InterOrg Replication ユーティリティのインストール、構成、および使用

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文書番号: 238573 - 対象製品
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目次

概要

このドキュメントでは、Microsoft Exchange Server InterOrg Replication ユーティリティを使用して、空き時間情報やパブリック フォルダ情報を共有する方法について説明します。InterOrg Replication ユーティリティは、Exchange Server Replication Configuration ユーティリティ (Exscfg.exe) と Exchange Server Replication Service (Exssrv.exe) の 2 つのプログラムから構成されています。これらのプログラムを使用すると、2 つの異なる Exchange 組織のメンバ間で、会議、予定、連絡先の情報を調整できます。さらに、メッセージの種類を自動的に投稿に変換してパブリック フォルダに投稿、追加し、それを複製することができます。

Exchange Server Replication Configuration ユーティリティで作成した構成ファイルを使用することにより、Exchange Server Replication Service では、1 つのサーバー (発行元) からの情報で、1 つまたは複数の Exchange Server コンピュータ (購読側) が継続的に更新されます。Schedule+ の空き時間情報は、発行元から購読側にのみ複製されます。このため、空き時間情報を双方向で更新するには、空き時間情報のセッションが 2 つ必要です。パブリック フォルダは、発行元から購読側へも、双方向にも複製できます。また、複製の頻度と、メッセージおよびフォルダの複製のログ出力の頻度、複製処理に割り当てる処理能力を構成できます。

: セッションの構成ファイルの作成に関する具体的な情報については、InterOrg Replication Configuration ユーティリティ (Exscfg.exe) のヘルプ ファイルを参照してください。

1 つの企業内の複数の Exchange Server 組織

1 つの企業内に複数の Exchange Server 組織が存在する場合があります。これは、次のような場合です。
  • 異なる Exchange Server 組織を持つ企業を買収または合併した場合
  • 親組織と合併するかどうかが未定の、別の Exchange Server 組織にサーバーが追加された場合
  • 旧バージョンの Exchange Server を使用して、Microsoft Exchange Server 5.5 以降を使用している別の組織の Exchange Server コンピュータとフォルダや空き時間情報を共有する必要がある場合
  • 地理的な制約のため、Exchange Server コンピュータが別々の組織で管理されている場合
複数の組織で構成される Exchange Server トポロジが存在する場合は、恒久的な組織構造が確立されるまでの間、Exchange Server InterOrg Replication ユーティリティを使用して情報を共有できます。

複数の企業にまたがる複数の組織

複数の企業間で情報を共有する場合、ネットワーク セキュリティの密接な統合と、情報共有の詳細な管理が必要です。InterOrg Replication ユーティリティを使用すると、組織内におけるコンテンツへのアクセスと、Exchange Server 組織のセキュリティ層の外に転送されるファイルのセキュリティを、詳細に管理できます。InterOrg Replication ユーティリティでは、次のように管理を行います。
  • 他の組織からの操作を特定のフォルダに制限する。
  • 他の組織の管理者がパブリック フォルダ システムの構造を見ることができないようにして、アクセス許可を与えられていないユーザーが空き時間情報を複製できないようにする。

セキュリティ

Exchange Server コンピュータ上の情報に他のドメインまたは組織からアクセスがあるときは、セキュリティ違反が発生する可能性が常にあります。InterOrg Replication ユーティリティを使用すると、共有情報のプライバシーを維持しながら、Exchange Server 組織間でこの情報を複製できます。さらに、どちら側のシステム管理者も、相手側の Exchange Server コンピュータ上にあるフォルダの数や名前などの二次的な情報を取得できません。

詳細

システム要件

Replication Configuration ユーティリティと Replication Service を実行するコンピュータのシステム要件は次のとおりです。
  • Service Pack 4 (SP4) 以降を適用した Microsoft Windows NT 4.0 Server
  • 以下のいずれか
    • SP2 以降を適用した Exchange Server 5.0 Standard Edition または Enterprise Edition
    • SP3 以降を適用した Exchange Server 5.5 Standard Edition または Enterprise Edition
    • Exchange 2000 Server Standard Edition または Enterprise Edition

