この資料の内容
概要
この資料では、インターネット インフォメーション サービス (IIS) 5.0 で Web アプリケーションを作成および構成する方法について説明します。
IISアプリケーションは、Webサイト内の定義された一連のディレクトリで実行されるファイルです。 アプリケーションを作成する際は、Web サイトで開始点ディレクトリ ("アプリケーション ルート" とも呼ばれます) を指定します。 開始点ディレクトリ内のファイルまたはフォルダは、別の開始点ディレクトリが作成されるまで、そのアプリケーションの一部と見なされます。 Webアプリケーションの範囲を定義するには、ディレクトリ境界を使用します。 IIS 5.0では、アプリケーションの開始点が仮想ディレクトリまたは物理ディレクトリ用に作成されている場合、アプリケーションの開始点は「パッケージ」アイコンで示されます。 Web サイトに対して作成した場合は、手の中に地球を描いたアイコンが表示されます。ASP Web アプリケーションを作成する方法
-
[スタート] ボタンをクリックし、[プログラム]、[管理ツール] を順にポイントして、[インターネット サービス マネージャ] をクリックします。
-
[*server name] をクリックして展開します。server name はサーバーの名前です。
-
アプリケーションの開始点として使用するディレクトリを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
注: Webサイトのホームディレクトリをアプリケーションの開始点として使用できます。 -
ディレクトリ名プロパティダイアログボックス(ディレクトリ名は選択したディレクトリの名前です)で、次のいずれかを実行します。
-
Web サイトを選択した場合は、[ホーム ディレクトリ] タブをクリックします。
コンピューターを再起動します。 -
仮想ディレクトリを選択した場合は、[仮想ディレクトリ] タブをクリックします。
コンピューターを再起動します。 -
物理ディレクトリを選択した場合は、[ディレクトリ] タブをクリックします。
-
-
[アプリケーションの設定] の [作成] をクリックします。
注: [作成] ボタンが表示されない場合、デフォルトのアプリケーションが既に指定されています。 この場合、[削除] をクリックして、デフォルトのアプリケーションを削除し、[作成] をクリックします。 -
[アプリケーション名] ボックスにアプリケーションの名前を入力します。 アプリケーションの開始点が [開始点] の隣に表示されます。
-
[実行アクセス権] ボックスの一覧で、このアプリケーションに許可するアクセス許可のレベルをクリックします。 たとえば、ASP スクリプトまたはインターネット データベース コネクタ (IDC) スクリプトを使用する場合は、[スクリプトのみ] をクリックします。
注: [スクリプトのみ]オプションはより安全です。 [スクリプトおよび実行可能ファイル] オプション。 -
[アプリケーション保護] ボックスの [高 (分離プロセス)] をクリックし、次に [適用] をクリックします。
-
[ドキュメント] タブをクリックします。
-
アプリケーションがドキュメントリストに表示されていないデフォルトのドキュメントを使用している場合は、[追加]をクリックします。
-
[既定のドキュメント名] ボックスにドキュメントの名前を入力し、[OK] をクリックします。
-
新しく追加したドキュメントを選択し、上向き矢印をクリツクして、ドキュメントを一覧の先頭に移動します。
ASP Web アプリケーションを構成する方法
作成したASPアプリケーションごとに特定のプロパティを設定できます。 ASP アプリケーションを構成するには、以下の手順を実行します。
-
[スタート] ボタンをクリックし、[プログラム]、[管理ツール] を順にポイントして、[インターネット サービス マネージャ] をクリックします。
-
[インターネット インフォメーション サービス] ウィンドウの [*server name] をクリックして展開します。server name はサーバーの名前です。
-
対象となる Web サイトまたはアプリケーションの開始点のディレクトリを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
-
選択した開始点のディレクトリに応じて、[ホーム ディレクトリ] タブ、[仮想ディレクトリ] タブ、または [ディレクトリ] タブをクリックします。
-
[アプリケーションの設定] の [構成] をクリックします。次に、[アプリケーションのオプション] タブをクリックします。
-
ASP アプリケーションにアクセスする各ユーザーに対してセッションを作成するには、[セッションの状態を有効にする] チェック ボックスをオンにします。
-
要求しているWebブラウザに出力が送信される前に、ASPページで生成されたすべての出力をASPに収集させる場合は、[バッファ処理を有効にする]チェックボックスをオンにします。
-
ASP で現在のディレクトリの親ディレクトリへの相対パス (.. 構文を使用しているパス) を使用する場合、[親のパスを有効にする] チェック ボックスをオンにします。
注: このオプションをオンにする場合は、親ディレクトリで "実行" アクセス権を選択しないでください。 これは、サブディレクトリ内のスクリプトが親ディレクトリ内で不正なプログラムを実行するのを防ぐためです。 -
[既定の ASP の言語] ボックスに、使用する言語を入力します。 これによって、ASP デリミタ (<% および %>) 内のコマンドの処理に使用する言語が指定されます。 VBScriptは既定のASP言語です。
注: <%@LANGUAGE%> ディレクティブを使用すると、ASP ページ内のデフォルトの言語とは別の言語を使用することができます。 -
[ASP のスクリプトのタイムアウト] ボックスに、ASP でスクリプトの実行を許可する時間の長さを入力します。
注: タイムアウトには 1 ~ 2147483647 の値を設定できます。 -
[OK] を 2 回クリックして変更を保存し、[インターネット インフォメーション サービス] ウィンドウに戻ります。
-
IIS ウィンドウを閉じます。
新しい Web サイトでの ASP アプリケーションの作成方法の例
次の例では、IIS を使用して、新しい Web サイトで ASP アプリケーションを作成する方法を示します。
注: ここでは、ドライブ C に Windows 2000 のデフォルトのインストールが行われていると想定しています。手順 1: コンテンツディレクトリを作成する
-
エクスプローラを起動し、次の場所に移動します。
C:\Inetpub
-
[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[フォルダ] をクリックします。
