はじめに
マイクロソフトはセキュリティ情報 MS08-057 を公開しました。このセキュリティ情報には、Microsoft Office 2008 for Mac のセキュリティ更新プログラムに関連する情報がすべて記載されています。セキュリティ情報の詳細については、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
更新プログラムの詳細
Office 2008 for Mac 更新プログラム (12.1.3) には、安全性、安定性、信頼性、およびパフォーマンスが向上する複数の変更が収められています。さらに、この更新プログラムを適用すると、攻撃者が悪質なコードでコンピューターのメモリの内容を上書きできる可能性があるという、脆弱性が修正されます。
更新プログラムに含まれる機能強化
Office 2008 for Mac 12.1.3 更新プログラムでは、以下の点が強化されました。
Microsoft Office 2008 for Mac のすべてのアプリケーションに対する機能強化
-
セキュリティが強化されました。この更新プログラムを適用すると、攻撃者が悪質なコードでコンピューターのメモリの内容を上書きできる可能性があるという、Office 2008 for Mac アプリケーションの脆弱性が修正されます。詳細については、この資料で前述のセキュリティ情報を参照してください。
-
安定性が向上しました。この更新プログラムを適用すると、Office 2008 for Mac アプリケーションを開くとき、または使用しているときに、Office 2008 for Mac アプリケーションが突然終了する問題が修正されます。
-
グラフのパフォーマンスが向上しました。この更新プログラムを適用すると、グラフの以下のパフォーマンスが強化されます。
-
複数のデータ ポイントを持つグラフのパフォーマンスが向上しました。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 163030 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 163032 (MacBU Main Bugbase)
-
折れ線グラフや散布図を生成するときのパフォーマンスが向上しました。既定では、新しい折れ線グラフや散布図で簡素な書式が使用されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 163022 (MacBU Main Bugbase)
-
-
グラフや画像の表示とレイアウトの信頼性が向上しました。この更新プログラムを適用すると、グラフや画像の以下の問題が修正されます。
-
線の太さが 1 ポイント未満でも、線が 1 ポイントの幅で印刷されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162150 (MacBU Main Bugbase)
-
線のサイズを変更したり、まっすぐに維持することが困難です。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 149445 (MacBU Main Bugbase)
-
Office 2008 for Mac 更新プログラムをインストールした後、Microsoft PowerPoint 2008 for Mac で、改行が発生したり、ハイフンが移動されたりします。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162151 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160617 (MacBU Main Bugbase)
-
PowerPoint 2008 for Mac では、シェイプに埋め込まれている画像に色を複数回適用しようとすると、突然終了します。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162151 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 159483 (MacBU Main Bugbase)
-
[データ系列の書式設定] ダイアログ ボックスにある [順序] ウィンドウで、グラフの無題のシリーズに空の文字列が表示されます。この更新プログラムを適用すると、グラフの無題のシリーズはタイトル "<シリーズ x>" に置き換えられます。このタイトルでは、x にシリーズ番号が入ります。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 159536 (MacBU Main Bugbase)
-
計算中に、データの傾向に値 "#N/A" を含むセルがあります。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 154446 (MacBU Main Bugbase)
-
一部のグラフの軸ラベルが切り捨てられます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 154451 (MacBU Main Bugbase)
-
-
PDF 画像を含む文書を開くときの信頼性が向上しました。この更新プログラムを適用すると、PDF 画像を含む Office ドキュメントの問題が修正されます。この問題は、Office の Windows ベース バージョンでドキュメントを開いたときに画像が失われたり、移動されて発生します。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162708 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162708 (MacBU Main Bugbase)
-
PDF 画像を含むドキュメントの安定性が向上しました。この更新プログラムにより、PDF 画像を含むドキュメントを保存したときに Office 2008 for Mac アプリケーションが突然終了する問題が修正されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162133 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Word 2008 for Mac の機能強化
-
EndNote との互換性が強化されました。この更新プログラムは、EndNote X1 をインストールしているコンピューターで Word を起動したときに発生する問題および標準ツール バーのツール ボタンを使用できない問題を修正します。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160836 (MacBU Main Bugbase)
-
自動修正機能での信頼性が向上しました。この更新プログラムを適用すると、言語をドイツ語に変更して Word 内で入力したときに以下のエラー メッセージが表示されるという問題が修正されます。