ネットワーク要件

  • 異なる Exchange 組織間における、MAPI (Messaging Application Programming Interface) が有効な LAN (Local Area Network) 接続

セットアップとインストール

InterOrg Replication ユーティリティを Exchange Server で使用するためにインストールするには、次の手順を実行します。それぞれの詳細については後述します。
  1. 発行元の構成
  2. 購読側の構成
  3. InterOrg Replication ユーティリティのファイルのインストール
  4. 構成ファイルの作成
  5. 複製サービスの設定

発行元の構成

InterOrg Replication ユーティリティを構成するための最初の手順は、発行元となる Exchange Server コンピュータを構成することです。発行元は、Exchange Server 組織から情報を収集し、それをパッケージ化して、作成したスケジュールに基づいて Exchange Server 組織外の購読側 Exchange コンピュータに送信します。

発行元を構成するには、複製処理中にユーティリティが使用するサービス アカウントとメールボックスを作成する必要があります。さらに、そのサービス アカウントおよびメールボックスに対して適切なアクセス許可を割り当て、複製中にユーティリティが使用するパブリック フォルダを作成する必要があります。

作成するサービス アカウントとメールボックスが、複製対象の各パブリック フォルダおよびサブフォルダの所有者として、発行元または購読側で一覧に表示される必要があります。これにより、このユーティリティでは、匿名およびデフォルトのアクセス許可を 1 つの組織から別の組織へ複製することができます。Microsoft Outlook を使用して、パブリック フォルダの所有者とアクセス許可を変更します。

InterOrg Replication の発行元サーバーを構成するには、次の手順を実行します。
  1. ユーティリティがサービス アカウントとして使用する Windows NT アカウントおよび関連する Exchange メールボックスを作成します。

    : このメールボックスは、パブリック フォルダ ストアがある Exchange サーバーに作成する必要があります。
  2. Outlook を使用して、作成したサービス アカウントのメールボックスを、複製対象のすべての最上位フォルダおよびそのサブフォルダの所有者として追加します。
  3. Outlook を使用して、ルートのパブリック フォルダに、ExchsyncSecurityFolder という名前のパブリック フォルダを作成します。このフォルダで、作成したサービス アカウントのメールボックスに "フォルダの表示" アクセス許可を与えます。このフォルダには、デフォルトのアクセス許可や匿名のアクセス許可は指定しないでください。このフォルダは、Replication Service でセキュリティ強化のために使用されるため、発行元と購読側の両方のサーバーに存在する必要があります。

購読側の構成

購読側とは、InterOrg Replication ユーティリティを使用して情報を複製する先となる、組織の外の Exchange コンピュータです。購読側を構成するには、ユーティリティがサービス アカウントとして使用できる Windows NT アカウントおよび関連する Exchange メールボックスを作成する必要があります。さらに、ユーティリティで複製処理を行うために必要なパブリック フォルダも作成する必要があります。

InterOrg Replication の購読側サーバーを構成するには、次の手順を実行します。
  1. ユーティリティがサービス アカウントとして使用する Windows NT アカウントおよび関連する Exchange メールボックスを作成します。

    : このメールボックスは、パブリック フォルダ ストアがある Exchange サーバーに作成する必要があります。
  2. Outlook を使用して、複製対象となるフォルダ階層のすべての部分に対する最上位フォルダを作成します。ユーティリティによって、サブフォルダが自動的に作成されます。
  3. Outlook を使用して、それぞれの最上位フォルダに対する "発行編集者" のアクセス許可を、作成したサービス アカウントのメールボックスに与えます。
  4. Outlook を使用して、ルートのパブリック フォルダの外に、ExchsyncSecurityFolder という名前のパブリック フォルダを作成します。このフォルダで、作成したサービス アカウントのメールボックスに、"フォルダの表示" アクセス許可を与えます。このフォルダには、デフォルトのアクセス許可や匿名のアクセス許可は指定しないでください。このフォルダは、Replication Service でセキュリティ強化のために使用されるため、発行元と購読側の両方のサーバーに存在する必要があります。

