この記事では、Access で使用できるさまざまな種類のコントロールについて説明します。 コントロールは、データの入力、編集、または表示に使用するフォームまたはレポートの一部です。
コントロールの種類
Access デスクトップ データベースで使用できるコントロールの種類の一覧を次に示します。
コントロールの種類 |
メモ |
テキスト ボックス |
テキスト、数値、日付、時刻、メモフィールドを表示するには、テキスト ボックス コントロールを使用します。 基になるテーブルまたはクエリのフィールドの 1 つにテキスト ボックスをバインドできます。 フィールドにバインドされているテキスト ボックスを更新する場合は、テキスト ボックスに新しい値を入力して、基になるテーブルまたはクエリのフィールドの値を変更できます。 また、テキスト ボックスを使用して計算値を表示することもできます。 |
ラベル |
固定テキストを含むラベル コントロールを使用します。 既定では、データを表示できるコントロールには、ラベル コントロールが自動的に添付されます。 このコマンドを使用して、見出しおよびフォーム上の手順のスタンドアロン ラベルを作成できます。 |
コマンド ボタン |
コマンド ボタン コントロールを使用して、マクロまたはマクロをアクティブ化Visual Basicします。 また、ユーザーがボタンをクリックすると Access が開くハイパーリンク アドレスを指定することもできます。 |
タブ コントロール |
タブ コントロールを使用して、フォームに一連のタブ ページを作成します。 各ページには、情報を表示する他の多くのコントロールを含めできます。 タブ コントロールは、Access の多くのオプション ダイアログ ボックスやプロパティ シート ウィンドウと同様に機能します。ユーザーが別のタブをクリックすると、そのタブに含まれるコントロールが表示されます。 |
リンク |
[リンク/ハイパーリンク] コントロール オプションを使用して、ラベル コントロールのハイパーリンクをフォーム デザイン グリッドに追加します。 このハイパーリンクには、インターネット、ローカル イントラネット、またはローカル ドライブ上の場所をポイントする Uniform Resource Locator (URL) を含めできます。 また、汎用名前付け規則 (UNC) ファイル名を使用して、ローカル エリア ネットワーク (LAN) 上のサーバー上またはローカル コンピューター ドライブ上のファイルを参照することもできます。 リンクは、Web ページのファイル、または現在のデータベース内の別のオブジェクトを指している可能性があります。 リボンの [コントロール] グループでこのボタンをクリックすると、[ハイパーリンクの挿入] ダイアログ ボックスが開きます。 |
Web ブラウザー |
Web ブラウザー コントロールを使用して、フォーム内で Web ページのコンテンツを直接表示します。 Web ブラウザー コントロールを使用すると、たとえば、テーブルに格納されているアドレスのマップを表示できます。 Web ブラウザー コントロールをフォームのレコード ソースのフィールドにバインドするには、コントロールの "コントロール ソース" プロパティを使用します。 連続するフォームの詳細セクションでは、バインドされた Web ブラウザー コントロールを設定できない点に注意してください。 Web ブラウザー コントロールは、Access 2010 以降のバージョンで使用できます。 |
ナビゲーション |
ナビゲーション コントロールを使用すると、データベース内のさまざまなフォームやレポートに簡単に移動できます。 ナビゲーション コントロールは、Web サイトに表示されるインターフェイスと似たインターフェイスを提供し、Web サイト内を移動するボタンとタブを備えています。 連続フォームの詳細セクションでは、ナビゲーション コントロールを設定できない点に注意してください。 ナビゲーション コントロールは、Access 2010 以降のバージョンで使用できます。 |
オプション グループ |
オプション グループ コントロールを使用して、1 つ以上のトグル ボタン、オプション ボタン、またはチェック ボックスを含む。 (これらのコントロールの説明については、この表の後半を参照してください)。 グループに含める各ボタンまたはチェック ボックスに個別の数値を割り当てできます。 グループに複数のボタンまたはチェック ボックスがある場合は、一度に 1 つのボタンまたはチェック ボックスのみを選び、そのボタンまたはチェック ボックスに割り当てられた値がオプション グループの値になります。 同じ値を複数のボタンまたはチェック ボックスに誤って割り当てた場合は、同じ値を持つすべてのボタンまたはチェック ボックスをクリックすると強調表示されます。 グループの既定値として、グループ内のボタンまたはチェック ボックスのいずれかを選択できます。 基になるクエリまたはテーブルのフィールドにオプション グループをバインドする場合は、グループ内のボタンまたはチェック ボックスをオンにして、フィールドに新しい値を設定できます。 |