このバージョンの Word では使用できません。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160575 (MacBU Main Bugbase)
-
SmartArt、グラフ、および画像を表示するときの信頼性が向上しました。この更新プログラムを適用すると、右側の余白を広くしたときに SmartArt、グラフ、および画像が表示されなくなる問題が修正されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 156723 (MacBU Main Bugbase)
-
表を描画するときの信頼性が向上しました。この更新プログラムを適用すると、いくつかの行を追加または削除した後に、表の通常のテキストが太字で表示される問題が修正されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 147152 (MacBU Main Bugbase)
-
インラインのグラフィックスを含むドキュメントの信頼性が向上しました。 この更新プログラムを適用すると、インラインのグラフィックスが HTML 形式で不適切に配置されて保存される問題が修正されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 150448 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft PowerPoint 2008 for Mac の機能強化
-
PowerPoint で、保存されたファイルの日付タイム スタンプが変更されなくなりました。 この更新プログラムを適用すると、PowerPoint で保存されたファイルの日付タイム スタンプがファイルを開いたときの時刻に変更されるという問題が修正されます。この変更は、OpenXML .pptx ファイルではなく、.ppt バイナリ ファイルに適用されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 159271 (MacBU Main Bugbase)
-
Mac OS X 10.5 (Leopard) で PowerPoint プレゼンテーションを開くときの安定性が向上しました。 この更新プログラムにより、Mac OS X v10.5 ユーザーがプレゼンテーションを開いたときに PowerPoint 2008 が突然終了する問題が修正されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160726 (MacBU Main Bugbase)
-
他のアプリケーションから PowerPoint に挿入した画像が正しく表示されるようになりました。 この更新プログラムは、Web ブラウザーや Microsoft 以外のアプリケーションから画像をコピーまたはドラッグしたときに、実際の画像ではなく URL が表示される問題を修正します。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160726 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Excel 2008 for Mac の機能強化
-
計算の信頼性が向上しました。 この更新プログラムを適用すると、次の計算の問題が修正されます。
-
この更新プログラムは、SUMIFS 式が大きな範囲のセルを参照したときに z #VALUE エラーが表示される問題を修正します。
-
この更新は、XIRR 式の計算が Windows の Excel の結果と一致しないという問題を修正します。また、結果は .xslx ファイルと .xls ファイル間でも異なります。
-
-
ピボット テーブルでの安定性が向上しました。 この更新プログラムを適用すると、次の問題が修正されます。
-
この更新プログラムを適用すると、Excel ブックがピボット テーブルを自動的に並べ替えたときに、Excel が突然終了するという問題が修正されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 161394 (MacBU Main Bugbase)
-
この更新プログラムを適用すると、[並べ替え] ダイアログ ボックスからピボット テーブルの範囲外のセルを選択したときに、Excel が突然終了するという問題が修正されます。
-
-
ドキュメントを保存するときの安定性が向上しました。 この更新プログラムを適用すると、ドキュメントを保存するときの以下の問題が修正されます。
-
この更新プログラムを適用すると、保存されたファイルを Excel で開けないという問題が修正されます。配列数式を含む行を削除した場合に、ファイルが破損することがあります。破損したファイルを開こうとすると、以下のエラー メッセージが表示されます。
このファイルを開くことができません。ファイルが壊れているか、元の形式から変更された可能性があります。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 159382 (MacBU Main Bugbase)
-
この更新プログラムを適用すると、Excel ブックを保存したときに、以下の警告が表示される問題が修正されます。
メモリ不足です。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 157244 (MacBU Main Bugbase)
-
この更新プログラムを適用すると、別の .xslx ファイルから保存された .xslx ファイルを開けないという問題が修正されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 157323 (MacBU Main Bugbase)
-
-
グラフを作成するときのパフォーマンスが向上しました。 この更新プログラムを適用すると、大規模なデータセットからグラフを作成するときのパフォーマンスが向上します。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 159443 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Entourage 2008 for Mac の機能強化
-
イベントが Outlook Web Access または Outlook 2007 で重複しなくなりました。 この更新プログラムは、Outlook Web Access または Microsoft Office Outlook 2007 でイベントが重複する問題を修正します。この問題は、Entourage 2008 for Mac で出席者が変更および更新された会議出席依頼を受け入れたときに発生します。この修正プログラムは、新規に作成された会議または受け取った会議についてのみ問題を解決します。古いイベントの問題を解決するには、キャッシュを空にして再同期する必要があります。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162439 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162552 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160159 (MacBU Main Bugbase)
