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Windows におけるシリアルキーのセットアップと使用方法

この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP260517
この資料は、アーカイブされました。これは "現状のまま" で提供され、更新されることはありません。
概要
この資料では、Windows のシリアルキーのユーザー補助機能について解説します。この機能と対話補助インターフェイス装置を組み合わせると、代替入力装置でコンピュータを制御できます。この場合、代替入力装置側では、コード化されたコマンド ストリングをコンピュータのシリアル ポートから送信してキーストロークとマウス イベントを指定するだけです。これらの指定内容は、通常のキーボードやマウスの入力として処理されます。この機能は、コンピュータの標準キーボードやマウスを利用できないユーザーを対象に設計されました。
詳細
場合によっては、これらの特殊入力装置は、コンピュータのシリアル ポート (一般には、モデムやプリンタの接続用) に接続できます。しかし、それだけではキーボードとマウスの機能をエミュレートおよびコントロールすることができません。コンピュータは、キーボードとマウスの信号をキーボードとマウスのポートから受信するようになっているからです。
しかし、シリアルキーを使用すると、シリアル ポートからキーボードとマウスの機能を制御できます。そのためには、特殊入力装置からコンピュータのシリアル ポートに、決められた一連の文字とコマンドを送信します。シリアルキーを使用していても、標準キーボードとマウスは利用できます。

メモ : シリアルキーでコマンドを入力しながら標準キーボードで入力すると、標準キーボードの各種キーの状態をシリアルキーで追跡できなくなります。

シリアルキーで最も一般的に使用されている特殊入力装置は、対話補助装置です。これは、身体的な障害のために会話だけでは意思疎通ができない人々を対象とした電子装置です。シリアルキーを使用するには、キー定義を特殊入力装置にプログラムする必要があります。このプログラミングは、特殊入力装置のマニュアルに従って行います。

シリアルキーのセットアップ

この項では、対話補助装置 (以下の操作方法の解説では、"補助装置" と呼びます) などの装置でシリアルキーをセットアップする方法について説明します。内容は、補助装置とコンピュータの接続、コンピュータにおけるシリアルキーのセットアップ、キーボードのキーを押したりマウスの動作を実行するために補助装置から送信する必要がある文字やコマンドです。操作は手順を追って実行してください。補助装置のユーザーがシリアルキーを初めてセットアップする場合、ほかの人に手伝ってもらう必要があるかもしれません。

メモ : 以下の操作解説は特定の補助装置のプログラミングについて述べたものではありません。不明な点については、個々の補助装置のマニュアルを参照するか、製造元に問い合わせてください。
  1. 対話補助装置がシリアルキーに使用できるかどうかを確認します。

    まず、補助装置がシリアルキーに使用できるかどうかを確認します。以下の質問に対する答えがすべて「はい」なら問題はありません。
    • 一意の単語と文に対応させて保存した選択肢を補助装置にプログラムできますか。ほとんどの対話補助装置では、特定の選択肢に対応させて一連の文字 (文字、数字、記号) をプログラムできます。
    • 補助装置には、少なくとも選択肢を 84 項目保存できますか。コンピュータのキーボードのキーごとに選択肢が少なくとも 1 つ必要です。標準 IBM AT キーボードで、キーは 84 個あり、ほとんどのキーボードのキーは 101 個あります。補助装置では、1 つのレベル (やオーバーレイ) にすべてのキーやマウスの動作を保存する必要はありません。たとえば、キーボードに 1 レベル、マウスに 1 レベルを割り当ててもかまいません。
    • 補助装置には、シリアル ポートがありますか。これは、プリンタをコンピュータに接続するための接続ポートです。RS-232 シリアル ポートと呼ぶ場合もあります。
    • 補助装置の選択肢を選択すると、選択肢が自動的にシリアル ポートに転送されるよう、選択肢をプログラムできますか。この機能は、メッセージの印刷に向いているので、補助装置の多くがこれを備えています。プリンタをシリアル ポートに接続していて、h-e-l-l-oと補助装置に入力し、それをシリアル ポートに転送すると、プリンタに "hello" と出力されます。補助装置のシリアル ポートをコンピュータのシリアル ポートに接続していて、シリアルキーが起動している場合、h-e-l-l-oと補助装置に入力し、それを補助装置のシリアル ポートから出力すると、コンピュータのキーボードから入力しているかのようにコンピュータの画面に "hello" と出力されます。
    • コンピュータにはシリアル ポートがありますか。COM ポートと呼ぶ場合もあります。コンピュータにシリアル ポートがない場合、通常は追加できます。シリアル ポートがあってもプリンタやモデムなど他の目的に使用している場合、そのプリンタやモデムを切り離すか、別のシリアル ポートを追加することが必要になります。
    • 補助装置からシリアル ポート経由で 300 ボーの転送速度で情報を転送できますか (300 ボーとは、文字の伝送速度を指します)。シリアルキーでは、300、600、1,200、2,400、4,800、9,600、または 19,200 ボーで補助装置に情報を転送できます。
  2. 補助装置をコンピュータに接続します。

