この記事では、Microsoft Access 2013 と Access 2010 の間で変更された機能について説明します。 さらに、これらの変更が Access データベースに与える影響について説明し、削除された機能の代替方法について説明します。
注: Access 2007 から切り替える場合は、Access 2007 と Access 2010 の間の大きな変更について説明している記事「Access 2010 で廃止、変更される機能」を参照してください。
機能 |
説明 |
置き換え |
追加情報 |
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Access データ プロジェクト (ADP) |
Access データ プロジェクト ファイルを開く機能は、完全に削除されています。 |
Access 2013 の SQL 対応データベースは、ADP のメリットの大部分を引き継ぎます。 ADP の代替方法を次に示します。
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Access による Jet 3.x IISAM のサポート |
Access 97 データベースは、Access 2013 では開くことができなくなりました。 ファイルをアップグレードする必要があります。 これを行うには、Access 2010 または Access 2007 でファイルを開き、.accdb ファイル形式で保存した後、Access 2013 で開きます。 この変更は、Access 97 データベースにリンクされているデータベースにも影響します。 |
デスクトップ データベースの形式には、ACCDB をお推めします。 Access 97 データベース ファイルを、Access 97 より新しく Access 2013 よりも前のバージョンの Access で開き、Access 2000 より前のバージョンに変換します。 Access 2013 は Access 2000 から Access 2010 までのバージョンをサポートします。 |
Jet 3.x IISAM ドライバーのサポートが削除されたのは、このドライバーが提供されなくなったためです。 |
ピボットグラフとピボットテーブル |
Access 2013 には、ピボットグラフとピボットテーブルを作成するためのオプションはありません。これは、Office Web コンポーネントがサポートされなくなったためです。 |
Excel の拡張されたピボットグラフとピボットテーブルの機能を使用します。 ピボットグラフ以外のグラフで、MSGraph コンポーネントを使用するグラフは、引き続き Access 2013 で使用できます。 グラフ ウィザードによって作成されたグラフは、引き続きサポートされます。 |
Office Web コンポーネントライフ サイクルの背景については、次のブログ投稿「ロードマップ」Office Web コンポーネント参照してください。 |
データのテキスト型とメモ型 |
データのテキスト型とメモ型は、その名前が変更され、機能がわずかに変更されています。 |
テキスト型は "ショート テキスト" という名前に変更されています。 デスクトップ データベースのショート テキスト フィールドには最大 255 文字を格納できます。 Access アプリでは、既定の文字制限は 255 ですが、フィールドのプロパティで 4000 まで増やすことができます。 メモ型は "ロング テキスト" という名前に変更されています。 デスクトップ データベースのロング テキスト フィールドには最大でおよそ 1 GB、Access アプリでは最大 2^30-1 バイトのデータを格納できます。 |
デスクトップ データベースでは、ロング テキスト フィールドは、リッチ テキストを格納するように構成できます。 ただし、[リッチ テキスト] オプションは、Access アプリでは使用できません。 |
Access から削除された dBASE のサポート |
dBASE のサポートは削除されました。外部 dBASE データベースに接続することはできなくなりました。 |
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"スマート タグ" プロパティ |
スマート タグ (操作タグ) はサポートされなくなりました。 |
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Access データ コレクション |
Access 2013 では、新しいデータ収集フォームの作成はサポートしません。 ただし、Access の旧バージョンで作成されたデータ収集フォームは処理します。 |
該当なし |
データ収集機能を使用すると、データ収集フォームが作成され、これらのフォームをメール メッセージとして送信できました。 これらのメール メッセージが返されたとき、そのデータが処理され、Access データベースに格納されていました。 |
Access 2003 のツール バーとメニュー |
Access 2013 では、Access 2007 および Access 2010 とは異なり、リボン インターフェイスをバイパスして Access 2003 のツール バーとメニューを表示することはできなくなりました。 ただし、[アドイン] タブに表示するか、ユーザー設定のリボン グループまたはクイック アクセス ツール バーに追加できます。 |
Access 2003 のツール バーとメニューは、リボンの [アドイン] タブに表示されます。 ユーザー設定のリボン グループへの追加もサポートされます。 RibbonX と XML を使用して、デスクトップ データベース用のユーザー設定のリボンを作成することもできます。 |
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Access の [レプリケーションのオプション] |
.mdb ファイルを Access 2010 以前のバージョンで開くと、[データベース ツール] タブに [レプリケーションのオプション] が表示されました。 Access 2013 では、これらのオプションは使用できません。 |
該当なし |
レプリケーションに対するサポートは、Access 2013 では完全に削除されています。 |
Access でのソース コード管理 |
ソース コード管理アドインによって、Microsoft Visual SourceSafe やその他のソース コード管理システムを統合して、クエリ、フォーム、レポート、マクロ、モジュール、データをチェックイン/チェックアウトできます。 Access 2013 では、デベロッパー ソース コード管理はアドインとして使用することはできません。 |
該当なし |
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Access の 3 段階のワークフロー |
ワークフローのエントリ ポイントは、使用できなくなりました。 ユーザー インターフェイス マクロでは Workflow コマンドは使用できません。 StartNewWorkFlow タスクまたは Workflow タスクを使用する UI マクロを含む既存の Access 2010 データベースを Access 2013 で開いた場合は、警告が表示されます。 |
該当なし |
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Access のアップサイジング ウィザード |
アップサイジング ウィザードを使用して、Access データベース テーブルを新しいまたは既存の Microsoft SQL Server データベースにスケール アップできます。 このウィザードは、Access 2013 では削除されています。 |
この操作を行うには、SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザード (SQL Server Management Studio 内) を実行して、Access テーブルを SQL Server データベースにインポートします。 その後、新しいユーザー設定の Access Web アプリを作成し、テーブルを SQL Server から Web アプリにインポートします。 |
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Access パッケージ ソリューション ウィザード |
パッケージ ソリューション ウィザードは削除されています。 パッケージ ソリューション ウィザードでは、Access Runtime と一緒に Access デスクトップ データベース ファイルをパッケージ化し、ファイルを他のユーザーに配布できました。 |
Access 2013 では、他のユーザーに配布するためにデスクトップ データベースをパッケージ化する代わりに、Access アプリを作成できます。 Access アプリをパッケージとして保存して、Office App Marketplace または社内用のカタログに送信できます。 Access 2013 のフル バージョンがインストールされていない可能性がある他のユーザーと共有するデスクトップ データベースを作成する場合は、データベースを他のユーザーに提供し、Microsoft Access 2013 ランタイムをダウンロードさせることができます。 |