InterOrg Replicator または InterOrg Replication ユーティリティのファイルのインストール

次のファイルは、Exchange Server 5.5 SP3 の CD の Server\Support\Exchsync\I386 フォルダにあります。
  • Exscfg.exe (Exchange Server Replication Configuration プログラム)
  • Exssrv.exe (Exchange Server Replication Service)
コンピュータは、次の要件を満たしている必要があります。

InterOrg Replication ツールの Exchange 5.5 バージョン

  • Exchange コンピュータ以外には、Outlook 98 および Exchange 5.5 管理ツールをインストールできます。Exchange 管理ツールの Exchange Server 5.5 SP3 バージョンが最低限必要です。
  • Exchange 5.5 SP3 コンピュータには、Exchange 5.5 管理ツールを含む "標準インストール" が行われている必要があります。そのコンピュータに Outlook がインストールされていないことを確認してください。

InterOrg Replication ツールの Exchange 2000 バージョン

  • Exchange 2000 コンピュータには、Exchange システム マネージャをインストールする必要があります。そのコンピュータに Outlook がインストールされていないことを確認してください。
  • Exchange 5.5 SP3 コンピュータには、Exchange 5.5 管理ツールを含む "標準インストール" が行われている必要があります。そのコンピュータに Outlook がインストールされていないことを確認してください。
  • Exchange コンピュータ以外はサポートされません。

InterOrg Replication ツールの Exchange 2003 バージョン

InterOrg Replication ツールの Microsoft Exchange Server 2003 バージョンを入手するには、次のマイクロソフト Web サイトにアクセスしてください。
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=E7A951D7-1559-4F8F-B400-488B0C52430E&displaylang=en
  • Exchange コンピュータ以外には、Exchange 2003 の Exchange システム マネージャをインストールする必要があります。
  • Exchange 2000 コンピュータには、Exchange システム マネージャをインストールする必要があります。そのコンピュータに Outlook がインストールされていないことを確認してください。
  • Exchange 5.5 SP3 コンピュータには、Exchange 5.5 管理ツールを含む "標準インストール" が行われている必要があります。そのコンピュータに Outlook がインストールされていないことを確認してください。
重要 : パブリック フォルダの複製を正しく行うには、各フォレスト内の指定したユーザーに対するフォルダのアクセス許可が同一である必要があります。アクセス許可が一致しない場合、複製は失敗します。インターフェイス上、複製は成功したように表示されますが、ログ ファイルにはエラーが書き込まれます。この動作は仕様です。

: Exchange がインストールされていないコンピュータで Replication Service を構成して実行しようとすると、ログ ファイルに以下のエラーが記録されます。
エラー: レプリケート元のフォルダから ICS Synchronizer オブジェクトを取得できません。エラー番号は [80004002] です。
InterOrg Replication ユーティリティをセットアップするには、次の手順を実行します。
  1. ユーティリティで使用する作業ディレクトリを作成します (C:\Exchsync など)。
  2. Exssrv.exe および Exscfg.exe ファイルをその作業ディレクトリにコピーします。

構成ファイルの作成

複製を設定するには、空き時間情報の複製に使用する構成ファイルと、パブリック フォルダの複製に使用する構成ファイルを作成する必要があります。

空き時間の複製に使用する構成ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
  1. Exscfg.exe ファイルをダブルクリックします。
  2. [セッション] メニューの [追加] をクリックします。
  3. [セッションの種類の選択] で、[Schedule+ Free/Busy の複製] をクリックして、セッションの表示名を入力します。
  4. [スケジュール] をクリックして、複製セッションの時間、日付、頻度を入力します。
  5. 複製処理中にユーティリティがログを書き込むようにする場合は、[ログ出力] をクリックして、適切なパラメータを設定します。

