Exchange Server 2003 の回復用ストレージ グループの使用方法

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文書番号: 824126 - 対象製品
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目次

概要

この資料では、Exchange Server 2003 の新機能である回復用ストレージ グループについて説明します。回復用ストレージ グループ機能を使用すると、Exchange メールボックス ストア (データベース) の別のコピーを、元のメールボックス ストアと同じコンピュータまたは同じ管理グループ内の他の Exchange コンピュータにマウントすることができます。回復用ストレージ グループ機能を使用すると、別の Exchange 回復コンピュータのインストールおよび構成を行わなくてもメールボックス データを回復できます。

この資料では、回復用ストレージ グループ機能の動作のしくみ、回復用ストレージ グループの作成方法、メールボックス データを回復用ストレージ グループに復元する方法、回復したメールボックス データを回復用ストレージ グループから抽出する方法について説明します。

回復用ストレージ グループの機能の概要

Exchange Server 2003 より前のバージョンの Exchange Server では、実稼動 Exchange データベースの別のコピーをマウントする場合や、別のバージョンの実稼動 Exchange データベースをマウントする場合、回復サーバー上で別個の Microsoft Active Directory ディレクトリ サービス フォレストを構成する必要があります。Exchange Server 2003 の回復用ストレージ グループ機能を使用すると、特定の状況では、メールボックス ストアからデータを回復するときに別個の回復コンピュータは不要になります。回復用ストレージ グループを作成し、そこに 1 つ以上のデータベースを追加すると、オンライン バックアップ セットを復元したり、オフライン データベース ファイルを回復用ストレージ グループにコピーしたりすることができます。回復用ストレージ グループに含まれる回復済みデータベースのデータを通常のストレージ グループのメールボックスに抽出またはマージするには、Exchange Server 2003 版の Microsoft Exchange Mailbox Merge Wizard (Exmerge.exe) を使用します。

回復用ストレージ グループを使用するには、Exchange Server 2003 コンピュータの Active Directory トポロジがまったく変更されておらず、データベースのコピーが作成されたときと同じ状態である必要があります。つまり、回復するメールボックスは、システムから削除したり、別のデータベースや別のサーバーに移動したりできません。

回復用ストレージ グループ機能は、複数のサーバーや複数のストレージ グループが関係する障害回復処理で使用するためのものではなく、以前に代替のフォレスト回復サーバーが必要だった状況で使用した方法に代わる方法となるものです。回復用ストレージ グループ機能は、次の両方の条件に該当する回復状況で使用します。
  • Active Directory 内のストレージ グループおよびそのメールボックスに関する論理情報がまったく変更されていない場合。
  • 単一のメールボックス、単一のデータベース、単一のストレージ グループに含まれるデータベースのグループのいずれかからデータを回復する場合。たとえば、回復用ストレージ グループを使用すると、ユーザーのメールボックスから削除されたアイテムを回復したり、データベースの別のコピーを稼動状態にしたまま、代替データベースのコピーの復元または修復を行ったりすることができます。

回復用ストレージ グループと通常のストレージ グループとの相違点

回復用ストレージ グループは、通常のストレージ グループと共存可能な、特殊なストレージ グループです。回復用ストレージ グループは、通常のストレージ グループと類似していますが、以下の点で通常のストレージ グループと異なります。
  • MAPI 以外のすべてのプロトコルが無効です。つまり、回復用ストレージ グループ内のメールボックス ストアとはメールの送受信ができません。ただし、Exmerge.exe ツールを使用すると、メールボックスにアクセスして、データを回復することができます。
  • 回復用ストレージ グループ内のユーザー メールボックスを Active Directory 内のユーザー アカウントに接続することはできません。回復用ストレージ グループ内のメールボックスにアクセスできる、サポートされている唯一の方法は、Exchange Server 2003 版の Exmerge.exe ツールを使用することです。
  • システム ポリシーやメールボックスの管理ポリシーを回復用ストレージ グループに適用することはできません。
  • 回復用ストレージ グループ内のデータベースに対しては、オンラインでの保守および最適化は実行されません。
  • 回復用ストレージ グループではデータベースを手動でマウントする必要があります。Exchange システム マネージャで、自動的にマウントするようにデータベースを構成することはできません。
  • 回復用ストレージ グループの作成後に、パスの変更やデータ ファイルの移動を行うことはできません。これらの処理はサポートされていません。回復用ストレージ グループ内のファイルの場所を変更する場合は、回復用ストレージ グループをいったん削除してから再作成する必要があります。
  • 回復用ストレージ グループに回復できるのはメールボックス ストアのみです。パブリック フォルダ ストアを回復用ストレージ グループに復元することはサポートされていないため、できません。Exchange Server 2003 でパブリック フォルダ ストアを回復するには、Exchange 2000 Server で使用する方法と同じ方法を使用します。
  • プライベート メールボックス ストアを含むコンピュータと回復用ストレージ グループを含むコンピュータがいずれも同じ管理グループに配置されている場合は、Exchange Server 2003 または Exchange 2000 Service Pack 3 (SP3) 以降を実行しているどのコンピュータからでも、任意のプライベート メールボックス ストアを回復用ストレージ グループに復元できます。

