Ntfrs.exe の Service Pack 3 以降のリリースにおける改良点

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現象
この資料では、Windows 2000 Service Pack 3 (SP3) 以降の修正プログラムにおけるファイル複製サービス (FRS) の変更点について説明します。この修正プログラムでは、ファイル複製サービスの堅牢性が強化されました。修正プログラムをインストールする前に、Windows 2000 SP3 をインストールする必要があります。この修正プログラムには、複数の修正点が含まれています。

このリリースでの修正点

  • 親が見つからないために、Vvjoin が停止する。Ntfrs デバッグ ログに、"V: ERROR - Can't find parent node" エントリが記録されます。

    変更命令が誤った順序でメンバに到着する可能性があります。これは、メンバが、親フォルダを作成する変更命令の受け取る前に、子ファイルまたは子フォルダを作成する変更命令を受け取る可能性があることを意味します。この修正プログラムのインストール前は、ダウンストリーム メンバは親の変更命令を受け取るまで子の変更命令を処理しません。これが原因で、接続がハングすることがあります。

    新しいドメイン コントローラを昇格させようとしたり、非 Authoritative Restore を始動したりすると、処理が完了しません。
  • 不要な Vvjoin が実行される。Ntfrs デバッグ ログに、以下のエントリが記録されます。
    <OutLogSendCo: 2028: 3229: S4: 20:15:27> Ignoring; end-of-join guid invalid: DOMAIN SYSTEM VOLUME (SYSVOL SHARE)\ SAS22\ SAS22 -> MP5\ Regiment \ MP5$
    <SndCsCheckCxtion: 2008: 497: S4: 20:15:27> ++ SAS22: Join guid is INVALID.
    <SndCsDispatchCommError: 2008: 575: S4: 20:15:27> Comm pkt in error 010f7450
    <CommCompletionRoutine: 2008: 343: S4: 20:15:27> :SR: Cmd 01118f00, CxtG 1d0b073a, WS ERROR_OPERATION_ABORTED, To MP5.smartframe. Regiment.COM Len: (308) [SndComplete]
    参加処理中、アップストリーム パートナーは、ダウンストリーム パートナーで Vvjoin が必要かどうかを判定します。Windows SP3 では、その判定は前回の参加時刻のチェックに基づいて行われます。前回の参加時刻とは、2 つのパートナーが参加した前回の時刻のことです。前回の参加時刻が一致すると、Vvjoin は実行されません。代わりに、アップストリーム パートナーは出力方向のログから変更命令を送信し続けます。前回の参加時刻が一致しない場合、アップストリーム パートナーは、ダウンストリーム パートナーに Vvjoin の実行を強制します。両方のパートナーでの前回の参加時の更新はアトミックではないため、一方のパートナーが前回の参加時刻を更新し、もう一方のパートナーは前回の参加時刻を更新しない場合があります。この場合、前回の参加時刻の同期を取ることはできません。これら 2 つのパートナーが次回参加するときに、アップストリーム パートナーは前回の参加時刻が一致していないことを検出し、接続に対して Vvjoin の実行を強制します。
  • 子ファイルが存在する場合に、削除変更命令が間違って停止する。複製物セットに、空のフォルダが残ります。

    削除の順序に誤りがあり、すべての子ファイルおよびフォルダの削除命令を受け取る前に、親フォルダの削除命令を受け取った場合、ダウンストリーム メンバは削除を停止します。すべての変更命令の完了時、ダウンストリーム パートナーに空の親フォルダが残ります。
  • 親の下でのローカル変更命令が、削除延期としてマークされる。

    親フォルダが削除延期としてマークされると、親フォルダはフォルダ フィルタ テーブルから削除されます。これが原因で、その子に対するローカル変更がスキップされます。

この資料で使用されている用語の解説

変更命令 (CO)

複製物メンバ上のファイルまたはフォルダに変更が加えられる際、"変更命令" と呼ばれるメッセージを構築するために、その変更に関する情報 (ファイルの名前またはメンバの ID など) が使用されます。変更命令は、メンバの出力方法のパートナーに送信されます。それらのパートナーが変更を受け入れる場合、パートナーは関連するステージング ファイルを要求します。それら個々の複製物ツリーに変更をインストール後、そのパートナーは自身の出力方法のパートナーに変更命令を伝達します。