ページ切り取り |
ページ切り替えは、複数ページ フォームのページ間で分割する場合に使用します。 |
コンボ ボックス |
コンボ ボックス コントロールを使用して、コントロールの潜在的な値のリストと編集可能なテキスト ボックスを含む。 リストを作成するには、コンボ ボックスの "値ソース" プロパティに値を入力します。 リスト内の値のソースとしてテーブルまたはクエリを指定することもできます。 現在選択されている値がテキスト ボックスに表示されます。 コンボ ボックスの右側にある矢印をクリックすると、リストに値が表示されます。 リスト内の新しい値を選択して、コントロールの値をリセットします。 基になるテーブルまたはクエリのフィールドにコンボ ボックスをバインドする場合は、リストで新しい値を選択して、フィールドの値を変更できます。 コンボ ボックスを複数値フィールドにバインドすると、リストがチェック ボックス付きで表示され、ユーザーが複数の値を選択できます。 複数の列をリストにバインドしたり、列の幅を 0 に設定してリスト内の 1 つ以上の列を非表示にできます。 コントロールの実際の値は、このような非表示の列にバインドできます。 複数列のリストが閉じている場合は、幅が 0 より大きい最初の列の値が表示されます。 リストを開いた場合、幅 0 以外のすべての列が表示されます。 |
線 |
線コントロールを使用して、フォームまたはレポートに線を追加して、外観を強化します。 |
トグル ボタン |
オン/オフ、true/false、または yes/no 値を保持するには、トグル ボタン コントロールを使用します。 トグル ボタンをクリックすると、その値は -1 (オン、true、または yes) になり、ボタンが押された状態で表示されます。 ボタンを再度クリックすると、その値が 0 (オフ、False、または No を表す) になり、ボタンが通常の状態に戻ります。 オプション グループにトグル ボタンを含め、ボタンに一意の数値を割り当てできます。 複数のコントロールを含むグループを作成する場合は、新しいトグル ボタンを選択すると、そのグループで以前に選択した切り替えボタン、オプション ボタン、またはチェック ボックスがオフになります (グループ内の他のボタンまたはチェック ボックスにも同じ値がない限り)。 切り替えボタンを基になるテーブルまたはクエリのフィールドにバインドする場合は、トグル ボタンをクリックしてフィールドの値を切り替えできます。 |
リスト ボックス |
リスト ボックス コントロールを使用して、コントロールの潜在的な値のリストを含む。 リストを作成するには、リスト ボックスの "値ソース" プロパティに値を入力します。 リスト内の値のソースとしてテーブルまたはクエリを指定することもできます。 リスト ボックスは常に開き、リスト ボックスで現在選択されている値が強調表示されます。 コントロールの値をリセットするには、一覧で新しい値を選択します。 基になるテーブルまたはクエリのフィールドにリスト ボックスをバインドする場合は、リスト内の新しい値を選択して、フィールドの値を変更できます。 リスト ボックスを複数値フィールドにバインドすると、ユーザーが複数の値を選択できるチェック ボックスが一覧に表示されます。 複数の列をリストにバインドしたり、列の幅を 0 に設定してリスト内の 1 つ以上の列を非表示にできます。 コントロールの実際の値は、このような非表示の列にバインドできます。 Access では、コントロールの定義された幅内に収まる、0 以外の幅のすべての列が表示されます。 リスト ボックス コントロールが非非対応の場合は、ユーザーがリスト内の複数の値を選択できる (複数選択リスト ボックスとも呼ばれる)。 |
四角形 |
四角形コントロールを使用して、フォームに塗りつぶされた四角形または空の四角形を追加して、外観を強化します。 たとえば、このコントロールを使用すると、異なるコントロールを視覚的にグループ化できます。 |
チェック ボックス |
