でも、そのボリュームは有効な FAT ボリュームのままで、FAT として認識されます。
クラッシュが発生する可能性は常にあるので、上記の作業ではディスク破損の危険性を最小限に抑えています。

注 : ほとんどの書き込みは FAT の空きスペースに対して行われるため、変換処理に失敗しても FAT には影響がありません。

空きスペース以外の場所への書き込みが行われるのは、たとえば次のような問題が発生するような場合です。
  • 手順 1 の最後で、CONVERT が FAT を上書きする時点。この段階で失敗しても、CHKDSK を実行すればデータを損失することなくディスクを修正できることがクラスタの再配置アルゴリズムにより保証されています。
  • 手順 5 で、ブート セクタに書き込んでいる時点。この手順を実行中にエラーが発生し、システムのパーティション (システムのブートに使われるアクティブなプライマリ パーティション) のボリュームが変換されている場合、システムが手順開始前の状態のままになっている可能性があります。この現象が発生する可能性は低いですが、起こった場合でも、ブート フロッピー ディスクを使ってシステムを起動できます。
Convert.exe は、FAT ボリュームに存在するファイル数およびボリュームのサイズから、変換処理に必要な空きスペースの量を算出します。セクタあたり 512 バイトの標準的なハード ドライブでは、おおまかに言うと、次のような計算が行われます。
  1. ボリューム サイズをバイト数で算出し、100 で割ります。この値が 1,048,576 未満である場合は 1,048,576 を使用します。4,194,304 より大きい場合は、4,194,304 を使用します。
  2. 上記の数値に、ボリューム サイズのバイト数を 803 で割った値を加算します。
  3. 上記の数値に、ボリューム上のファイルおよびディレクトリ数に 1280 を掛けた値を加算します。
  4. 上記に 196,096 を加算します。
FAT ボリュームに拡張属性情報が存在する場合、上記に必要となる空きスペースを加算します。IExtended 属性情報は通常存在しません。システムで OS/2 を実行しており、かつ拡張属性を使用している場合にのみ必要です。

上記の計算結果は、Convert.exe が実行する計算にきわめて近いものです。システムによっては、正確な結果とわずかに差異が生じることがあります。

注 : 変換前に Convert.exe が必要とする空きスペースは上記のとおりです。この計算は、FAT の空きスペースに不良セクタが存在する場合を考慮して、余裕を持たせたものになっています。ただし、ボリュームの変換に必要な空きスペースに余裕がない場合、およびドライブ スペースの重要な部分が使用できない場合は、変換処理を正常終了することはできません。上に述べたように、このような問題が起きてもディスクが破損することはありせん。ボリュームは自動的に元の状態に戻り、FAT として認識されます。

関連情報

この資料は米国 Microsoft Corporation から提供されている Knowledge Base の Article ID 156560 (最終更新日 2000-01-18) をもとに作成したものです。

プロパティ

文書番号: 156560 - 最終更新日: 2004年9月6日 - リビジョン: 3.1
この資料は以下の製品について記述したものです。
  • Microsoft Windows NT Workstation 4.0 Developer Edition
  • Microsoft Windows NT Server 4.0 Standard Edition
  • Microsoft Windows 2000 Professional Edition
  • Microsoft Windows 2000 Server
  • Microsoft Windows 2000 Advanced Server
キーワード:?
kbhowto ntsrvwkst kbenv ntfilesys ntutil KB156560
"Microsoft Knowledge Baseに含まれている情報は、いかなる保証もない現状ベースで提供されるものです。Microsoft Corporation及びその関連会社は、市場性および特定の目的への適合性を含めて、明示的にも黙示的にも、一切の保証をいたしません。さらに、Microsoft Corporation及びその関連会社は、本文書に含まれている情報の使用及び使用結果につき、正確性、真実性等、いかなる表明・保証も行ないません。Microsoft Corporation、その関連会社及びこれらの権限ある代理人による口頭または書面による一切の情報提供またはアドバイスは、保証を意味するものではなく、かつ上記免責条項の範囲を狭めるものではありません。Microsoft Corporation、その関連会社 及びこれらの者の供給者は、直接的、間接的、偶発的、結果的損害、逸失利益、懲罰的損害、または特別損害を含む全ての損害に対して、状況のいかんを問わず一切責任を負いません。(Microsoft Corporation、その関連会社 またはこれらの者の供給者がかかる損害の発生可能性を了知している場合を含みます。) 結果的損害または偶発的損害に対する責任の免除または制限を認めていない地域においては、上記制限が適用されない場合があります。なお、本文書においては、文書の体裁上の都合により製品名の表記において商標登録表示、その他の商標表示を省略している場合がありますので、予めご了解ください。"

フィードバック

 

Contact us for more help

Contact us for more help
Connect with Answer Desk for expert help.
Get more support from smallbusiness.support.microsoft.com