現象
Microsoft Exchange Server 2010 の会議出席依頼に対して処理を行った場合、予定表フォルダーに格納されている予定アイテムのコピーや履歴などの内部処理使用されているアイテムが [Recoverable Items] フォルダーの配下に格納されます。また、会議出席依頼に対して変更操作などを加えた場合、格納されているアイテムの履歴が更新されます。
Microsoft Exchange Server 2010 ではメールボックス内で以下のように構成されています。
Root Container
+- Common Views
+- Recoverable Items
+- Deletions
+- Purges
+-:
+- Top of Information Store
+- Inbox
+- Sent Items
+-:
補足 : Outlook から参照可能なフォルダは、Top of Information Store 配下のフォルダになります。
回避策
この現象を回避するには、Exchange Server 2010 Service Pack 1、または Exchange Server 2010 Service Pack 2 を適用して、 [Recoverable Items] フォルダーの配下に作成される予定表の履歴、コピーを削除する期間を設定するレジストリ キーを変更してください。
重要 : このセクション、方法、またはタスクには、レジストリの編集方法が記載されています。レジストリを誤って変更すると、深刻な問題が発生することがあります。レジストリを編集する際には十分に注意してください。万一に備えて、編集の前にレジストリをバックアップしておくと、問題が発生した場合にレジストリを復元することができます。バックアップおよび復元方法の詳細を参照するには、以下のサポート技術情報をクリックしてください。
322756 Windows でレジストリをバックアップおよび復元する方法
Exchange Server 2010 Service Pack 1 を適用するには、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
Microsoft Exchange Server 2010 Service Pack 1 (SP1)
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=21570
Exchange Server 2010 Service Pack 2 を適用するには、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
Microsoft Exchange Server 2010 Service Pack 2 (SP2)
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=28190
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[スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。[名前] ボックスにregeditと入力し、[OK] をクリックします。
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次のレジストリ キーを作成します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\MSExchange MRM\Parameters -
手順 2 で作成したレジストリ キーを選択します。
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以下のレジストリ キーを作成し、各々の値を設定します。
注 : レジストリの値を 0 に設定した場合は、既定の値が使用されます。Name
DefaultAgeLimitForCalendarItems
Type
REG_DWORD
Value
<予定アイテムの履歴を削除するまでの日数。10 進数で 120 が既定の値になります。>
Name
AdditionalCalendarItemsStripLimit
Type
REG_DWORD
Value
<予定アイテムのコピーが削除するまでの日数。10 進数で 14 が既定の値になります。>
-
Microsoft Exchange メールボックス アシスタント サービスを再起動します。
詳細
Exchange Server 2010 の環境ではフォルダーが生成された時刻を起点として120 日経過すると自動的に削除されるように構成されており、 履歴の削除後 14 日経過すると予定表フォルダーの予定アイテムのコピーが [Recoverable Items] フォルダーの配下から削除されます。
Exchange Server 2010 RTM の環境では、120 日が経過した後、[Recoverable Items] フォルダーの配下に格納される予定表アイテムの履歴、 コピーの両方が削除されます。