-
[新しいフォルダ] ボックスに、「Content」と入力して Enter キーを押します。
-
エクスプローラを終了します。
手順 2: ASP アプリケーションを作成する
-
メモ帳を起動します。
-
[メモ帳] ウィンドウに次のコードを入力します。
<HTML>
<HEAD><TITLE>ASP Application</TITLE></HEAD> <BODY BGCOLOR=white> <H1>ASP Application</H1> <HR> Type your name <FORM METHOD=POST ACTION=Output.asp> <INPUT TYPE=TEXT NAME="username"> <INPUT TYPE=SUBMIT> </FORM> </BODY> </HTML> -
[ファイル] メニューの [名前を付けて保存] をクリックします。
-
[名前を付けて保存] ダイアログ ボックスの [保存する場所] ボックスの一覧で [コンテンツ] に移動し、[ファイルの種類] ボックスの一覧で [すべてのファイル] をクリックします。
[ファイル名] リストに Input.htm と入力し、[保存] をクリックします。 -
[編集] メニューの [すべて選択] をクリックし、[編集] メニューの [削除] をクリックします。
-
[メモ帳] ウィンドウに次のコードを入力します。
<HTML>
<HEAD><TITLE>ASP Application</TITLE></HEAD> <BODY BGCOLOR=white> <P>You typed: <% NAME=REQUEST.FORM("username") RESPONSE.WRITE(NAME) %> </P> </BODY> </HTML> -
[ファイル] メニューの [名前を付けて保存] をクリックします。
-
[名前を付けて保存] ダイアログ ボックスの [保存する場所] の一覧の [Content] をクリックし、[ファイルの種類] の一覧の [すべてのファイル] をクリックします。
[ファイル名] ボックスに Output.asp と入力し、[保存] をクリックします。 ASPコンテンツフォルダには、Input.htmファイルとOutput.aspファイルが含まれています。 -
メモ帳を終了します。
手順 3: 新規 Web サイトの作成
-
[スタート] ボタンをクリックし、[プログラム]、[管理ツール] の順にポイントし、[インターネット サービス マネージャ] をクリックします。
-
[インターネット インフォメーション サービス] ウィンドウの* server nameをクリックして展開します。server name はサーバーの名前です。
-
[既定の Web サイト] を右クリックし、[停止] をクリックします。
-
* server nameを右クリックし、 [新規作成] をポイントします。次に[Web サイト]をクリックします。
-
Web サイトの作成ウィザードが起動したら、[次へ]をクリックします。
-
[Web サイトの説明] ページの [説明] ボックスに Example と入力し、[次へ] をクリックします。
-
[IP アドレスとポートの設定] ページで、[次へ]をクリックします。
-
[Web サイト ホーム ディレクトリ] ページで、
[パス] ボックスに c:\inetpub\content と入力し、[次へ] をクリックします。 -
[Web サイトのアクセス許可] ページで、次のチェック ボックスのみオンになっていることを確認します。
読み取り
ASP などのスクリプトを実行する -
[次へ] をクリックし、[完了] をクリックします。
サンプルWebサイトが作成され、[インターネットサービスマネージャ] ウィンドウに戻ります。
手順 4: ASP アプリケーションを構成する
-
[インターネット サービス マネージャ] ウィンドウで、[Example] を右クリックし、次に [プロパティ] をクリックします。
-
[ホーム ディレクトリ] タブをクリックします。
-
[アプリケーションの設定] の [作成] をクリックします。
注: [作成] ボタンが表示されない場合、デフォルトのアプリケーションが既に指定されています。 この場合、[削除] をクリックして、デフォルトのアプリケーションを削除し、[作成] をクリックします。 -
[アプリケーション名] ボックスの内容を消去し、Example と入力します。
-
[ドキュメント] タブをクリックし、[追加] をクリックします。
-
[既定のドキュメント名] ボックスに Input.htm と入力し、[OK] をクリックします。
-
ドキュメントの一覧の [Input.htm] をクリックし、上向き矢印をクリックして、Input.htm を一覧の先頭に移動します。
-
[OK] をクリックします。 [インターネット インフォメーション サービス] ウィンドウに戻ります。
手順 5: ASP アプリケーションをテストする
-
[Example] を右クリックし、[参照] をクリックします。
-
Web ブラウザ ウィンドウに [ASP Application] ページが表示されます。
-
[Type your name] ボックスにユーザー名を入力し、[クエリ送信] をクリックします。 ブラウザ ウィンドウに次のようなページが表示されます (name はユーザーが入力した名前です)。
次のように入力します。 name
Example Web サイトを削除して既定の Web サイトを再開するには、以下の手順を実行します。
-
Web サイト Example を削除する
-
[インターネット インフォメーション サービス] ウィンドウで、[Example] を右クリックし、[削除] をクリックします。次のメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。
この項目を削除しますか?
注: この手順では Content ディレクトリやそこに含まれるファイルは削除されません。
-
-
デフォルトの Web サイトを再起動する:
[既定の Web サイト] を右クリックし、[開始] をクリックします。 既定の Web サイトが再開します。
関連情報
ASP アプリケーションの関連情報については、IIS 5.0 マニュアルを参照してください。 IISがインストールされている場合は、Internet Explorerを起動してから、次のトピックを参照してください。
http://localhost/iisHelp/iis/misc/default.asp Microsoft ASP の関連情報については、以下のマイクロソフト Web サイトを参照してください。
http://msdn2.microsoft.com/ja-jp/library/ms972347.aspx スクリプトの関連情報については、以下のマイクロソフト Web サイトを参照してください。