    : メールボックス ストアを回復用ストレージ グループに復元すると、メールボックス ストアは回復用コンピュータで実行されているメールボックス ストアのバージョンにアップグレードされます。つまり元のコンピュータを、回復用ストレージ グループが配置されているコンピュータで実行されている Exchange のバージョンにアップグレードしないと、データベースを元のコンピュータにコピーして戻すことができなくなります。たとえば、Exchange 2000 Server SP3 を実行しているコンピュータから Exchange Server 2003 を実行しているコンピュータに格納されている回復用ストレージ グループにメールボックス ストアを復元した場合は、元のコンピュータを Exchange Server 2003 にアップグレードする必要があります。

    Exmerge.exe ツールを使用すると、コンピュータで実行されている Exchange Server のバージョンにかかわらず、サーバー間でメールボックス データの移動またはコピーを実行することができます。
  • デフォルトでは、データはコンピュータ上の既存の回復用ストレージ グループに復元されます。
  • 複数のデータベースを回復用ストレージ グループに復元する場合、回復用ストレージ グループに追加するデータベースはすべて同じストレージ グループのものである必要があります。
  • 1 台のコンピュータに作成可能な回復用ストレージ グループは 1 つのみです。
  • 存在する Exchange 仮想サーバーの数にかかわらず、2 ノード クラスタ 1 つにつき作成できる回復用ストレージ グループは 1 つのみです。3 つ以上のノードを含むクラスタに関しては、Exchange 仮想サーバーごとに独自の回復用ストレージ グループを作成できます。
  • 回復用ストレージ グループを使用して、Microsoft Windows Server 2003 のボリューム シャドウ サービスをサポートするサードパーティ ソフトウェアによる Exchange バックアップを復元することはできません。回復用ストレージ グループは、Exchange 対応バックアップ アプリケーションによるバックアップを復元する場合にのみ使用できます。ボリューム シャドウ サービスを使用して作成されたバックアップ スナップショットは、ボリューム シャドウ サービスを使用しないと復元できません。

回復用ストレージ グループと元のデータベースとのリンク

回復用ストレージ グループでは、次の 2 つの Active Directory 属性を使用して、データベースのコピーが元のデータベースとリンクされます。
  • msExchMailboxGUID 属性

    回復用ストレージ グループを使用してメールボックスからデータを回復するには、まずメールボックス GUID が Active Directory 内のユーザーに対応している必要があります。

    メールボックス GUID は、メールボックスを他のメールボックスと区別する一意な値です。メールボックス GUID は、メールボックスの作成時にメールボックス ストアに作成され、メールボックスが存在する間、値は変わりません。msExchMailboxGUID 属性では、メールボックス ストアのメールボックス GUID 値が使用されます。msExchMailboxGUID 属性は、Active Directory 内のユーザー アカウントにメールボックスをリンクしたときに、メールボックスを所有しているユーザーに対して設定されます。Exmerge.exe ツールでは、msExchMailboxGUID 属性を使用して、回復用ストレージ グループ内のメールボックスと元のメールボックスが照合されます。

    メールボックスを削除すると、以前にメールボックスを所有していた Active Directory 内のユーザー オブジェクトからメールボックス属性が削除されます。このため、回復用ストレージ グループを使用して、削除されたメールボックスを回復することはできません。
  • msExchOrigMDB 属性

