アプリケーションが SQL Server に接続するとエラー メッセージ "一般的なネットワーク エラーです"、"通信リンクが失敗しました"、または "トランスポート レベルのエラー" が表示される

適用対象: Microsoft SQL Server 2005 Standard EditionMicrosoft SQL Server 2005 Workgroup EditionMicrosoft SQL Server 2005 Developer Edition

概要


この資料では、以下の項目について説明します。

  • Microsoft Scalable Networking Pack (SNP) についての一般的な情報
  • Window ベースのコンピューター (ネットワーク パフォーマンスの改善機能が一部またはすべて有効になっている) でホストされている Microsoft SQL Server のインスタンスにアプリケーションが接続したときに表示される可能性のあるエラー

    : さまざまなバージョンの Windows を実行しているコンピューター群で、こうしたエラーを予防するための推奨事項についても説明します。
  • 関連情報
: この資料の説明は、仮想環境におけるホスト側とゲスト側のオペレーティング システムにも当てはまります。

詳細情報


Scalable Networking Pack

SNP は、Windows Server 2003 Service Pack 2 (SP2) の一部として導入された一連の高速ネットワーク機能です。 これらの機能は、Windows Server 2008 以降のバージョンにも組み込まれました。

: これらの機能は、Windows Server 2008 以降のバージョンの基本 TCP/IP スタックの一部であるため、現在では Scalable Networking Pack 機能としては知られていません。

この資料に関連のある重要な SNP 機能は、次のとおりです。

  • TCP Chimney オフロード: この機能は、ネットワークでのデータ転送中に、TCP/IP プロトコル処理を CPU からネットワーク アダプターに転送します。
  • Receive Side Scaling: この機能は、ネットワーク アダプターのネットワーク負荷を、マルチプロセッサ コンピューター上の複数の CPU に分散できるようにします。
  • NetDMA: この機能は、ネットワーク パケット の受信時に、ネットワーク サブシステムが実行するメモリ コピー操作を、専用のダイレクト メモリ アクセス (DMA) エンジンにオフロードするためのサービスを提供します。

アプリケーションが SQL Server に接続するとエラー メッセージが表示される

SNP 機能との互換性のないネットワーク ハードウェアを使用している場合に、下記のエラー メッセージが 1 つまたは複数表示されることがあります。

: 下記のエラー メッセージが 1 つまたは複数表示されるのは、次の条件のいずれかに該当する場合です。

  • 当該ハードウェアが装着されているコンピューターが、SQL Server のインスタンスをホストしている。
  • アプリケーションが TCP/IP を使用して SQL Server インスタンスに接続している。
エラー メッセージ 1
 
[Microsoft][ODBC SQL Server Driver][DBNETLIB] 一般的なネットワーク エラーです。 ネットワーク ドキュメントを確認してください。

エラー メッセージ 2
 
ERROR [08S01] [Microsoft][SQL Native Client] 通信リンクが失われました。

エラー メッセージ 3
 
System.Data.SqlClient.SqlException サーバーに要求を送信しているときに、トランスポート レベルのエラーが発生しました。 (プロバイダー: TCP プロバイダー、エラー: 0 - 既存の接続はリモート ホストに強制的に切断されました。)

SQL Server のネットワーク負荷が高い場合にも、これらのエラー メッセージのいずれかが表示されることがあります。 たとえば、SQL Server 内のデータベースをレプリケートすると、これらのエラー メッセージのいずれかが表示されることがあります。 または、複数ユーザーが使用するアプリケ―ションが SQL Server 内のデータベースにアクセスすると、これらのエラー メッセージのいずれかが表示されることがあります。

現在の構成を確認する

現在の TCP グローバル パラメーターを表示するには、コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
 
Netsh int tcp show global

このコマンドの出力は、次のようになります。

このコマンドの出力は次のようになります



TCP Chimney オフロード機能が有効になっているネットワーク アダプターを表示するには、コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
 
Netsh int tcp show chimneystats

このコマンドの出力は、次のようになります。

このコマンドの出力は次のようになります



SQL Server 環境で SNP またはその他のネットワーク オフロード機能を使用する場合の推奨事項

このセクションに記載されているネットワーク エラーが断続的に発生するようであれば、以下の表を参照して、ネットワーク パフォーマンスの改善機能を SQL Server 環境で使用するときに最大のメリットを実現するためのガイダンスとしてください。