オン/オフ、true/false、または yes/no 値を保持するには、チェック ボックス コントロールを使用します。 チェック ボックスをオンにすると、その値は -1 (オン、true、または yes) になり、チェック マークがボックスに表示されます。 もう一度チェック ボックスをオンにすると、その値が 0 (オフ、False、または No を表す) になり、チェック マークがボックスから消えます。 オプション グループにチェック ボックスを含め、チェック ボックスに一意の数値を割り当てできます。 複数のコントロールを含むグループを作成する場合、新しいチェック ボックスをオンにすると、そのグループで以前に選択したトグル ボタン、オプション ボタン、またはチェック ボックスがオフになります (グループ内の他のボタンまたはチェック ボックスも同じ値を持たない限り)。 基になるテーブルまたはクエリのフィールドにチェック ボックスをバインドする場合は、チェック ボックスをクリックしてフィールドの値を切り替わります。 |
非バウンド オブジェクト フレーム |
非バウンド オブジェクト フレームを使用して、オブジェクトのリンクと埋め込み (OLE) をサポートする別のアプリケーションからオブジェクトを追加します。 オブジェクトはフォームの一部になり、基になるテーブルまたはクエリのデータの一部ではありません。 画像、サウンド、グラフ、またはスライドを追加して、フォームを拡張できます。 オブジェクトがグラフの場合は、グラフのデータのソースとしてクエリを指定し、1 つ以上のフィールド値でフォームの現在のレコードにグラフの表示をリンクすることができます。 |
添付ファイル |
添付ファイル コントロールを使用して、基になるデータの添付ファイル フィールドにバインドします。 たとえば、このコントロールを使用して、画像を表示したり、他のファイルを添付したりすることができます。 フォーム ビューでは、このコントロールには [添付ファイルの管理] ダイアログ ボックスが表示され、基になるフィールドに保存されている複数の添付ファイルを添付、削除、表示できます。 |
[オプション] ボタン |
オン/オフ、true/false、または yes/no 値を保持するには、オプション ボタン コントロール (ラジオ ボタン コントロールとも呼ばれる) を使用します。 オプション ボタンを選択すると、その値は -1 (オン、true、または yes) になり、塗りつぶされた円がボタンの中央に表示されます。 もう一度ボタンを選択すると、その値が 0 (オフ、False、または No) になり、塗りつぶされた円が消えます。 オプション グループにオプション ボタンを含め、ボタンに一意の数値を割り当てできます。 複数のコントロールを含むグループを作成する場合は、新しいオプション ボタンを選択すると、そのグループで以前に選択したトグル ボタン、オプション ボタン、またはチェック ボックスがオフになります (グループ内の他のボタンまたはチェック ボックスにも同じ値が設定されていない場合)。 基になるテーブルまたはクエリのフィールドにオプション ボタンをバインドする場合は、オプション ボタンをクリックしてフィールドの値を切り替えできます。 |
サブフォーム/サブレポート |
サブフォーム/サブレポート コントロールを使用して、別のフォームまたはレポートを現在のフォームに埋め込む。 サブフォームまたはサブレポートを使用して、メイン フォームのデータに関連するテーブルまたはクエリのデータを表示できます。 Access では、メイン フォームとサブフォームまたはサブレポートの間のリンクが保持されます。 |
バインドされたオブジェクト フレーム |
基になるデータの OLE オブジェクト フィールドを表示および編集するには、バインドされたオブジェクト フレームを使用します。 Access では、ほとんどの画像やグラフをフォームに直接表示できます。 その他のオブジェクトの場合は、オブジェクトが作成されたアプリケーションのアイコンが表示されます。 たとえば、オブジェクトが Windows サウンド レコーダーで作成されたサウンド オブジェクトの場合、フォームにスピーカー アイコンが表示されます。 |
画像 |
イメージ コントロールを使用して、フォームに静的な画像を配置します。 フォーム上の画像を編集することはできませんが、アプリケーションの速度とサイズに非常に効率的な形式で保存されます。 フォームの背景全体として図を使用する場合は、フォームの Picture プロパティを設定できます。 |
グラフ |
グラフ コントロールを使用して、フォーム グリッドにグラフを追加します。 このボタンをクリックし、フォームにコントロールを配置すると、グラフ ウィザードが起動し、新しいグラフを作成するために必要な手順が表示されます。 |
ActiveX |
[コントロールActiveXを使用して、システムにインストールActiveXすべてのコントロールを表示するダイアログ ボックスを開きます。 コントロールの 1 つを選び、[OK] をクリックして、フォーム デザイン グリッドにコントロールを追加できます。 すべてのコントロールActiveX Access で動作する場合があります。 |