    回復用ストレージ グループを使用してメールボックスからデータを回復するには、回復用ストレージ グループの作成元のメールボックス ストアにメールボックスが存在している必要もあります。msExchOrigMDB 属性は、回復用ストレージ グループの各データベース オブジェクトに対して設定されます。この属性には回復用ストレージ グループの作成元データベースの識別名が設定されます。メールボックスを別のメールボックス ストアに移動した場合、Exmerge.exe ツールを使用してメールボックスからデータを抽出することはできません。この問題を解決するには、次の操作のいずれかを実行します。
    • メールボックスを元のメールボックス ストアに戻します。
    • 回復用ストレージ グループ データベース上の msExchOrigMDB 属性を、メールボックスの移動先のメールボックス ストアを指すように変更します。

      この方法を使用する場合、別のメールボックス ストアへ移動しなかったメールボックスに Exmerge.exe ツールを使用してアクセスすることはできません。元のメールボックス ストアに残っているメールボックスにアクセスする場合は、msExchOrigMDB 属性を元の値に戻す必要があります。

      ADSI Edit を使用して msExchOrigMDB 属性を変更するには、次の手順を実行します。 警告 : ADSI Edit スナップイン、LDP ユーティリティ、またはその他の LDAP 3 クライアントを使用し、Active Directory オブジェクトの属性に不適切な変更を加えると、深刻な問題が発生することがあります。最悪の場合、Microsoft Windows 2000 Server、Microsoft Windows Server 2003、Microsoft Exchange 2000 Server、Microsoft Exchange Server 2003 のいずれか、または Windows と Exchange の両方の再インストールが必要になることがあります。マイクロソフトは、Active Directory オブジェクトの属性の誤った変更により発生した問題に関して、一切責任を負わないものとします。これらの属性の変更は、自己の責任において行ってください。
      1. ADSI Edit を起動します。
      2. メールボックスの移動先のメールボックス ストアを探します。これを行うには、[Configuration Container [YourServerName.YourDomainName.YourTopLevelDomain]]、[CN=Configuration,DC=YourDomainName,DC=YourTopLevelDomain]、[CN=Services]、[CN=Microsoft Exchange]、[CN=YourOrganizationName]、[CN=Administrative Groups]、[CN=Your Administrative Group] (Your Administrative Group は変更するストレージ グループを含む管理グループです)、[CN=Servers]、[CN=YourServerName]、[CN=InformationStore] の順に展開し、[CN=YourStorageGroup] をクリックします。
      3. 右側のウィンドウでデータベース オブジェクトを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
      4. [Select which properties to view] ボックスの一覧の [Both] をクリックします。
      5. [Select a property to view] ボックスの一覧の [distinguishedName] をクリックします。
      6. [Value(s)] ボックスの値を選択して右クリックし、[コピー] をクリックします。
      7. [キャンセル] をクリックします。
      8. [CN=Configuration,DC=YourDomainName,DC=YourTopLevelDomain] コンテナで回復用ストレージ グループのデータベース オブジェクトを探してクリックします。
      9. 右側のウィンドウで回復用ストレージ グループのデータベース オブジェクトを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
      10. [Select which properties to view] ボックスの一覧の [Both] をクリックします。
      11. [Select a property to view] ボックスの一覧の [msExchOrigMDB] をクリックします。
      12. [Clear] をクリックします。
      13. [Edit Attributes] ボックスの空いている場所を右クリックし、[貼り付け] をクリックします。
      14. [Set] をクリックし、[OK] をクリックします。
      15. ADSI Edit を終了します。

Recovery SG Override レジストリ値

サーバー上に回復用ストレージ グループが存在する場合、すべての復元処理は、Exchange Information Store によって回復用ストレージ グループに自動的にリダイレクトされます。回復用ストレージ グループがサーバー上に作成されている場合、復元処理の対象として選択されているデータベースが回復用ストレージ グループに存在するかどうかが Exchange によって確認されます。存在する場合、データベース ファイルは回復用ストレージ グループに復元されます。存在しない場合、復元処理は停止します。以下のようなイベント メッセージがアプリケーション イベント ログに出力されることがあります。

