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概要

本資料には、Microsoft Lync Server 2010、Lync Server 2013、Skype for Business Server 2015、Skype for Business Online のプレゼンス情報カテゴリから LastActive 属性を削除する方法が記載されています。

注: Lync Server のプレゼンス スキーマには、ユーザーが退席中またはオフラインとなっている時間を計算し、また表示するメソッドが含まれています。これは Last Active と呼ばれます。LastActive 属性は、プライバシー関係が “仕事仲間”、“ワークグループ”、“友人および家族” となっているユーザーからのみ、プレゼンス情報を返します。Lync Server におけるプレゼンス情報の詳細は、「参考資料」セクションを参照してください。

はじめに

Lync Server は各ユーザーの様々なプレゼンスの LastActive タイム スタンプを常に計算しており、データベースに保存しています。LastActive プレゼンス情報は、別ユーザーからの各個人プレゼンス情報の照会および通知を行うために取得されます。これは、ユーザーに割り当てられたアクセス レベルに応じて実行されます。LastActive プレゼンス情報の構成は、以下の理由によって変更されています。

  • LastActive が仕事場での正確なプレゼンス情報を反映していると解釈され、その情報に頼ったユーザーが遠隔の従業員の行動を誤解する。ただし、一部の国ではこの機能は利用できません。

  • 業務上の理由から、LastActive プレゼンス情報にユーザーの退席中またはオフラインの期間を表示できない。

注: Lync Server で計算されるプレゼンス データには、各ユーザーのエンドポイントの状態履歴が含まれます (ユーザーが複数のエンドポイントにサインインした場合)。各エンドポイントの状態は、システム イベント (ログオン、ログオフ、ワークステーションのロック、ロック解除、ネットワーク接続イベントなど)、設定したタイムアウト、予定された会議、ユーザーの作業に応じて自動的に変更されます。各エンドポイントの状態は、ユーザーが手動で変更することも出来ます。このような場合、LastActive プレゼンス情報がユーザーの状態を正確に示しているとは限りません。LastActive プレゼンス情報は、ユーザーの在席情報と連絡可能であるかどうかを示すことのみを意図しています。

解決方法

For Lync Server 2010, Lync Server 2013, or Skype for Business Server 2015

Lync Server 2010 で、プレゼンス情報カテゴリから LastActive 属性を削除する場合は、以下の更新プログラムをインストールする必要があります。

2701585: Lync Server 2010 の累積的な更新プログラムの説明: 2012 年 6 月 (英語)
LastActive 属性を削除するには、以下の手順に従って LastActive 属性を削除するサーバーの各インスタンス上に構成ファイルに構成エントリを追加してください。

  1. テキスト ファイルを作成し、名前を “Rtcaggregate.exe.config” とし、以下の構成エントリを入力します。

    <configuration>
    <appSettings>
    <add key="PublishLastActive" value="false" />
    </appSettings>
    </configuration>
  2. 以下のフォルダーにファイルを保存します。

    • Lync Server 2010: %Installation Folder%\Microsoft Lync Server 2010\Server\Core\

    • Lync Server 2013: %Installation Folder%\Microsoft Lync Server 2013\Server\Core\

    • Skype for Business Server 2015: %Installation Folder%\Skype for Business Server 2015\Server\Core\

  3. このファイルを、LastActive 属性を削除するプール内の各フロントエンド コンピューターの、手順 2 で指定したパスにコピーします。

  4. フロントエンド サーバー サービス (RtcSrv or RtcHost) を再起動し、変更を適用します。

注: この解決方法は、更新プログラムが適用された後に発行される新しいデータのみに影響します。それ以前のデータを復旧することはできません。LastActive 属性を削除するには、ユーザーが手動でプレゼンス情報を変更するか、サインインする必要があります。

For Skype for Business Online

Skype for Business Online では、以下の手順に従ってテナント管理者が リモート PowerShell を用いることで LastActive 属性を削除することができます。

  1. Skype for Business Online を管理できるよう、コンピューターを構成します。「Windows PowerShell による Lync Online の管理」を参照してください。

  2. Skype for Business Online の Windows PowerShell セッションを開始します。

  3. Get-CsUserServicesPolicy コマンドレットを実行して、テナントに割り当てられている現在の LastActive 属性ポリシーを確認します。以下のような結果が表示されます。

    PS C:\Users\TenantAdmin> Get-CsUserServicesPolicy
    Identity : Global
    UcsAllowed : False
    MigrationDelayInDays : 0
    EnableAwaySinceIndication : True
  4. 以下のコマンドレットを実行して LastActive 属性を無効にします。 Set-CsUserServicesPolicy -EnableAwaySinceIndication:$false 注: 統合連絡先ストアに関する警告が表示される場合がありますが、無視しても問題はありません。

  5. LastActive 属性ポリシーを再度確認します。以下のような結果が表示されます。

    PS C:\Users\bdeakyne> Get-CsUserServicesPolicy
    Identity : Global
    UcsAllowed : False
    MigrationDelayInDays : 0
    EnableAwaySinceIndication : False

注:

  • LastActive 属性は数時間後に無効となります。

  • LastActive 属性がプレゼンス情報から削除される前に、ユーザーは再起動する (手動でプレゼンスを変更するか、サインインし直す) 必要があります。

  • 発行者が再発行した後、サブスクライバーは LastActive 属性が表示されなくなる前にサインインし直す必要があります。

  • Skype for Business Online には古いまたは不正確な LastActive 情報が時折表示されるという既知の問題もあります (「既知の問題」セクション参照)。


回避策

ユーザーは別のユーザーとのプライバシー関係を [外部連絡先] に変更することでも、この問題を回避できます。この構成にすると、別のユーザーに表示される情報は、その他のプライバシー関係で表示される情報よりも少なくなります (例: 会議の件名や場所は表示されません)。

Known issues

Skype for Business Server 2015 および Skype for Business Online では、LastActive 属性により古い情報 (例: 昨日オンライン状態であった仕事仲間のプレゼンスが “オフライン (88 日)” と表示される) が表示される場合があります。この動作は、LastActive 属性を無効にした場合でも発生する場合があります。

詳細は、3052687 「Skype for Business Online で LastActive が誤ったステータス情報を提供する」を参照してください。

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