表 1: 全バージョンの Windows Server に共通のガイダンス
 
オペレーティング システムのバージョン 推奨事項
Windows Server 2003 Service Pack 2 以降の全バージョンの Windows
  1. 次の更新プログラムが入手可能であるか、ハードウェア ベンダーに問い合わせます。
    • サーバー向け、最新の基本入出力システム (BIOS) の更新プログラム
    • ネットワーク アダプター用の最新のファームウェア更新プログラム
    • ネットワーク アダプター用の最新のドライバー更新プログラム
  2. ウイルス対策ソフトウェアを最新バージョンに、または最新のエンジンと定義ファイルに更新します。

表 2: Windows Server バージョン固有のガイダンス
 
オペレーティング システムのバージョン 推奨事項
Windows Server 2003 Service Pack 2 次のマイクロソフト サポート技術情報に記載されている修正プログラムをインストールすることで、SNP 機能を無効にすることをお勧めします。
948496 Windows Server 2003 ベースおよび Small Business Server 2003 ベースのコンピューターの既定の SNP 機能をオフにする更新プログラム
ネットワーク パフォーマンスが非常に重要である場合は、次世代 TCP/IP スタックが搭載されている新しいバージョンの Windows Server への移行を検討することをお勧めします。 今すぐ新しいバージョンにアップグレードすることはできないが、ネットワーク パフォーマンスは最大限にしなければならない、という場合は、該当するすべてのサーバーで、次の手順を実行することをお勧めします。
  1. 次のマイクロソフト サポート技術情報に記載されているとおりに、SNP を無効化します。

    948496 Windows Server 2003 ベースおよび Small Business Server 2003 ベースのコンピューターの既定の SNP 機能をオフにする更新プログラム
  2. 次のマイクロソフト サポート技術情報に記載されている修正プログラムをインストールします。
    950224 Windows Server 2003 用の Scalable Networking Pack (SNP) 修正プログラムのロールアップ パッケージが利用可能であることについての記事
  3. 受信機能を有効にします。 Regedit.exe を使用します。

HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters
EnableRSS=1 (Dword)

Windows Server 2008
  1. Windows Server 2008 Service Pack 2 (SP2) をインストールします。 Windows Server 2008 SP2 の詳細については、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
  2. 次のマイクロソフト サポート技術情報に記載されている修正プログラムをインストールします。
    979614 Windows Server 2008 および Windows Vista での TCP Chimney オフロード機能の信頼性に関する更新プログラムについての記事
  3. 次のマイクロソフト サポート技術情報に記載されている修正プログラムをインストールします。
    967224 Windows Server 2008 または Windows Vista を実行しているコンピューター上で netsh コマンドを使用して TCP/IP グローバル パラメーターを変更すると、レジストリ内の一部の TCP/IP パラメーターが正しくない値に変更されることについての記事
  4. オペレーティング システムとネットワーク アダプターの Receive Side Scaling (RSS) を再び有効にします。 RSS を再び有効にする方法については、次のマイクロソフト サポート技術情報番号をクリックしてください。
    967224 Windows Server 2008 または Windows Vista を実行しているコンピューター上で netsh コマンドを使用して TCP/IP グローバル パラメーターを変更すると、レジストリ内の一部の TCP/IP パラメーターが正しくない値に変更されることについての記事
    : 既定では、Windows Server 2008 の TCP Chimney 機能は無効になっています。
Windows 7 および Windows Server 2008 R2
  1. Windows 7 および Windows Server 2008 R2 の Service Pack 1 (SP1) をインストールします。 Windows 7 SP1 および Windows Server 2008 R2 SP1 のダウンロードとインストールについては、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
  2. 次のマイクロソフト サポート技術情報に記載されている修正プログラムをインストールします。
    2775511 Windows 7 SP1 および Windows Server 2008 R2 SP1 用のエンタープライズ修正プログラムのロールアップについて
    : Windows 7 または Windows Server 2008 R2 の SP1 がインストールされていない場合は、次のマイクロソフト サポート技術情報に記載されている修正プログラムをインストールしてください。
    977977 プロセッサ数が 32 を超える Windows Server 2008 R2 ベースのコンピューター群で RSS ネットワーク スループットのパフォーマンスが低下することについての記事
    979612 プロセッサ数が 32 を超える Windows Server 2008 R2 ベースのコンピューター群で RSS ネットワーク スループットのパフォーマンスが低下することについての記事
    TCP Chimney オフロード機能が有効になっている場合は、次のマイクロソフト サポート技術情報に記載されている修正プログラムをインストールします。
     