    シリアル ケーブルの一端を補助装置のシリアル ポートに接続し、他端をコンピュータのシリアル ポートに接続します。シリアル ケーブルがない場合、補助装置の製造元から入手してください。

    メモ : 補助装置とコンピュータの接続でアダプタが必要な場合があります。また、補助装置からコンピュータへのデータ転送にヌルモデム アダプタ (ほとんどのコンピュータ ショップで入手可能) が必要な場合もあります。
  3. シリアル伝送用に補助装置を構成します。

    補助装置とシリアルキー相互のデータ転送は、必ず同じ転送速度 (ボーレート) で行います。推奨転送速度は 300 ボーです。補助装置は、次のように設定してください。
    • 1 スタート ビット
    • 8 データ ビット
    • 1 ストップ ビット
    • パリティなし
    以上の設定の意味まで理解する必要はありません。ただ、このように補助装置が構成されていることを確認してください。また、ほとんどの補助装置には、シリアル ポートから文字を送出するための特殊な選択肢やスイッチがあります。これらの機能も有効にしておいてください。中にはシリアル ポートのセットアップのために特殊なコードをプログラムしなければならない補助装置もあります。いずれにしても、構成装置については、それぞれの補助装置のマニュアルで確認してください。

  4. シリアルキーを起動します。

    メモ : シリアルキー機能は、Windows NT や Windows 2000 の特別なサービスであり、管理権限があるユーザーが起動します。他のユーザーがシリアルキーを使用できるようにするには、次のように操作し、新しいユーザーとログオン プロンプトの既定値として変更結果を保存するようプロンプトが表示されたら、[はい] をクリックします。

    シリアルキーを起動するには、次の手順で操作を行います。
    1. [スタート] をクリックし、[設定] をポイントし、[コントロール パネル] をクリックし、[ユーザー補助のオプション] をクリックします。
    2. [全般] タブの [シリアルキー デバイスを使う] チェック ボックスをオンにします。
    3. 関連する [設定] ボタンをクリックします。
    4. シリアル ポート (COM port 1、2、3、または 4) をクリックして選択します。
    5. ボーレートをクリックして選択します (300 ボーを推奨)。
    6. [OK] をクリックします。
    7. Windows NT や Windows 2000 で管理者権限がある場合、新しいユーザーやログオン プロンプト用の既定値として変更結果を保存するようプロンプトが表示されたら、[はい] をクリックします。
    メモ : シリアルキーは、コンピュータ ハードウェアが実際に COM ポートの 1 から 4 をサポートしているかを確認しようとはしません。ハードウェアにおける構成と通信のサポートは、Windows 側の問題です。選択したい COM ポートがサポートされているかどうかは、対話補助装置に接続する前に、コンピュータのマニュアルで確認してください。

シリアルキーのためのキーとマウスの動作のプログラミング

次に、動作の種類別のキーやマウスのプログラムの方法について解説します。キーとマウスのすべての動作をプログラムする前に、補助装置のプログラムの方法を理解するため、補助装置とコンピュータの正しいセットアップ例を紹介します。補助装置の選択肢 (位置) にプログラムできるシリアルキーの動作には、4 種類あります。
  • 基本キー
  • 特別キー
  • モディファイア キー
  • マウスの動作
メモ : キーを入力する前に、補助装置からコンピュータに 3 つのヌル文字を送信します。これでシリアルキーがリセットされます (ヌル文字は、ゼロではありません。補助装置から入力するには、Ctrl キーを押しながら @ を押します) 。

