この資料は、Microsoft Office Access 2003 (以下 Access 2003) で表示されるセキュリティ警告について説明しています。
概要
マクロのセキュリティ警告について
Access 2003 では、他の Office アプリケーションと同様にマクロのセキュリティ レベルを指定することができるようになりました。セキュリティ レベルは「高」「中」「低」の 3 段階の指定ができ、既定では「中」に設定されています。
セキュリティ レベルを変更するには、[ツール] メニューの [マクロ] より [セキュリティ] をクリックし、[セキュリティ レベル] で任意のレベルを設定します。変更したセキュリティ レベルの設定を有効にするには Access 2003 の再起動が必要な場合があります。 設定されているセキュリティ レベルにより、データベースを開く際に表示されるセキュリティ警告が異なります。
セキュリティ レベル「高」
以下のセキュリティ警告が表示されデータベースを開くことができません。
セキュリティの制限のため Microsoft Office Access で <ファイル名> を開くことができません。
ファイルがデジタル署名されていないため、セキュリティ設定によってアクセスが制限されています。
セキュリティ レベル「中」
以下のセキュリティ警告が表示され、[開く] ボタンをクリックすることでデータベースを開くことができます。
‘<ファイル名>’ を開いています。
このファイルに、意図的にお使いのコンピュータに損害を与えるコードが含まれる場合ファイルは安全でない可能性があります。
セキュリティ レベル「低」
セキュリティ警告は表示されずにデータベースを開くことができます。
Microsoft Jet 4.0 Service Pack について
データベースを開く際に、マクロのセキュリティ警告より前に以下のセキュリティ警告が表示される場合があります。このセキュリティ警告は、Microsoft Jet 4.0 Service Pack 8 以降がインストールされていない場合に表示されます。
セキュリティ警告: 安全でない式がブロックされていません。
安全でない式をブロックするには、Microsoft Jet 4.0 Service Pack 8 以降が
インストールされている必要があります。最新のバージョンの Jet 4.0 を入手するには
http://update.microsoft.com に移動してください。
お使いのコンピュータに意図的に損害を与える式が ‘<ファイル名>’ に含まれている場合、
ファイルを開くのは安全でない可能性があります。このファイルを開きますか?
[ヘルプの非表示] [ヘルプ ウィンドウで開く]
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一般の機能に影響を与えることなく、安全でない式をブロックするには、
Microsoft Jet 4.0 Service Pack 8 以降のバージョンがインストールされている必要があります。
最新の Microsoft Jet 4.0 Service Pack は Windows Update から利用できます。
安全でない式をブロックするには、このトピックの一番下にあるリンクから
ヘルプの 「Jet Expression Service のサンドボックス モードについて」 を参照してください。
Service Pack が適用されない場合は、以下の問題が起こる可能性があります:
- ウィザードとビルダを開始できない。
- メニュー用フォーム ビルダ でのメニューの作成に失敗する。
- Visual Basic for Applications (VBA) プロシージャを呼び出す
"RunCode/プロシージャの実行" マクロ アクションが失敗する。
- VBA プロシージャを呼び出すイベント ハンドラが失敗する。
- プロパティ シートから呼び出される、または SQL ステートメントで使用される VBA プロシージャが失敗する。
- ハイパーリンク フィールドのフィルタが失敗する。
- プロパティ シートまたは SQL ステートメントから呼び出されるいくつかの VBA 関数が失敗する。
このエラー メッセージに関するオンライン詳細情報
[はい] [いいえ] [ヘルプ]
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Microsoft Jet 4.0 Service Pack 8 については、以下のサポート技術情報を参照してください。
829558 [ACC2003] Jet 4.0 Service Pack 8 について
補足
マクロのセキュリティ レベルを「低」にすることにより、セキュリティ警告なしに全てのデータベースを開くことができます。また、Microsoft Jet 4.0 Service Pack 8 以降がインストールされていない場合に発生する「ウィザードの起動が失敗」など、いくつかの問題もマクロのセキュリティ レベルを「低」にすることにより 回避することができます。
ただし、コンピュータがマクロ ウイルスに感染することを防ぐために、専用のウイルス対策ソフトウェアで文データベースのマクロ ウイルスをチェックし、また使用するマクロがすべて信頼できる発行元からのものである場合のみ、セキュリティ レベルを [低] に変更することをお勧めします。それ以外の場合には、マクロのセキュリティ レベルを「中」以上に設定することをお勧めします。
詳細
829558 [ACC2003] Jet 4.0 Service Pack 8 について
831334 [ACC2003] マクロ コマンド内のセキュリティ メニューが表示されない
828384 [OFF2003] セキュリティ レベルの設定は XSL、スマート ドキュメント、およびアドインに適用される