現象

DHCP サーバーに "bad_address" エントリが作成されることがあります。この問題は、次の場合に発生する可能性があります。

  • 1 つのマルチホーム DHCP クライアントと 1 つの DHCP サーバーが存在します。

  • DHCP クライアントのネットワーク アダプタと DHCP サーバーのネットワーク アダプタが、どちらも同一のセグメントに接続されています。

  • DHCP クライアントの両方のネットワーク アダプタが IP アドレスを自動的に取得するように構成されています。

  • DHCP サーバー上で、競合の検出が有効になっています。

次のコマンドを DHCP クライアント上で実行すると、DHCP サーバー上に "bad_address" エントリが 1 つ作成されます。

ipconfig /releaseipconfig /renew このアドレスは、DHCP クライアントの 2 番目のネットワーク アダプタに以前割り当てられていた IP アドレスです。この 2 つのコマンドを再度実行すると、もう 1 つの "bad_address" エントリが DHCP サーバー上に作成されます。このようにして、範囲内の利用可能な IP アドレスがすべて無効なアドレスになる可能性があります。これが原因で、DHCP サーバーが機能しなくなることがあります。

原因

nnn.nn.1.1 が、DHCP クライアントの 1 番目のネットワーク アダプタに割り当てられていて、nnn.nn.1.2 が DHCP クライアントの 2 番目のネットワーク アダプタに割り当てられているとします。DHCP クライアント上で次のコマンドを実行しても、nnn.nn.1.1 は DHCP クライアントの 1 番目のネットワーク アダプタに割り当てられたままです。

ipconfig /releaseipconfig /renew DHCP サーバーは、nnn.nn.1.2 を 2 番目のネットワーク アダプタに割り当てようとします。DHCP サーバー上で競合の検出が有効になっているため、nnn.nn.1.2 を DHCP クライアントの 2 番目のネットワーク アダプタに割り当てる前に、DHCP サーバーは nnn.nn.1.2 に ping します。そのため、DHCP サーバーは DHCP クライアントの 2 番目のネットワーク アダプタの MAC アドレスに ICMP ECHO パケットを送信します。 DHCP クライアントは ICMP ECHO パケットを受信し、それを上位層に渡します。次に DHCP クライアントは、ICMP ECHO 応答パケットを 1 番目のネットワーク アダプタから DHCP サーバーに返送します。それで、DHCP サーバーは nnn.nn.1.2 を bad_address としてマークします。

解決方法

Service Pack の情報

この問題を解決するには、Microsoft Windows 2000 の最新の Service Pack を入手します。関連情報を参照するには、以下の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) をクリックしてください。

260910 最新の Windows 2000 Service Pack の入手方法

修正プログラムの情報

マイクロソフトでは、現在この問題を修正する修正プログラムを提供中ですが、修正プログラムはこの資料に記載された問題のみを修正することを目的としており、障害があったコンピュータに対してのみ適用することを推奨します。この修正プログラムは、今後さらにテストを行う場合があります。この問題で深刻な影響を受けていない場合は、この修正プログラムが含まれる次の Windows 2000 Service Pack がリリースされるまで待つことを推奨します。この問題を解決するには、Microsoft Product Support Services にお問い合わせのうえ、修正プログラムを入手してください。Microsoft Product Support Services の電話番号一覧およびサポート料金については、次のマイクロソフト Web ページを参照してください。

http://support.microsoft.com/contactus/?ws=support注 : Microsoft Support 担当者が、特定の更新プログラムを適用することにより問題が解決されると判断した場合、まれに通常サポート依頼にかかる料金が免除されることがあります。ただし、特定の更新プログラムの対象とならない追加の質問および問題については、通常のサポート料金が適用されます。修正プログラム (英語版) のファイル属性は次表のとおりです。ただし、これより新しい修正プログラムがリリースされている可能性もあります。各ファイルの日付および時刻は、世界協定時刻 (UTC) で示されています。ファイル情報に表示される時刻は、ローカル時刻に変換されています。UTC とローカル時刻との時差を確認するには、コントロール パネルの [日付と時刻] の [タイム ゾーン] タブを使用してください。 日付 時刻 バージョン サイズ ファイル名 -------------------------------------------------------- 04-Sep-2002 06:11 5.0.2195.6044 118,896 Afd.sys 04-Sep-2002 09:07 5.0.2195.6020 105,232 Msafd.dll 04-Sep-2002 09:07 5.0.2195.6045 313,296 Tcpip.sys 30-Jul-2001 12:15 5.0.2195.3988 16,240 Tdi.sys 04-Sep-2002 09:07 5.0.2195.4874 17,680 Wshtcpip.dll

状況

マイクロソフトでは、この問題をこの資料の対象製品として記載されているマイクロソフト製品の問題として認識しています。この問題は、Microsoft Windows 2000 Service Pack 4 で最初に修正されました。

詳細

Windows 2000 Datacenter Server 用の修正プログラムの入手方法を参照するには、以下の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) をクリックしてください。

265173 Datacenter Program と Windows 2000 Datacenter Server

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