Windows Server 2012 および Windows 8 以降における発信元 IP アドレスの選択動作

概要
以下の各バージョンの Windows において単一のネットワーク インターフェイスに複数の IPv4 アドレスがある場合、以前のバージョンのWindows と発信元 IP アドレスの選択動作が異なります。
  • Windows Server 2012
  • Windows Server 2012 R2
  • Windows 8
  • Windows 8.1
  • Windows 10 

詳細
Windows Server 2008 および Windows Vista では、サポート技術文書 969029 の説明のとおり、発信元 IP アドレスの選択が行われていました。
Windows Server 2012 および Windows 8 以降では、RFC 3486 の改訂を考慮し、アプリケーションが発信元 IP アドレスを指定しない場合には、以下のような基準で発信元 IP アドレスを選択します。
  • 同じアドレスを優先する。
    宛先 IP アドレスが発信元 IP アドレスのいずれかと同じ場合、その同じアドレスを使用します。
  • 発信インターフェイスを優先する。
    パケットを送信するインターフェイスの IP アドレスを優先します。
  • 次のホップ、または同一セグメント内の場合は宛先の IP アドレスと最も長く一致するIPアドレスを使用する。
    このとき、宛先 IP アドレスの属するセグメントによって、評価方法が以下の通り異なります。
    • 異なるセグメントの場合
      次のホップの IP アドレスと、上位ビットから順に評価し、一致するビット数が最も多い IP アドレスが選択されます。
      この動作は Windows Server 2008 と同様です。
    • 同一セグメントの場合
      IP アドレスの登録順で、最初に登録された IP アドレスが選択されます。
      ※IP アドレスの登録順は、TCP/IP 詳細設定の IP アドレス欄の順番から確認することが出来ます。

同一サブネット環境での動作例:
例として、送信元を Windows Server 2012 と仮定して、以下のような状況を想定します。

 環境
宛先 IP アドレス 192.168.1.249/24    (11000000 10101000 00000001 11111001)

送信元 IP アドレス (登録順)
  192.168.1.10/24 (11000000 10101000 00000001 00001010) 
  192.168.1.240/24 (11000000 10101000 00000001 11110000)
  192.168.1.248/24 (11000000 10101000 00000001 11111000)

 説明 
Windows Server 2008 では、上位ビットより 29ビット一致する、192.168.1.248 を発信元 IP アドレスとして選択します。
Windows Server 2012 では、サブネットマスク (上記例では 24 ビット) の範囲で評価を行うため、各 IP アドレスはいずれも 24ビットの一致となり、優劣がつきません。その結果、最初に登録された 192.168.1.10 が発信元 IP アドレスとして選択されます。

特記:skipassource フラグについて
上述の動作例 においては、192.168.1.10 が既定の発信元 IP アドレスとなります。この環境で 192.168.1.248 を 明示的に発信元 IP アドレスとして使用したい場合、先に登録されているアドレスである 192.168.1.10 と 192.168.1.240 の双方で、skipassource フラグを有効にする必要があります。skipassource フラグは、Powershell の Set-NetIPAddress コマンドレットによって設定することが可能です。
また、skipassource フラグを有効にした IP アドレスでも、受信に使用することは可能です。

注意:使用可能な全ての IP アドレスに  skipassource フラグを有効にすると、パケットの送信が行えなくなります。

関連情報
以前のバージョンの Windows における発信元 IP アドレスの選択動作は、以下のサポート技術情報を参照してください。
969029 Windows Server 2008 および Windows Vista での発信元 IP アドレス選択の機能が、以前のバージョンの Windows の対応する機能と異なる
注意 : これは、マイクロソフトのサポート組織内で直接作成された "緊急公開" の資料です。 この資料には、確認中の問題に関する現状ベースの情報が記載されています。 情報提供のスピードを優先するため、資料には誤植が含まれる可能性があり、予告なしに随時改定される場合があります。 その他の考慮事項については、使用条件を参照してください。
プロパティ

文書番号:2937045 - 最終更新日: 09/29/2016 11:46:00 - リビジョン: 6.0

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