シリアルキーによる基本キーの入力

コンピュータ キーボードのキーには、それぞれキーの名前があります。キーから入力を受け付けるように補助装置にプログラムするのはこのキー名です。キー名の多くが、1 文字だけで構成されています。この資料では、これを "基本キー" と呼びます。
`1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 -
q w e r t y u i o p [ ]
a s d f g h j k l ; '
z x c v b n m , . / \
これらのキーを入力するには、補助装置のシリアル ポートから 1 文字を送信します。たとえば、"hello" と入力するには、"h" キー名、"e" キー名、"l" キー名、再び "l" キー名、最後に "o" キー名を選択します。ほとんどの補助装置には、これら 1 文字のキー名がプログラムされているので、これらのキーを改めてプログラムする必要はありません。

シリアルキーによる特別キーの入力

多くのキーの名前は、1 文字ではありません。たとえば、NumLock キーや CapsLock キーなどの名前は複数の文字で作られています。これらのキーを特別キーと呼びます。補助装置で入力するときに特別な手続きが必要なためです。特別キーを入力するには、補助装置の各選択肢に文字列をプログラムします。特別キーに対応する文字列はキーごとに異なりますが、すべて次の規則が適用されます。
  • 文字列の先頭はエスケープ文字とする。
  • 文字列の末尾はピリオドとする。
エスケープ文字を補助装置で生成するには、Control 機能を選択しながら左ブラケット ([) を選択します。補助装置によっては、^[ となっているものもあります。エスケープ文字の生成方法がわからない場合は、マニュアルで確認してください。この記事では、[esc] のように "esc" を 2 つのブラケットで挟んで、エスケープ文字を表します。

メモ : 以下の操作解説で、文字列に [esc] とある場合、そのままの 5 文字ではなく 1 文字 (エスケープ文字) を表します。

補助装置に特別キーの名前をプログラムするには、次のように操作します。
  1. エスケープ文字をプログラムします。
  2. 特別キーの名前を正しくプログラムします。
  3. ピリオドをプログラムします。
以上は、1 つの単語または選択肢として補助装置にプログラムします。特別キーのために補助装置で選択肢を選択すると、文字列全体がコンピュータのシリアル ポートに転送されます。たとえば、ENTER キーを入力するための文字列は、次のようになります。
[esc]enter.
シリアルキーには、キーボード上の特別キーごとに正式名称があります。特別キーの文字列は長いことが多いので、特別キーの文字列全体を補助装置の 1 つの選択肢にプログラムしてもかまいません。その際、キーを入力するときにわかりやすいよう、こうした選択肢にラベル (Enter など) を割り当てます。また、コンピュータ キーボードのすべての特別キーについて、その文字列を補助装置の選択肢にプログラムすることも可能です。設定には時間がかかりますが、実際に補助装置を使い始めると、その何倍も価値があることがわかるでしょう。

キーボード全体の設定、およびすべてのキー名の表に関連する情報については、次の文書番号をクリックして Microsoft Knowledge Base を参照してください。
260727 Programming Assistive Aids for Keyboard and Mouse Functions with SerialKeys

シリアルキーによるモディファイア キー (Shift、Ctrl、Alt) の入力

ほかの特別キーとは操作方法が異なる特別キーが 3 つあります。それは、Shift、Control (Ctrl)、Alternate (Alt) です。この 3 つのキーをモディファイア キーといいます。これらのキーそのものが何かの動作をするわけではなく、ほかのキーの動作を修飾します。たとえば Shift は、小文字の "a" を大文字の "A" に変換します。通常のキーボードでは、モディファイア キーを押しながらほかのキーを押します。シリアルキーでは、"hold" というコマンドでこの動作を呼び出します。

次に、補助装置でモディファイア キーを入力するときのシーケンスを示します。
  • エスケープ文字
  • コンマ (,)
  • 単語の "hold"
  • もう 1 つのコンマ (,)
  • モディファイア キーの名前

    特定のモディファイア キーの関連情報については、次の文書番号をクリックして Microsoft Knowledge Base を参照してください。
    260727 Programming Assistive Aids for Keyboard and Mouse Functions with SerialKeys
  • ピリオド (.)
  • 修飾するキー
たとえば、シリアルキーで大文字の A をコンピュータに送信するには次のコマンド文字列を使用します。
[esc],hold,shift.   Shift キーを押したままの状態にします a                  「a」キーを送信します)
[esc] は補助装置のエスケープ文字です。コンマとピリオドも落とさないでください。シーケンスを正しく入力できたら、通常のキーボードで Shift キーを押しながら "a" キーを押したときと同じように、大文字の A がコンピュータの画面に表示されます。

たいていのキーボードには、左右 2 つの Shift キーがあります。必要であれば、異なるキー名 (lshift と rshift) を割り当てて区別することもできます。キーボードによっては、さらに左右の Ctrl キーと左右の Alt キーがあるものもあります。シリアルキーでは、これらの文字も区別します。