種類 : エラー
ソース : MSExchangeIS
分類 : Exchange Backup Restore
イベント ID : 9635
コンピュータ : EXCHANGE
説明 : Microsoft Active Directory 内に復元対象となるデータベースが見つかりませんでした。バックアップ メディアに指定されているストレージ グループは [GUID] です。バックアップ メディアに指定されているデータベースは [Database Name] (EXCHANGE) で、エラーは 0xc7fe1f42 です。

種類 : エラー
ソース : ESE BACKUP
分類 : Callback
イベント ID : 904
コンピュータ : EXCHANGE
説明 : Information Store (4000) コールバック関数呼び出し ErrESECBRestoreGetDestination は、次のエラーのため終了しました。0xC7FE1F42 データベースが見つかりません。

回復用ストレージ グループを削除すると、インフォメーション ストアは通常の復元動作に戻ります。つまり、復元処理は回復用ストレージ グループに自動的にリダイレクトされなくなります。

回復用ストレージ グループを削除せずに残したまま、回復用ストレージ グループへのデータの復元のみ行わない場合は、次のレジストリ キーに
Recovery SG Override
値を作成し、データを 1 に設定します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\MSExchangeIS\ParametersSystem
この値を作成すると、インフォメーション ストアによる復元処理中に回復用ストレージ グループが無視されます。

警告 : レジストリ エディタまたは別の方法を使用してレジストリを誤って変更すると、深刻な問題が発生することがあります。最悪の場合、オペレーティング システムの再インストールが必要になることがあります。マイクロソフトは、レジストリの変更により発生した問題に関しては、一切責任を負わないものとします。レジストリの変更は、自己の責任において行ってください。

Recovery SG Override
レジストリ値の作成および構成を行うには、次の手順を実行します。
  1. [スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。
  2. [名前] ボックスに regedit と入力し、[OK] をクリックします。
  3. 次のレジストリ キーを探してクリックします。
    HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\MSExchangeIS\ParametersSystem
  4. [編集] メニューの [新規] をポイントし、[DWORD 値] をクリックします。
  5. 「Recovery SG Override」と入力し、Enter キーを押します。
  6. [編集] メニューの [修正] をクリックします。
  7. [値のデータ] ボックスに 1 と入力し、[OK] をクリックします。
  8. レジストリ エディタを終了します。
重要 :
Recovery SG Override
レジストリ値は、不要になった時点で必ず削除してください。

回復用ストレージ グループを作成する

回復用ストレージ グループを作成するには、次の手順を実行します。
  1. Exchange システム マネージャを起動します。
  2. 必要に応じて [管理グループ] と管理グループ名を展開し、[サーバー] を展開します。
  3. [ServerName] を右クリックし、[新規作成] をポイントし、[回復用ストレージ グループ] をクリックします。
  4. [名前] ボックスに、回復用ストレージ グループの名前を入力します。

    回復用ストレージ グループの名前を指定するときは、できる限り元のストレージ グループに使用した名前と同じ名前を使用してください。次のようなエラー メッセージが表示された場合は、回復用ストレージ グループに別の名前を使用します。
    オブジェクト StorageGroupName は既に存在しています。このオブジェクトの一意なディレクトリ名を入力してください。
  5. [トランザクション ログの場所] ボックスおよび [システム パスの場所] ボックスで、トランザクション ログ ファイルとシステム パスの場所を指定します。回復用ストレージ グループのトランザクション ログ ファイル用に指定する場所は、元のストレージ グループのトランザクション ログ用に指定されている場所とは必ず別にします。
  6. [OK] をクリックします。
  7. 作成した回復用ストレージ グループを右クリックし、[回復するデータベースの追加] をクリックします。
  8. [回復するデータベースを選択してください] ダイアログ ボックスで、回復用ストレージ グループに追加するメールボックス ストアをクリックし、[OK] をクリックします。
  9. [メールボックス ストアのプロパティ] ダイアログ ボックスで、メールボックス ストアのプロパティを確認して、[OK] をクリックします。

メールボックス ストアを回復用ストレージ グループに復元する

メールボックス ストアの回復用ストレージ グループへの復元には、次のいずれかの方法を使用できます。
  • オンライン バックアップからメールボックス ストアを復元する方法
  • サーバー上の適切なフォルダにデータベース ファイルを手動でコピーする方法