ファイル GUID

ファイル GUID により、ファイルまたはフォルダが識別されます。ファイル GUID は、複製サービスにより作成および管理されます。これには、複製バージョン番号およびイベント時間が含まれていて、FRS データベースのファイル ID テーブルに格納されます。すべての複製物セット メンバ間で対応するファイルおよびフォルダは、同じファイル GUID を持ちます。

ファイル ID テーブル

FRS データベース内のテーブルで、複製物ツリーの各ファイルおよびフォルダのバージョンと識別情報に関するエントリが含まれます。

ファイル複製サービス

FRS はマルチスレッド、マルチマスタ複製エンジンです。Windows 2000 ベースのドメイン コントローラおよびサーバーは、FRS を使用して Windows 2000 および Microsoft Windows の以前のバージョンが動作しているクライアント コンピュータのシステム ポリシーおよびログオン スクリプトを複製します。また、FRS を使用することにより、同一のフォールト トレラント分散ファイル システム (DFS) ルートまたは子ノードの複製物をホストする Windows 2000 ベースのサーバー間で、内容を複製することもできます。

ID ベース複製

複製物ツリーのすべてのオブジェクトには、一意の ID が割り当てられます。FRS では、16 バイトの GUID を含む NTFS ファイル システムのオブジェクト ID 属性が使用されます。全複製物メンバにおける同じオブジェクトは、同じオブジェクト ID を持ちます。このため、オブジェクト GUID と対応する親 GUID を使用することにより、オブジェクトに対する位置情報が明確になります。

複製物パートナー

複製物メンバの直接のアップストリームおよびダウンストリーム パートナーは、複製物メンバの複製物パートナーと呼ばれます。アップストリーム パートナーは、入力方向のパートナーとも呼ばれます。ダウンストリーム パートナーは、出力方向のパートナーとも呼ばれます。

複製物セット

FRS には、ファイルやフォルダの内容を複製するよう設定された、2 つ以上のコンピュータが存在します。各コンピュータは、複製物メンバと呼ばれます。

更新シーケンス番号

NTFS ファイル システムは、更新シーケンス番号 (USN) と呼ばれる、単純に増加する各ボリュームのシーケンス番号を管理します。USN は、ボリュームのファイルに変更が行われるたびに増加します。

バージョン ベクタ

これは USN のベクタで、複製物セット メンバごとに 1 つのエントリがあります。すべての変更命令は、複製元メンバの複製元 GUID と、関連する USN を送信します。各複製物セット メンバは更新を受信するため、複製元メンバに割り当てられたベクタ スロット内の USN を追跡します。このベクタは、複製物ツリーの各メンバが最新のものであるかどうかを表しています。そのため、バージョン ベクタは、入力方向のパートナーからの既に適用済みの更新をフィルタするために使用されます。さらに、2 つのメンバが参加している場合、バージョン ベクタは入力方向のパートナーにも送信されます。新しい接続の作成時には、新しい出力方向のパートナーからは見えない最新の更新をファイル ID テーブルでスキャンするために、バージョン ベクタが使用されます。
解決方法
SP3 以降の Ntfrs.exe リリースの入手方法については、次の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) の資料を参照してください。
811370 Issues That Are Fixed in the Post-Service Pack 3 Release of Ntfrs.exe
状況
マイクロソフトでは、この問題をこの資料の冒頭に記載したマイクロソフト製品の問題として認識しています。

この問題を解決するためのモジュールは、Windows 2000 日本語版 Service Pack 4 以降に含まれております。
Windows 2000 日本語版の最新 Service Pack については、以下の Web サイトから入手できます。
関連情報
この資料は米国 Microsoft Corporation から提供されている Knowledge Base の Article ID 811217 (最終更新日 2003-05-28) を基に作成したものです。
プロパティ

文書番号:811217 - 最終更新日: 02/24/2014 18:01:18 - リビジョン: 2.2

  • Microsoft Windows 2000 Service Pack 3
  • Microsoft Windows 2000 Advanced Server
  • kbnosurvey kbarchive kbhotfixserver kbprb KB811217
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