キーボード全体の設定、およびすべてのキー名の表に関連する情報については、次の文書番号をクリックして Microsoft Knowledge Base を参照してください。
260727 Programming Assistive Aids for Keyboard and Mouse Functions with SerialKeys

シリアルキーによるマウスの移動とクリック

コンピュータにマウスが備わっている場合、シリアルキーで補助装置からもマウスのすべての機能を操作できます。

シリアルキーでマウス機能を実行するには、moureset (マウス リセット) コマンドを送信します。これは、マウスを使用するプログラム (ワードプロセッサなど) をスタートアップするたびに実行してください。このコマンドは、補助装置から送信します。
[esc],moureset.
画面左上にマウス ポインタが移動します。

マウスを移動するには次のように操作します。

move コマンドを補助装置からコンピュータに送信してマウスを操作するのと同じ動作を実行できます。次に、move コマンドを構成する要素の並びを示します。
  • エスケープ文字 (これについては、「シリアルキーによる特別キーの入力」参照)
  • コンマ
  • 単語の "move"
  • コンマ
  • プラス (+) 記号またはマイナス (-) 記号、後に数字 (左右の動作)
  • コンマ
  • プラス記号またはマイナス記号、後に数字 (上下の動作)
  • ピリオド
move コマンドには 2 つの数字を設定します。最初の数字が左右の動作、2 番めの数字が上下の動作を表します。これらの数字の前には、プラス (+) 記号またはマイナス (-) 記号を付けます。記号が不要なのはゼロだけです。正数を指定すると、マウス ポインタは右または下に移動します。負数を指定すると、マウス ポインタは左または上に移動します。以下に例を示します。
[esc],move,+10,-20. 右に 10 単位、上に 20 単位移動します[esc],move,-10,+20. 左に 10 単位、下に 20 単位移動します
マウスをクリックするには、次のように操作します。

マウス ボタンをクリックするには、click コマンドを使用します。コマンドは、次のように入力します。[esc] は 1 文字の "エスケープ" 文字です。以下に例を示します。
[esc],click,left.  左ボタンをクリックします[esc],click,right. 右ボタンをクリックします
マウスをダブルクリックするには、次のように操作します。

上のコマンドと同じコマンドでマウスをダブルクリックできます。ただし、click コマンドの代わりに dblclick コマンドを使用します。以下に例を示します。
[esc],dblclick,left.
マウスをクリックしてドラッグするには、次のように操作します。

シリアルキーを利用すれば、moulock (マウス ロック) と mourel (マウス解放) を move コマンドと併用して、マウス ボタンを押したままマウスを移動する動作 (ドラッグ) と同じ動作を実現できます。たとえば、マウスを使用するワードプロセッサでテキストを選択するには、次のように操作します。
  1. 先に説明したように、move コマンドで、選択するテキストの先頭にマウスを移動します。
  2. moulock コマンドで、マウス ボタンを押して、押したままにします。
    [esc],moulock,left.
  3. 先に説明したように、move コマンドで、選択するテキストの末尾にマウスを移動します。
  4. mourel コマンドで、どちらか (または両方) のボタンを解放します。
    [esc],mourel.
関連情報
シリアルキー用装置のプログラミングの関連情報については、次の文書番号をクリックして Microsoft Knowledge Base を参照してください。
260727 Programming Assistive Aids for Keyboard and Mouse Functions with SerialKeys
この情報は、『Customizing Windows for Individuals with Disabilities』ドキュメント シリーズからの抜粋です。 体の不自由な方用に Windows の各バージョンをカスタマイズする方法の関連情報については、次の文書番号をクリックして Microsoft Knowledge Base を参照してください。
165486 Customizing Windows for Individuals with Disabilities
詳細
この資料は米国 Microsoft Corporation から提供されている Knowledge Base の Article ID 260517 (最終更新日 2000-05-19) を基に作成したものです。

プロパティ

文書番号:260517 - 最終更新日: 12/05/2015 19:51:18 - リビジョン: 2.2

  • Microsoft Windows 95
  • Microsoft Windows 98 Standard Edition
  • Microsoft Windows 98 Second Edition
  • Microsoft Windows NT Workstation 4.0 Developer Edition
  • Microsoft Windows 2000 Professional
  • kbnosurvey kbarchive kbhowto kbenablemove kbenable KB260517
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