オンライン バックアップからメールボックス ストアを復元する

  1. データベースが現在回復用ストレージ グループでマウントされている場合は、次の手順を実行します。
    1. データベースのマウントを解除します。
    2. Eseutil.exe コマンド ライン ツールを使用して、データベースが "Clean Shutdown" 状態であることを確認します。これを確認するには、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、次の行を入力し、Enter キーを押します。
      Eseutil /mh YourDatabaseName.edb
      コマンド プロンプト ウィンドウに表示される出力で、[State] 行が [State: Clean Shutdown] または [State: Dirty Shutdown] のどちらになっているかを確認します。データベースが整合状態にある場合は、回復用ストレージ グループのトランザクション ログ ファイル (.log) およびチェックポイント ファイル (.chk) をすべて削除します。
  2. 回復用ストレージ グループが配置されているサーバーに、完全バックアップ セットを復元します。

    差分または増分のバックアップを他に復元しない場合や、ログ ファイルを追加しない場合は、ハードウェア エラーからの回復を自動的に実行するように構成します。Microsoft バックアップを使用する場合は、[最新のバックアップ セット] チェック ボックスをオンにするときに、ハードウェア エラーからの回復を自動的に実行するように構成します。
  3. 復元するデータベースが整合状態にあり、"Clean Shutdown" 状態であることを確認します。これを確認するには、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、次の行を入力し、Enter キーを押します。
    Eseutil /mh YourDatabaseName.edb
    コマンド プロンプト ウィンドウに表示される出力で、[State] 行が [State: Clean Shutdown] または [State: Dirty Shutdown] のどちらになっているかを確認します。
  4. 状況に応じて、次のいずれかの手順を実行します。
    • データベースが整合状態にある場合は、手順 5. に進みます。
    • データベースが整合状態にない場合は、ハードウェア エラーからの回復を手動で実行します。これを行うには、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、次の行を入力し、Enter キーを押します。Path of the Restore.env file はハード ディスク上の Restore.env ファイルを含むフォルダのパスです。
      Eseutil /cc Path of the Restore.env file
      ハードウェア エラーからの回復処理が正常に完了すると、Restore.env ファイルは削除されます。
  5. Exchange システム マネージャを起動して、復元したデータベースのプロパティを表示します。[メールボックス ストアのプロパティ] ダイアログ ボックスの [データベース] タブで、[復元時はこのデータベースを上書きする] チェック ボックスがオンになっていることを確認します。
  6. データベースをマウントします。

データベース ファイルを回復用ストレージ グループに手動でコピーする

  1. 復元するデータベースが整合状態にあり、"Clean Shutdown" 状態であることを確認します。これを確認するには、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、次の行を入力し、Enter キーを押します。
    Eseutil /mh YourDatabaseName.edb
    コマンド プロンプト ウィンドウに表示される出力で、[State] 行が [State: Clean Shutdown] または [State: Dirty Shutdown] のどちらになっているかを確認します。
  2. 状況に応じて、次のいずれかの手順を実行します。
    • データベースが整合状態にある場合は、手順 3. に進みます。
    • データベースが整合状態になく、データベース ログ ファイルが存在する場合は、Eseutil.exe ツールを使用して、データベースに対してソフトウェア エラーからの回復を実行します。ソフトウェア エラーからの回復を実行すると、コミットされていないログがデータベースにコミットされます。ソフトウェア エラーからの回復を実行するには、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、次の行を入力し、Enter キーを押します。rnn はログ ファイルのプレフィックスで、database_folder_path はデータベース ファイルが存在するフォルダ名です。
      eseutil /r rnn /i /ddatabase_folder_path
      たとえば、次のように入力します。
      eseutil /r r00 /i /d"c:\Program Files\Exchsrvr\Recovery Storage Group"
      : "/d" スイッチの後ろにスペースはありません。
    • データベースが整合状態になく、データベース ログ ファイルが存在しない場合は、Eseutil.exe ツールを使用してデータベースでハードウェア エラーからの回復を実行します。

      警告 : 次のコマンドを使用すると、Exchange Server のデータが失われます。データの損失は、著しい場合もありますが、多くの場合は最小限にとどまります。次のコマンドは、ハードウェア エラーまたは強制的な状態の回復コマンドです。このコマンドは、Eseutil /mh YourDatabaseName.edb コマンドを実行してもデータベースが整合状態に戻らない場合にのみ使用してください。