-
タイム ゾーン情報が更新されました。 この更新プログラムを適用すると、タイム ゾーン情報が更新されます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160754 (MacBU Main Bugbase)
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160462 (MacBU Main Bugbase)
-
Exchange Server 2007 を実行しているコンピューターのメールボックスへのセキュリティで保護された接続を確立するときの信頼性が向上します。 この更新プログラムは、Office 2008 for Mac 12.1.2 更新プログラムにアップグレードした後に、Microsoft Exchange Server 2007 を実行しているコンピューターのメールボックスへのセキュリティで保護された接続を確立するときの問題を修正します。次の警告メッセージが表示されます。
サーバー名または IP アドレスがサーバーの証明書の名前または IP アドレスと一致しないため、mailbox_servername へのセキュリティで保存された接続を確立できません。続行した場合、表示および送信する情報は暗号化されますが、セキュリティで保護されません。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 162541 (MacBU Main Bugbase)
-
メッセージのテキストが正しく表示されるようになりました。 この更新プログラムは、Entourage 2008 for Mac で日本語のメッセージを受信したときに、メッセージ ヘッダーのテキストが Apple Mail で無効な文字で表示されるという問題を修正します。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 160500 (MacBU Main Bugbase)
-
Entourage アカウント設定アシスタントで、SSL の処理とパブリック フォルダーの自動検出機能が向上しました。 この更新プログラムを適用すると、次の Entourage アカウント設定アシスタントの問題が修正されます。
-
この更新プログラムは、アカウント設定アシスタントで Outlook Web Access のパブリック URL の代わりにパブリック フォルダー サーバーの内部 FQDN を使用してパブリック サーバー フィールドを作成するときに発生する問題を修正します。Outlook Web Access の URL をパブリック サーバー名に使用して、インターネット経由のアクセス用にパブリック フォルダーを公開することができます。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 161214 (MacBU Main Bugbase)
-
この更新プログラムは、アカウント設定アシスタントで自動アカウント構成中に LDAP サーバーの SSL (Secure Socket Layer) を無効にするときに発生する問題を修正します。SSL オプションは、LDAP サーバーに対してではなく、Exchange Server およびパブリック フォルダー サーバーのみに対して有効になります。このためには、手動でアカウント設定を編集し、LDAP サーバーに対してこのオプションを選択する必要があります。
Microsoft Internal Support Information
BUG #: 161215 (MacBU Main Bugbase)
-
必要条件
Office 2008 for Mac 12.1.3 更新プログラムをインストールする前に、コンピューターで Mac OS X 10.4.9 (Tiger) またはそれ以降のバージョンの Mac OS X オペレーティング システムが実行されていることを確認します。 コンピューターがこの必要条件を満たしていることを確認するには、アップル メニューの [この Mac について] をクリックします。さらに、Office 2008 for Mac 12.1.3 更新プログラムをインストールする前に、Microsoft Office 2008 for Mac 12.1.0 更新プログラムをコンピューターにインストールする必要があります。Microsoft Office 2008 for Mac 12.1.0 更新プログラムがインストールされていることを確認するには、次の手順を実行します。
-
[移動] メニューの [アプリケーション] をクリックします。
-
Microsoft Office 2008 フォルダーを開き、いずれかの Office アプリケーションを開きます (Word を起動するなど)。
-
[Word] メニューの [Word について] をクリックします。
-
[Word について] ダイアログ ボックスで、[最新のインストール済み更新プログラム] に表示されるバージョン番号を比較します。
更新プログラムの入手方法
下記のファイルは、Microsoft ダウンロード センターからダウンロードできます。
リリース日: 2008 年 10 月 14 日
マイクロソフトのサポート ファイルをダウンロードする方法の詳細については、以下のサポート技術情報番号をクリックしてください。
オンライン サービスからマイクロソフトのサポート ファイルを入手する方法 マイクロソフトでは、アップロード時点の最新のウイルス検査プログラムを使用して、配布ファイルのウイルス チェックを行っています。配布ファイルはセキュリティで保護されたサーバー上に置かれており、権限のない第三者が無断でファイルを変更できないようになっています。
更新されたファイル
この更新プログラムによって追加または変更されるファイルの完全な一覧を参照するには、更新プログラム インストーラーをダブルクリックし、[ファイル] メニューの [ファイルを表示] をクリックします。
注: Office 2008 for Mac 12.1.3 更新プログラムは、Microsoft AutoUpdate を使用して入手することもできます。AutoUpdate は、マイクロソフトのソフトウェアを自動的に最新の状態に保つためのプログラムです。 AutoUpdate を使用するには、Microsoft Office プログラムを起動し、[ヘルプ] メニューの [更新プログラムのチェック] をクリックします。
Office 2008 for Mac に関する資料の詳細については、次のマイクロソフト Web サイトを参照してください。