ここでは、Microsoft Excel の GAMMA.DIST 関数の構文および使用法について説明します。
ガンマ分布関数の値を返します。 この関数を使うと、正規分布に従わないと見られる変数の分析を行うことができます。 ガンマ分布は待ち行列分析などでよく使用されます。
書式
GAMMA.DIST(x,α,β,関数形式)
GAMMA.DIST 関数の書式には、次の引数があります。
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X 必ず指定します。 分布の評価に使用する値を指定します。
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α 必ず指定します。 分布に対するパラメーターを指定します。
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β 必ず指定します。 分布に対するパラメーターを指定します。 β= 1 の場合、標準ガンマ分布の値が返されます。
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関数形式 必ず指定します。 計算に使用する関数の形式を論理値で指定します。 累積が TRUE の場合は、GAMMA.DIST によって累積分布関数が返されます。FALSE の場合は、確率密度関数が返されます。
解説
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x、α、β に数値以外の値を指定すると、エラー値 #VALUE! が返されます。
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x < 0 の場合は、エラー値 #NUM! が返されます。
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α ≦ 0 または β ≦ 0 の場合は、エラー値 #NUM! が返されます。
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ガンマ確率密度関数は、次の数式で表されます。
また、標準ガンマ確率密度関数は、次の数式で表されます。
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α = 1 の場合は、次の式で表される指数分布となります。
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正の整数 n に対して、α = n/2、β = 2、関数形式 = TRUE の場合は、自由度 n における (1-CHISQ.DIST.RT(x)) と同じ値になります。
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α が正の整数の場合は、アーラン分布とも呼ばれます。
使用例
次の表のサンプル データをコピーし、新しい Excel ワークシートのセル A1 に貼り付けます。 数式を選択して、F2 キーを押し、さらに Enter キーを押すと、結果が表示されます。 必要に応じて、列幅を調整してすべてのデータを表示してください。
データ |
説明 |
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---|---|---|
10.00001131 |
関数に代入する値 |
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9 |
分布の α パラメーター |
|
2 |
分布の β パラメーター |
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数式 |
説明 |
結果 |
=GAMMA.DIST(A2,A3,A4,FALSE) |
FALSE の累積引数を持つ A2、A3、A4 の中の x、α、β の値を使った確率密度を計算します。 |
0.032639 |
=GAMMA.DIST(A2,A3,A4,TRUE) |
A2、A3、A4 の x、アルファ、およびベータ値を使用した累積分散。TRUE の累積引数。 |
0.068094 |