      ハードウェア エラーからの回復を実行するには、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、次の行を入力し、Enter キーを押します。
      eseutil /p YourDatabaseName.edb
  3. ハードウェア エラーからの回復が正常に終了した直後に、回復したデータベースのオフライン最適化を実行します。オフライン最適化を実行するには、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、次の行を入力し、Enter キーを押します。
    eseutil /d YourDatabaseName.edb
  4. .edb および .stm データベース ファイルを、回復用ストレージ グループの作成時に指定した適切なフォルダにコピーします。
  5. データベースが現在回復用ストレージ グループでマウントされている場合は、次の手順を実行します。
    1. データベースのマウントを解除します。
    2. Eseutil.exe ツールを使用して、データベースが "clean shutdown" 状態であることを確認します。これを確認するには、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、次の行を入力し、Enter キーを押します。
      Eseutil /mh YourDatabaseName.edb
      コマンド プロンプト ウィンドウに表示される出力で、[State] 行が [State: Clean Shutdown] または [State: Dirty Shutdown] のどちらになっているかを確認します。データベースが整合状態にある場合は、回復用ストレージ グループのトランザクション ログ ファイル (.log) およびチェックポイント ファイル (.chk) をすべて削除します。
  6. Exchange システム マネージャを起動して、復元したデータベースのプロパティを表示します。[メールボックス ストアのプロパティ] ダイアログ ボックスの [データベース] タブで、[復元時はこのデータベースを上書きする] チェック ボックスがオンになっていることを確認します。
  7. データベースをマウントします。

回復用ストレージ グループから通常のストレージ グループにメールボックス データを抽出またはマージする

回復用ストレージ グループ内のデータベースから通常のストレージ グループ内のユーザーのメールボックスにデータを抽出するには、Exchange Server 2003 版の Microsoft Exchange Merge Wizard (Exmerge.exe) を使用します。Exmerge.exe ツールの入手方法については、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
http://www.microsoft.com/japan/exchange/previous/downloads/2003/default.mspx
回復用ストレージ グループ内のデータベースでも、通常のストレージ グループ内のデータベースの場合と同じ Exmerge.exe の機能を使用できます。ただし、回復用ストレージ グループで Exmerge.exe ツールを使用する場合は、次の相違点に注意してください。
  • 回復用ストレージ グループからデータを抽出するときに、管理グループのメンバの [受信者] アクセス許可に構成されている [拒否] 設定を上書きする必要はありません。ただし、通常のストレージ グループにデータをマージするときは、適切なユーザー アカウントをメールボックス ストアに追加して、そのアカウントに [受信者] アクセス許可を割り当てる必要があります。
  • 元のメールボックスは、元のデータベースに存在し、Active Directory ユーザー アカウントに接続した状態である必要があります。次の点に注意してください。
    • メールボックスが切断された場合、Exmerge.exe ツールの使用可能なメールボックスの一覧に、そのメールボックスは表示されません。
    • メールボックスが別のデータベースに移動された場合、使用可能なメールボックスの一覧にそのメールボックスは表示されますが、Exmerge.exe ツールを使用してそのメールボックスからデータを抽出することはできません。
    • メールボックスが Active Directory 内のユーザーから切断された後に Active Directory 内の別のユーザーに再接続され、元のデータベースに残っている場合は、Exmerge.exe ツールを使用して回復用ストレージ グループからメールボックス データを抽出することができます。ただし、Exmerge.exe ツールでは、現在のメールボックス所有者の mailNickname 属性がメールボックスの表示名として使用され、メールボックスの前のユーザーの属性がディレクトリ名として使用されます。結果として作成される .pst ファイルでは、前の所有者の mailNickname 属性に基づいた名前が使用されます。.pst ファイルの名前を、メールボックスの現在の所有者の mailNickname 属性に一致するように変更しないと、メールボックスを元のメールボックスにインポートして戻すことはできません。つまり、2 段階のマージ処理を実行し、マージ処理の各手順の間に、.pst ファイルの名前を変更する必要があります。

