現象
Microsoft Word 2010 で、Microsoft Word 2010 で、ネットワーク共有上に配置しているテンプレート ファイルを既存の Word 文書に添付するときに、既に同じテンプレートが添付された Word 文書を開いていた場合、ネットワーク共有からローカルにキャッシュされた該当テンプレートファイルの一時ファイルが添付されます。
この現象は、2013 年 8 月以降に公開された Word 2010 の更新プログラムを適用して、WWLIB.DLL のバージョンが 14.0.7106.5000 以上に更新された環境で発生します。
2817583 Description of the Word 2010 hotfix package (Word-x-none.msp): August 13, 2013
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2825810 Description of the Word 2010 hotfix package (Word-x-none.msp): October 8, 2013
2827323 Description of the Word 2010 update: October 8, 2013
2849983 Description of the Word 2010 hotfix package (Word-x-none.msp): December 10, 2013
2837593 Description of the Word 2010 update 2837593: December 10, 2013
2863902 [MS14-001] Word 2010 Service Pack 1 および Service Pack 2 のセキュリティ更新プログラムについて (2014 年 1 月 14 日)
Note :
WWLIB.DLL は、Office 2010 のインストール先のフォルダ (既定では C:\Program Files\Microsoft Office\Office14) にあります。
バージョンを確認するには、エクスプローラで WWLIB.DLL を選択して右クリックし、[プロパティ] の [詳細] タブにある [ファイル バージョン] を確認します。
回避策
以下のいずれかの方法で回避します。
方法 1 :
ネットワーク共有上の該当テンプレートが添付された文書を同時に開かない。
例えば、1 ファイルずつファイルを開いてテンプレート ファイルを添付します。
方法 2 :
[現象] セクションに記載した Word 2010 の 更新プログラムをすべてアンインストールして、WWLIB.DLL のバージョンが 14.0.7106.5000 未満の環境で運用する。
状況
マイクロソフトでは、この問題について現在調査中です。詳細については、わかりしだいこの資料に掲載する予定です。
詳細
問題の再現手順
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Word 2010 で新規文書を作成し、[開発] - [文書テンプレート] - [文書の作成に使用するテンプレート] に、ネットワーク共有上のテンプレート ファイルを指定して [添付] します。
このファイルを「ファイル A」として保存して閉じます。 -
Word 2010 で別の新規文書を作成し、「ファイル B」として保存して閉じます。
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ファイル A (ネットワーク共有上のテンプレート ファイルを添付済み) とファイル B を開きます。
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ファイル B で、[開発] - [文書テンプレート] - [文書の作成に使用するテンプレート] に、ファイル A と同じ、ネットワーク共有上のテンプレート ファイルを指定して [添付] します。
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ファイル B を上書き保存します。
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ファイル A と B の両方を閉じます。
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ファイル B を開きます。
結果
ファイル B の [文書の作成に使用するテンプレート] のパスが、以下のような一時ファイルのパスとなります。
C:\Users\<UserName>\AppData\Local\Microsoft\Windows\Temporary Internet Files\Content.MSO\1F98233B.dotx