Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 による共有メンバの作成および使用方法

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文書番号: 308371 - 対象製品
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目次

概要

この資料では、クラス内に共有メンバを実装する方法と、共有メソッドおよび共有プロパティから他のクラス メンバを参照する方法について説明します。

Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 では、オブジェクト指向のプログラミングに必要な言語機能が用意されています。このアプローチの中心となるのがクラスです。クラスは、メソッド (関数およびプロシージャ)、プロパティ、およびフィールドを使用してその機能を実装しますが、これらはメンバと呼ばれています。

共有メンバ (他の言語では静的メンバまたはクラス メンバと呼ばれることもあります) は、クラスの特定のインスタンスに関連付けられていないため、そのクラスからインスタンス化されるすべてのオブジェクトによって共有されます。共有メンバを呼び出すには、クラス名で修飾するか、またはそのクラスのオブジェクト名で修飾します。共有メンバはオブジェクト インスタンスに関連付けられていないため、共有メンバから非共有メンバ (現在のオブジェクト インスタンスを表す "Me" というキーワードによってアクセスされるもの) にアクセスすることはできません。

非共有メンバは、個々のオブジェクト インスタンスに関連付けられているため、インスタンス メンバと呼ばれています。共有メンバはクラスに属するもの、インスタンス メンバはクラスのインスタンス (オブジェクト) に属するものと考えてください。

必要条件

この資料は、次のトピックについて詳しい知識のあるユーザーを対象としています。
  • オブジェクト指向の概念
  • Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 におけるクラスの作成
  • Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 のプロパティ

Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 のプロジェクトおよびクラスの新規作成

このプロジェクトのコードでは、共有メソッド、共有プロパティ、およびインスタンス メソッドの実装方法を説明しています。以下のコードの中には、共有メンバから他のメンバへのアクセス方法に関する重要なポイントを示すために、意図的なエラーが含まれています。このため、エラーの原因となる行をコメントにするか削除しないとコンパイルできません。
  1. Visual Studio .NET または Visual Studio 2005 を起動し、新しい Visual Basic コンソール アプリケーションを作成して、SharedMethod という名前を付けます。
  2. [プロジェクト] メニューの [クラスの追加] をクリックして新しいクラスを作成します。
  3. 以下に示す 2 つのプライベート インスタンス フィールドを追加します。
        'Instance variables
        Private myInt As Integer
        Private myStr As String
    					
  4. Shared キーワードを使用して、以下に示す 2 つのプライベート共有フィールドを追加します。
        'Class variables
        Private Shared sharedInt As Integer
        Private Shared sharedPropValue As String
    					
  5. プロジェクトを保存します。

インスタンス メソッド、共有メソッド、および共有プロパティの作成

  1. 以下に示す mySub という名前のインスタンス メソッドを追加します。
       'An instance method
        Sub mySub()
            myInt = 1       ' Ok, same as Me.myInt = 1
            sharedInt = 1   ' Ok, same as Class1.sharedInt = 1
        End Sub
    					
  2. Shared キーワードを使用して、以下に示す sharedSub という名前の共有メソッドを追加します。共有メソッドは、他の共有メンバにしかアクセスできず、インスタンス メンバにはアクセスできません。
        'A class method
        Shared Sub sharedSub()
            myInt = 1       ' Error, cannot access Me.myInt
            sharedInt = 1   ' Ok, same as Class1.sharedInt = 1
        End Sub
    					
  3. Shared キーワードを使用して、以下に示す sharedProp という名前の読み書き可能な共有の文字列プロパティを追加します。
        'A class property
        Shared Property sharedProp() As String
            Get
                'can only refer to shared variables
                Return myStr            'Error, cannot access Me.myStr
                Return sharedPropValue  'Ok, same as Return Class1.sharedPropValue
    		
            End Get
            Set(ByVal Value As String)
                'can only refer to shared variables
                myStr = Value              'Error, cannot access Me.myStr
                sharedPropValue = Value    'Ok, same as Class1.sharedPropValue = Value		
            End Set
        End Property
    					
  4. Class1.vb を保存します。

クラスのコンパイル

  1. クラスをビルドします。タスク一覧ウィンドウに 3 つのエラー メッセージが表示されます。

    1 番目のエラーは、SharedSub メソッドのコードに含まれる以下の行で発生しています。
    myInt = 1       ' Error, cannot access Me.myInt
    						
    SharedSub は共有メンバであるため、クラスに関連付けられており、共有メンバにしかアクセスできません。共有メンバの中からインスタンス メンバにはアクセスできないため、ここに "Me" キーワードは使用できません。エラーの行を削除します。
  2. 2 番目のエラーは、sharedProp プロパティのコードに含まれる以下の行で発生しています。
    Return myStr      'Error, cannot access Me.myStr
    						
    エラーの行を削除します。
  3. 3 番目のエラーは、sharedProp プロパティのコードに含まれる以下の行で発生しています。
    myStr = Value              'Error, cannot access Me.myStr
    						