メッセージング ダイヤル トーン回復法

メールボックス ストアの容量が大きい場合、メールボックス ストアをバックアップから復元するのに数時間かかる場合があります。"メッセージング ダイヤル トーン" 法を使用すると、電子メール サービスをユーザーに迅速に復元でき、並行してユーザーの以前のデータを復元することができます。まず現在のデータベース ファイルを削除して Exchange データベースをリセットし、一時的な空の "ダイヤル トーン" データベースを作成します。ユーザーはこのデータベースにログオンしてメールを送受信できます。ユーザーがログオンすると、新しい空のメールボックスが "ダイヤル トーン" データベースに作成されます。新しいメールボックスでは、元のデータベースと同じ msExchMailboxGUID 属性が "ダイヤル トーン" データベースに設定されているため、Exmerge.exe ツールを使用して元のデータベースと一時的な "ダイヤル トーン" データベースとの間でデータを転送できます。

"ダイヤル トーン" データベースが設定されて動作しているときは、回復用ストレージ グループ内の元のデータベースの復元や修復を行うことができます。復元または修復の処理が完了したら、両方のデータベースのマウントを解除して、元のストレージ グループと回復用ストレージ グループの間でデータベース ファイルを交換します。これを行うと、ユーザーは前のデータにはアクセスできますが、新しいアイテムにはアクセスできません。新しいアイテムへのアクセスを復元するには、Exmerge.exe ツールを使用して "ダイヤル トーン" データベースから元のデータベースにデータを転送します。

関連情報

Exchange Server 2003 の詳細については、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
http://www.microsoft.com/japan/technet/treeview/default.asp?url=/japan/technet/prodtechnol/exchange/exchange2003/proddocs/library/default.asp
ADSI Edit は Windows サポート ツールに含まれています。Windows サポート ツールは、Windows 2000 Server および Windows Server 2003 の CD-ROM の Support\Tools フォルダからインストールできます。 Windows 2000 用の Windows サポート ツールのインストール方法の関連情報を参照するには、以下の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) をクリックしてください。
301423 Windows 2000 サポート ツールを Windows 2000 Server ベースのコンピュータにインストールする方法
Eseutil.exe コマンド ライン ツールは、Exchsrvr\Bin フォルダにあります。Eseutil.exe の詳細については、コマンド プロンプトを開き、ExchSrvr\Bin フォルダに移動して、eseutil /? と入力し、Enter キーを押します。

Exchange Server 2003 Service Pack 1 のメールボックス データの回復機能の関連情報を参照するには、以下の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) をクリックしてください。
867643 Exchange Server 2003 技術情報『Exchange Server 2003 Service Pack 1 のメールボックス データの回復機能』について

プロパティ

文書番号: 824126 - 最終更新日: 2007年11月26日 - リビジョン: 5.3
この資料は以下の製品について記述したものです。
  • Microsoft Exchange Server 2003 Enterprise Edition
  • Microsoft Exchange Server 2003 Standard Edition
キーワード:?
kbinfo KB824126
"Microsoft Knowledge Baseに含まれている情報は、いかなる保証もない現状ベースで提供されるものです。Microsoft Corporation及びその関連会社は、市場性および特定の目的への適合性を含めて、明示的にも黙示的にも、一切の保証をいたしません。さらに、Microsoft Corporation及びその関連会社は、本文書に含まれている情報の使用及び使用結果につき、正確性、真実性等、いかなる表明・保証も行ないません。Microsoft Corporation、その関連会社及びこれらの権限ある代理人による口頭または書面による一切の情報提供またはアドバイスは、保証を意味するものではなく、かつ上記免責条項の範囲を狭めるものではありません。Microsoft Corporation、その関連会社 及びこれらの者の供給者は、直接的、間接的、偶発的、結果的損害、逸失利益、懲罰的損害、または特別損害を含む全ての損害に対して、状況のいかんを問わず一切責任を負いません。(Microsoft Corporation、その関連会社 またはこれらの者の供給者がかかる損害の発生可能性を了知している場合を含みます。) 結果的損害または偶発的損害に対する責任の免除または制限を認めていない地域においては、上記制限が適用されない場合があります。なお、本文書においては、文書の体裁上の都合により製品名の表記において商標登録表示、その他の商標表示を省略している場合がありますので、予めご了解ください。"

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