コントロールとのバインドを理解する
コントロールは、バインド、非バインド、または計算できます。
-
バインドされたコントロール データソースがテーブルまたはクエリのフィールドであるコントロールは、バインドされたコントロールと呼ばれる。 バインド コントロールを使用して、データベースのフィールドから取得された値を表示します。 テキスト、日付、数値、Yes/No の値、画像、グラフなど、さまざまな値を表示できます。 たとえば、従業員の名を表示するテキスト ボックスは、[従業員] テーブルの [名] フィールドからこの情報を取得できます。
-
非送信コントロール データのソース (フィールドや式など) を持つコントロールは、非送信コントロールと呼ばれる。 非送信コントロールを使用して、情報、画像、線、または四角形を表示します。 たとえば、フォームのタイトルを表示するラベルは非バウンド コントロールです。
-
演算コントロール データソースがフィールドではなく式であるコントロールは、演算コントロールと呼ばれる。 式を定義することで、コントロール内のデータのソースとして使用する値を指定 します。 式には、演算子 (= や+など)、コントロール名、フィールド名、単一の値を返す関数、定数値を組み合わせて指定できます。 たとえば、次の式では、[単価] フィールドの値に定数 (0.75) を掛けて、25% 割引されたアイテムの価格を計算します。
=[単価] * 0.75
式では、フォームまたはレポートの基になるテーブルまたはクエリのフィールドのデータ、またはフォームまたはレポートの別のコントロールのデータを使用できます。
注: 集計フィールドを追加したり、クエリ グリッドの [フィールド] 行に式を入力したりして、テーブルで計算を実行することもできます。 フォームやレポートをこれらのテーブルまたはクエリにバインドすると、計算コントロールを作成することなく、計算がフォームまたはレポートに表示されます。
フォームまたはレポートを作成する場合は、特にオブジェクト上のほとんどのコントロールを作っている場合は特に、バインドされたコントロールを最初に追加して配置する方が最も効率的です。 その後、レイアウト ビューまたはデザイン ビューの [デザイン] タブの [コントロール] グループのツールを使用して、非送信コントロールと演算コントロールを追加して、デザインを完了できます。
コントロールをフィールドに連結するには、コントロールのデータの取得先フィールドを識別します。 選択したフィールドにバインドされているコントロールを作成するには、[フィールド リスト] ウィンドウからフォームまたはレポートにフィールドをドラッグします。 [フィールド リスト] ウィンドウには、フォームの基になるテーブルやクエリのフィールドが表示されます。 [フィールド リスト]ウィンドウを表示するには、レイアウト ビューまたはデザイン ビューでオブジェクトを開き、[デザイン]タブの [ツール] グループで [既存のフィールドの追加] をクリックします。 [フィールド リスト] ウィンドウでフィールドをダブルクリックすると、そのフィールドに適した種類のコントロールがオブジェクトに追加されます。
または、コントロール自体にフィールド名を入力するか (オブジェクトがデザイン ビューで開いている場合)、コントロールのプロパティ シートの [コントロール ソース] プロパティ ボックスにフィールドをバインドすることもできます。 プロパティ シートは、コントロールの名前、データのソース、形式など、コントロールの特性を定義します。 プロパティ シートを表示または非表示にする場合は、F4 キーを押します。
[フィールド リスト] ウィンドウの使用が連結コントロールの作成に適している理由は、次の 2 つです。
-
コントロールの付属ラベルにフィールドの名前 (または基になるテーブルやクエリのフィールドに定義された標題) が自動的に入力されるため、コントロールのラベルを自分で入力する必要がありません。
-
基になるテーブルやクエリのフィールドのプロパティ ("Format/書式"、"Decimal Places/小数点以下表示桁数"、"Input Mask/定型入力" プロパティなど) に従って、コントロールのプロパティの多くが適切な値に自動的に設定されます。
既に作成した非連結コントロールをフィールドに連結する場合は、コントロールの [コントロールソース] プロパティ ボックスの値をフィールドの名前に設定します。 "Control Source/コントロールソース" プロパティの詳細を表示するには、プロパティのドロップダウン リストにカーソルを移動して F1 キーを押します。