クラスタ サービスがディスクを予約し、オンラインにするしくみ

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文書番号: 309186 - 対象製品
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概要

この資料では、クラスタ サービスおよび関連ドライバによって管理されるディスクを Microsoft Cluster Service が予約し、オンラインにするしくみについて説明します。

詳細

クラスタ サービスは、SCSI プロトコルを使用して共有バス上のディスクを管理します。

: これは、SCSI ハードウェア インターフェイスを指定して、すべてのディスクを SCSI タイプにするということではなく、記憶装置が SCSI プロトコルとそのコマンドを適切に解釈して処理できる必要があることを意味します。

以下のコマンドは、クラスタ環境のディスクで使用される SCSI プロトコルの追加機能です。
  • reserve: このコマンドは、SCSI デバイスの所有権を取得または維持するためにホスト バス アダプタが発行します。予約されたデバイスは、最初にそれを予約したホスト バス アダプタ (イニシエータ) を除く他のすべてのホスト バス アダプタからのコマンドをすべて拒否します。
  • release: このコマンドは、所有権を持つホスト バス アダプタがディスク リソースをオフラインにするとき発行します。これによって SCSI デバイスは解放され、他のホスト バス アダプタが SCSI デバイスを予約できるようになります。
  • reset: このコマンドは対象デバイスの予約を解除します。バス全体の場合はバス リセット、バス上の特定のデバイスの場合は storport ドライバによるターゲット リセットです。
以下の手順は、サーバー クラスタが起動し、共有ディスクの制御を獲得するしくみを説明したものです。このシナリオでは、電源が入っているノードは一時点で 1 つだけであるものと仮定しています。

コンピュータが起動すると、クラスタ ディスク ドライバ (Clusdisk.sys) は、クラスタ管理下の共有ディスクの署名の一覧を取得するために、次のローカル レジストリ キーを読み取ります。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\ClusDisk\Parameters \Signatures
一覧の取得後、クラスタ サービスは共有 SCSI バス上のすべてのデバイスをスキャンして、一致するディスク署名を探します。

クラスタ内の最初のノードが開始されると、最初にクラスタ ディスク ドライバは Signatures キーに一致するすべての LUN (論理ユニット番号 : 同じバスを共有するデバイスを識別するために SCSI バス上で使用される一意識別子) をオフライン ボリュームとしてマークします。LUN をオフライン ボリュームにすることと、クラスタ リソースをオフラインにすることは同じではありません。ボリュームをオフラインとマークすることで、複数のノードからのボリュームへの同時書き込みを防げます。クラスタが共有ディスク クラスタの場合、クラスタ サービスはいずれかのディスクをクォーラム ディスクと指定します。クォーラム ディスクは、クラスタ サービスがクラスタを形成するとき最初にオンラインにされるリソースです。

形成中のノードでクラスタ サービスが開始されると、最初にクラスタ サービスはクォーラム ディスクと指定された物理デバイスをオンラインにすることを試みます。クラスタ サービスはクォーラム ディスク上でディスク アービトレーション アルゴリズムを実行して所有権を取得します。アービトレーションに成功すると、クラスタ サービスは clusdisk に要求を送信してディスクへの定期的な予約の送信 (所有権を維持する目的で行われる) を開始します。その後、クラスタ サービスは clusdisk に要求を送信してクォーラム ディスクへのアクセス阻止を解除し、ディスクにボリュームをマウントします。ボリュームのマウントが成功すると、オンライン プロシージャは終了し、クラスタ サービスは次にクラスタ形成プロセスに進みます。要求はクラスタ ディスク ドライバから Microsoft 記憶装置ドライバ スタックに渡され、最終的にはディスクと通信する HBA に固有のドライバに渡されます。記憶装置スタック内で実行されているマルチパス ソフトウェアに渡される場合もあります。記憶装置スタックとドライバ モデルの詳細については、次のリンクをクリックしてください。
デバイスが正常に予約されたことが記憶装置コントローラ/デバイス ドライバから報告されると、クラスタ サービスはドライブを確実に読み書きできるようにします。ディスクでこれらのテストがすべてパスすると、ディスク リソースはオンラインとマークされ、クラスタ サービスは次に他のすべてのリソースをオンラインにするプロセスに進みます。

クラスタ内の各ノードは、自分の所有するすべての LUN について、3 秒ごとに予約を更新します。クラスタのノード間でネットワーク通信が失われた場合 (たとえば、プライベート ネットワークまたはパブリック ネットワーク上に通信がない場合)、それらのノードはアービトレーションと呼ばれる調停プロセスを開始してクォーラム ディスクの所有権を確認します。クラスタ ノード間の通信が完全に失われている状態でクォーラム ディスク リソースの所有権を獲得したノードは、その後も機能し続けます。通信できないノードや、クォーラム ディスクの所有権を維持または取得できないノードはクラスタ サービスを終了し、そのノードがホストしていたリソースはクラスタ内の別のノードに移動します。
  1. 現在クォーラム ディスクを所有しているノードを "defender" と呼びます。defender は、通信できないクラスタ ノードや停止通知を受け取っていないクラスタ ノードは、防御対象であると見なします。defender は、3 秒ごとに SCSI 予約を LUN に出すように要求することで、クォーラムへの予約を繰り返し更新します。
  2. 他のすべてのノード (クォーラム ディスクを所有しておらず、クォーラム リソースを所有しているノードと通信できないノード) を "challenger" と呼びます。
  3. すべての通信が失われたことを challenger が検知すると、challenger は直ちにバス全体の SCSI リセットを要求して既存のすべての予約を解除します。
  4. SCSI リセットが要求されてから 7 秒後、challenger はクォーラム ディスクの予約を試みます。defender ノードがオンラインで、正常に動作している場合は、defender が 3 秒ごとに予約する通常の方法でクォーラム ディスクを予約します。クォーラムを予約できないことを知った challenger はクラスタ サービスを終了します。defender が正常に機能していない場合は、challenger がクォーラム ディスクの予約に成功します。10 秒後、challenger はクォーラムをオンラインにし、クラスタ内のすべてのリソースの所有権を取得します。defender ノードがクォーラム デバイスの所有権を失うと、defender ノードのクラスタ サービスは直ちに終了します。
クラスタ ノードは、ディスク リソースをオフラインにするとき、SCSI 予約を解放するよう要求します。これで、ドライブはオペレーティング システムから再び使用できなくなります。クラスタ内でディスク リソースがオフラインになると、そのリソースが指しているボリューム (署名の一致するディスク) は、クラスタのすべてのノードでオペレーティング システムからアクセスできなくなります。

プロパティ

文書番号: 309186 - 最終更新日: 2007年9月12日 - リビジョン: 4.3
この資料は以下の製品について記述したものです。
  • Microsoft Windows 2000 Advanced Server
  • Microsoft Windows 2000 Datacenter Server
  • Microsoft Windows NT Server 4.0 Enterprise Edition
  • Microsoft Windows Server 2003, Datacenter Edition (32-bit x86)
  • Microsoft Windows Server 2003, Enterprise Edition (32-bit x86)
キーワード:?
kbinfo kbenv KB309186
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