    2525390 The SACK option is always set to "true" even if network adapter does not support SACK for offloaded connections in Windows 7 or in Windows Server 2008 R2 (英語情報)
  3. 必要に応じて、オペレーティング システムとネットワーク アダプターの RSS を再び有効にします。 RSS を再び有効にする方法については、次のマイクロソフト サポート技術情報番号をクリックしてください。

    967224 Windows Server 2008 または Windows Vista を実行しているコンピューター上で netsh コマンドを使用して TCP/IP グローバル パラメーターを変更すると、レジストリ内の一部の TCP/IP パラメーターが正しくない値に変更されることについての記事

    : 既定では、TCP Chimney オフロード機能は [自動] に設定されています。 つまり、Chimney がすべての接続をオフロードすることはありません。 そうではなく、次の条件を満たす接続を選択的にオフロードします。
    • 10 ギガビット/秒 (Gbps) イーサネット アダプターを介して接続が確立されている
    • 平均ラウンド トリップ リンクの遅延時間が 20 ミリ秒未満。
    • 接続を経由して少なくとも 130 キロバイト (KB) のデータが交換された

    : 既定では、仮想化クライアントの TCP Chimney オフロード機能は無効になっています。
Windows 8 および Windows Server 2012 現時点では、既知の問題はありません。 高速ネットワーク機能の既定の構成を使用することをお勧めします。

: 既定では、Windows Server 2012 の TCP Chimney オフロード機能は無効になっています。

SNP/高速ネットワーク機能をオフにする

新しいバージョンの Windows Server では、SNP 機能をオフにすることはお勧めしません。 しかし、トラブルシューティングの手順の 1 つとして、あるいはハードウェア側ですべての RSS 機能に対応していない場合に、Windows Server ベースのコンピューターの SNP を無効にしなければならない場合があります。 詳細については、次の表を参照してください。
 
Windows Server のバージョン 詳細情報
Windows Server 2003 次のマイクロソフト サポート技術情報を参照してください。
948496 Windows Server 2003 ベースおよび Small Business Server 2003 ベースのコンピューターの既定の SNP 機能をオフにする更新プログラム
Windows Server 2008 次のマイクロソフト サポート技術情報を参照してください。
951037 Windows Server 2008 の TCP Chimney オフロード、Receive Side Scaling、および Network Direct Memory Access 機能について
Windows Server 2008 R2 無効にしない
Windows Server 2012 無効にしない

: Windows Server 2008 R2 環境と Windows Server 2012 環境では、高速ネットワーク機能の既定の構成を使用することをお勧めします。 ただし、TCP Chimney オフロード機能を使用しないことが分かっている場合や、環境内に混在する各種オペレーティング システム全体の設定の整合性を保ちたい場合は、TCP Chimney オフロード機能を無効にできます。

関連情報


Scalable Networking Pack の詳細については、次の WindowsITPro Web サイトを参照してください。
Receive Side Scaling の詳細については、次のマイクロソフト TechNet Web サイトを参照してください。
高速ネットワーク機能の展開方法の詳細については、次の TechNet Web サイトを参照してください。


Windows Server 2008 R2 の高速ネットワーク機能の詳細については、次のマイクロソフト サポート技術情報番号をクリックしてください。

951037 Windows Server 2008 の TCP Chimney オフロード、Receive Side Scaling、および Network Direct Memory Access 機能について
 

高速ネットワークに関する問題のトラブルシューティング方法については、次のマイクロソフト サポート技術情報番号をクリックしてください。

2643970 Troubleshooting advanced network performance features (RSS, NetDMA et al.) (英語情報)

高速ネットワーク機能を展開してモニターする方法について詳細は、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
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