    : ログ ファイルには、サービスの開始または停止、発生したエラー、各セッションの統計情報 (複製されたメッセージやフォルダの数など) が記録されます。
  6. 発行元と購読側のサーバー名と、それぞれに作成したサービス アカウントのメールボックスを入力します。
  7. [詳細設定] (または [詳細]) をクリックして、発行元と購読側の各アカウントの Windows NT ドメイン、サービス アカウント、パスワードを入力します。
  8. [OK] をクリックしてセッションを構成ファイルに追加し、保存します。
パブリック フォルダの複製に使用する構成ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
  1. Exscfg.exe ファイルをダブルクリックします。
  2. [セッション] メニューの [追加] をクリックします。
  3. [セッションの種類の選択] で、[パブリック フォルダの複製] をクリックして、セッションの表示名を入力します。
  4. [最大タスク数] ボックスに、複製に使用するスレッドの数を入力します。

    : スレッドの数は、情報を複製するサイトの数以下にする必要があります。タスク数の値を大きくすると、パフォーマンスに悪影響が出る場合があります。
  5. [スケジュール] をクリックして、複製セッションの時間、日付、頻度を入力します。
  6. 複製処理中にユーティリティがログを書き込むようにする場合は、[ログ出力] をクリックして、適切なパラメータを設定します。

    : ログ ファイルには、サービスの開始または停止、発生したエラー、各セッションの統計情報 (複製されたメッセージやフォルダの数など) が記録されます。
  7. 発行元と購読側のサーバー名と、それぞれに関して作成したサービス アカウントのメールボックスを入力します。
  8. [詳細設定] (または [詳細]) をクリックして、発行元と購読側の各アカウントの Windows NT ドメイン、サービス アカウント、パスワードを入力します。
  9. [フォルダ一覧] をクリックして、複製するフォルダを選択します。[セッションのフォルダ一覧] ダイアログ ボックスで、発行元の複製対象のフォルダまたはフォルダ階層を選択し、次に購読側の複製先フォルダを選択します。
  10. [->] をクリックすると、その時点でパブリック フォルダの情報は、発行元から購読側にのみ複製されます。再度クリックすると、双方向の複製 ([<->]) に切り替わります。
  11. [OK] をクリックしてセッションを構成ファイルに追加し、保存します。

複製サービスの設定

複製サービスを開始する前に、複製処理に必要な情報をプログラムに対して指定する必要があります。
  1. Exssrv.exe ファイルをダブルクリックします。Exssrv.exe ファイルを初めて実行するときは、[インストール] をクリックします。
  2. 作成したサービス アカウントおよびメールボックスの Windows NT ドメイン\アカウント名とパスワードを入力します。発行元のサービス アカウント、購読側のサービス アカウントのいずれかを使用できます。
  3. 作成した構成ファイルのパスとファイル名を入力します。
  4. コンピュータの起動時にサービスを自動で開始するかどうかを指定します。

    サービスのインストールが終了したら、[開始] をクリックするか、コントロール パネルからサービスを開始します。
: 発行元サーバーの、空き時間情報を複製するメールボックスごとに、対応するカスタム受信者が購読側サーバーに存在する必要があります。メールボックスの SMTP アドレスは、一意なキーとして、メールボックスとカスタム受信者の照合に使用されます。

関連情報

関連情報を参照するには、以下の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) をクリックしてください。
238642 InterOrg Replication ユーティリティのトラブルシューティング
221767 Public Folder InterOrg Replication ツールは異なる言語間では機能しない

プロパティ

文書番号: 238573 - 最終更新日: 2007年11月26日 - リビジョン: 11.3
この資料は以下の製品について記述したものです。
  • Microsoft Exchange Server 5.5 Service Pack 2
  • Microsoft Exchange 2000 Server Standard Edition
  • Microsoft Exchange Server 2003 Enterprise Edition
  • Microsoft Exchange Server 2003 Standard Edition
キーワード:?
kbhowto KB238573
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