    エラーの行を削除します。
  4. クラスを再ビルドします。

テスト モジュールの作成

  1. Module1.vb を開きます。
  2. Sub Main プロシージャに以下のコードを追加します。このコードでは、クラス名を使用して Class1 のメンバを参照します。
    Dim outStr As String
    
            'Use class to refer to members
            Class1.sharedSub()              'Ok
            Class1.sharedProp= "Class"      'Ok
            outStr = Class1.sharedProp      'Ok
            Class1.mySub()                  'Error only available to an 
                                            'instance
    					
  3. 以下のコードを追加します。このコードでは、オブジェクト参照を使用して Class1 のメンバを参照します。
    'Use an object reference to refer to members
            Dim MyObject As Class1
            MyObject.sharedSub()               'Ok
            MyObject.sharedProp = "Obj Ref"    'Ok
            outStr = MyObject.sharedProp       'Ok
            MyObject.mySub()                   'This will fail at runtime as
                                               'MyObject is Nothing
    					
  4. プロジェクトを保存します。

テスト モジュールのコンパイル

  1. プロジェクトをビルドします。
  2. タスク一覧ウィンドウにエラー メッセージが表示されます。このエラーは、コードの以下の行で発生しています。
            Class1.mySub()                  'Error only available to an 
                                            'instance
    						
    mysub はインスタンス メソッドであり、Class1 オブジェクトのインスタンスでしか使用できません。エラーの行を削除します。
  3. [デバッグ] メニューの [デバッグなしで開始] をクリックし、デバッガの外部でアプリケーションを実行します。ジャスト イン タイム (JIT) デバッガによって、"System.NullReferenceException" エラーが表示されます。[Just-In-Time デバッグ] ダイアログ ボックスで [いいえ] をクリックし、ソース コードに戻ります。
  4. この例外は、コードの以下の行によって、インスタンス化されたオブジェクト (インスタンス メソッドを実行するために必要) ではなく、オブジェクト参照が作成されるために発生します。
            Dim MyObject As Class1
    					
  5. インスタンス化されたオブジェクトを作成するには、エラーの行を以下のように変更します。
            Dim MyObject As New Class1()
    					
  6. プロジェクトを保存し、再ビルドして実行します。

トラブルシューティング

  • インスタンス メソッドおよびインスタンス プロパティは、オブジェクト インスタンス上でしか呼び出せません。インスタンス メソッドの中では、インスタンス メンバと共有メンバの両方を参照できます。
  • 共有メンバを呼び出すには、そのクラス自体、オブジェクト参照、またはオブジェクト インスタンスを使用できます。共有メンバの中では、他の共有メンバしか参照できません。
  • クラスの明示的なインスタンスを指定せずに、共有メソッドまたは共有メンバ初期化子内からクラスのインスタンス メンバを参照することはできません。"Me" キーワードは、インスタンス メソッド内でのみ有効です。

関連情報

共有メソッドの使用の詳細については、以下のマイクロソフト Web サイトで、Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 のオンライン ドキュメントの「Visual Basic 言語の仕様」の「共有メソッド」を参照してください。
http://msdn.microsoft.com/library/default.asp?url=/library/ja/vbls7/html/vblrfvbspec7_1_5.asp
Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 におけるオブジェクト指向プログラミングの一般的な説明については、次のマイクロソフト Web サイトで、Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 のオンライン ドキュメントを参照してください。
http://msdn2.microsoft.com/ja-jp/library/b86b82w0(VS.80).aspx
関連情報を参照するには、以下の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) をクリックしてください。
308230 Visual Basic .NET または Visual Basic 2005 でのプロパティの定義および使用方法

プロパティ

文書番号: 308371 - 最終更新日: 2006年12月21日 - リビジョン: 4.0
この資料は以下の製品について記述したものです。
  • Microsoft Visual Basic 2005
  • Microsoft Visual Basic .NET 2003 Standard Edition
  • Microsoft Visual Basic .NET 2002 Standard Edition
キーワード:?
kbvs2005swept kbvs2005applies kbhowtomaster KB308371
"Microsoft Knowledge Baseに含まれている情報は、いかなる保証もない現状ベースで提供されるものです。Microsoft Corporation及びその関連会社は、市場性および特定の目的への適合性を含めて、明示的にも黙示的にも、一切の保証をいたしません。さらに、Microsoft Corporation及びその関連会社は、本文書に含まれている情報の使用及び使用結果につき、正確性、真実性等、いかなる表明・保証も行ないません。Microsoft Corporation、その関連会社及びこれらの権限ある代理人による口頭または書面による一切の情報提供またはアドバイスは、保証を意味するものではなく、かつ上記免責条項の範囲を狭めるものではありません。Microsoft Corporation、その関連会社 及びこれらの者の供給者は、直接的、間接的、偶発的、結果的損害、逸失利益、懲罰的損害、または特別損害を含む全ての損害に対して、状況のいかんを問わず一切責任を負いません。(Microsoft Corporation、その関連会社 またはこれらの者の供給者がかかる損害の発生可能性を了知している場合を含みます。) 結果的損害または偶発的損害に対する責任の免除または制限を認めていない地域においては、上記制限が適用されない場合があります。なお、本文書においては、文書の体裁上の都合により製品名の表記において商標登録表示、その他の商標表示を省略している場合がありますので、予めご了解ください。"

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