現象
Microsoft Office 2010 Service Pack 2 を適用するときに以下のエラーが発生し、インストールに失敗する場合があります。この現象は、.NET Framework 4.0 がインストールされた環境で発生しやすいことが確認されています。
アプリケーション イベントログのエラーコード :
Microsoft Office Professional Plus 2010 -- エラー 2902.内部エラーが発生しました。 (ixfAssemblyCopy )
原因
Office 2010 には、.NET プログラミング サポート機能が含まれているため、SP2 適用時に、.NET Framework アプリケーションで使用されるアセンブリのコピー処理も行われます。このコピー処理が失敗した場合に正しく処理が完了せず、Office 2010 SP2 のインストールが失敗します。
回避策
以下のいずれかの方法を実施してから Office 2010 SP2 をインストールすることで回避します。
方法 1 : プログラミング機能を修復する
自動的に解決する
自動的にプログラミング機能を修復する場合 [この問題を解決する] ボタンまたはリンクをクリックします。[ファイルのダウンロード] ダイアログ ボックスで、[実行] をクリックし、Fix it ウィザードで手順を実行します。
注意
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このウィザードは英語版のみである場合がありますが、自動的な解決は英語版以外の Windows でも機能します。
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操作しているコンピューターに問題がない場合、自動的な解決をフラッシュ ドライブまたは CD に保存して、問題のあるコンピューターで実行することができます。
自分で解決する
以下のコマンドを実行してプログラミング機能を修復します。
例) Office Professional Plus 2010 で非表示モードでプログラミング機能の修復を行う場合
msiexec /i {90140000-0011-0000-0000-0000000FF1CE} REINSTALL=VSTO,VSTOCLR35,VSTOCLR40 REINSTALLMODE=ocmu /qn
方法 2 : Office 2010 を修復する
以下のいずれかの方法で Office 2010 を修復します。
- 手動で修復する手順
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事前にすべての Office アプリケーションを終了します。
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コントロール パネルから [プログラムと機能] を開きます。
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プログラムの一覧から "Microsoft Office Professional Plus 2010" 等の製品名を選択して [変更] をクリックします。
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[修復] を選択して、[続行] をクリックします。
- コマンドで修復する手順
Office 2010 のインストール時にローカルにキャッシュされている setup.exe に対して、「/repair」オプションおよび、製品の短縮名を指定して実行します。
コマンド例)
"C:\Program Files\Common Files\microsoft shared\OFFICE14\Office Setup Controller\setup.exe" /repair ProPlus
Note :
setup.exe の既定の格納 (キャッシュ) 先は、"%ProgramFiles%\Common Files\microsoft shared\OFFICE14\Office Setup Controller" フォルダです。
状況
マイクロソフトでは、この問題をこの資料の対象製品として記載されているマイクロソフト製品の問題として認識しています。
詳細
問題の再現手順
ここでは、現象が発生することが確認されている手順の一例を記載します。ただし、この手順で現象が発生しない場合もあります。
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.NET Framework 4.0 をインストールしていない環境に Office 2010 をインストールします。
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Office 2010 SP1 をインストールします。
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.NET Framework 4.0 をインストールします。
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Office 2010 SP2 をインストールします。
結果
エラー 2902 が発生し、Office 2010 SP2 のインストールが失敗します。
関連情報
コマンドの詳細については、以下の資料を参照してください。
227091 Microsoft Windows インストーラ ツールのコマンド ライン スイッチ
プロダクトコード (GUID) の詳細については、以下の資料を参照してください。
2186281 Office 2010 における製品コード GUID の番号付けのしくみ