Lync 2013 は、すっきりした外観に一新され、よりすばやく簡単にコミュニケーションできるようになりました。また、常設チャット ルーム、共有ノート、モバイル機能などの新機能により、オフィス、自宅、外出先など、どこにいても Lync を個人のワークフローに合わせて利用できるようになりました。
このページでは、新しいクイック Lync メニュー、お気に入りグループ、会話のタブ表示、ビデオ機能、会議のコントロールなどについて学ぶことができます。
お勧めの機能を使ってみる
クイック Lync を使ってすっきりした外観に
クイック Lync メニューを採用したことによって、機能が増えたにもかかわらず、外観はすっきりとしています。クイック Lync メニューでは、連絡先の写真をポイントすると複数のボタンが表示されます。これを 1 回クリックするだけで、チャット、通話、ビデオ通話を開始したり、連絡先カードを表示できます。その他のオプションを表示するには、右側にある 3 点リーダーをポイントします。
[常設チャット ルーム] は、アクティビティ フィードに代わって導入された機能です。[チャット ルーム] ボタンを使えば、チャット ルームやトピック フィードにすばやくアクセスできます。
新しい [全画面表示] アイコン を使うと、Lync ウィンドウを画面全体に拡大できます。
[連絡先の追加] を使うと、連絡先リストを簡単に作成できます。
常設チャット ルームとトピック フィード
Lync 2013 には、選択した友人や仕事仲間との間で継続的にディスカッションできる常設チャット ルームがあります。[チャット ルーム] をクリックすると、チャット ルームの検索、チャット ルーム アクティビティの監視、メッセージの読み取り、投稿を行うことができます。
作成したチャット ルームのプライバシー レベルは、次のいずれかに設定できます。
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[オープン]: チャット ルームでは、全ユーザーがメッセージを検索、読み取り、投稿できます。メンバーシップは必要ありません。
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[クローズ]: チャット ルームでは、メッセージを全ユーザーが検索できますが、読み取りと投稿はメンバーのみが実行できます。(既定)
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[シークレット]: メンバーのみが見ることができます。
チャット ルームに入ると、上部の写真によってメンバーとそのプレゼンス状態が示されます。また、写真をポイントし、下矢印をクリックすると、メンバーの連絡先カードが表示されます。
いずれかのチャット ルームのメンバーが特定の語を含む投稿を行った場合に通知されるよう、トピック フィードを作成することもできます。
[常設チャット] オプション ページで、メンバーがチャット ルームでメッセージを投稿したときに実行される通知アラートとサウンドを設定できます。
お気に入りを集める
新しい [お気に入り] グループを使うと、よく連絡するメンバーのリストを作成してすばやくアクセスできます。連絡先を右クリックし、ドロップダウン リストで [お気に入りに追加] をクリックするだけです。
新しい表示オプション
連絡先ビューでは、多くの新しい表示オプションを選べます。
[グループ] をクリックすると、定義したグループ別に連絡先とチャット ルームが表示されます。[状態] をクリックすると、状態 (オンライン、退席中、使用不可、不明) 別に連絡先が表示されます。[リレーションシップ] をクリックすると、連絡先に対して定義したプライバシー関係別に連絡先が表示されます。[新規] をクリックすると、連絡先リストへの登録を希望したユーザーのリストが表示されます。
新しい [連絡先リスト] オプション ページを使うと、連絡先を並べ替えて表示する方法を設定できます。連絡先の写真が表示される、2 行にわたる拡張ビューを選ぶことも、1 行だけの狭いビューを選ぶこともできます。また、連絡先はアルファベット順や状態順でも並べ替えできます。
会話のタブ表示
会話のタブ表示の新機能によって、すべての通話、インスタント メッセージ (IM)、チャット ルームを 1 つの会話ウィンドウに表示できるようになりました。会話ウィンドウの左側に並んだタブによって、アクティブなすべての会話の表示を簡単に切り換えることができます (それぞれの会話を個別のウィンドウに表示したい場合は、[連絡先リスト] オプション ページでそのオプションを選択できます)。
[別ウィンドウで表示] を使うと、個々の会話を別のウィンドウに表示して、自由にサイズを変更できます。後で、[元のウィンドウに戻す] を使って、この別のウィンドウをメインの会話ウィンドウに戻します。この [別ウィンドウで表示]/[元のウィンドウに戻す] 機能は、ビデオやコンテンツが表示される会議でも使えます。
ユーザーがサインアウトして再度サインインした場合でも、会話の状態は記憶されています。
会話ウィンドウの下部にあるアイコンを使うと、IM 会話に他のユーザーを追加したり、IM 会話を音声通話やビデオ通話、ファイル共有ツールや Web 会議ツール (ホワイトボード、会議のメモ、共有ノート、添付ファイル) を使ったプレゼンテーションにアップグレードすることが簡単にできるようになります。アイコンをポイントすると、通信モードと利用可能なオプションが表示されます。アイコンをクリックすると、IM がそのモードに変換されます。
新しいビデオ機能
クイック Lync メニューを使うと、連絡先とのビデオ通話をたった 1 回のクリックで開始できます。
ビデオ通話をかけたり受けたりする前に、招待に含まれるご自身のビデオのプレビューを表示できます。
新しいギャラリー ビューを使うと、ビデオ会議の全参加者が自動的に表示されます。ビデオが利用可能でない場合は、発言者の写真が表示されます。ギャラリーのコントロールによって、参加者の名前を表示したり、アクティブなスピーカーを識別したりすることができます。ギャラリーでは、活発に発言している参加者のビデオが目立つように上部の列に表示され、あまりアクティブでない参加者については写真が下部の列に表示されます。
ビデオ会議の参加者が 5 人を超える場合は、一番上の列に最もアクティブな 5 人の参加者のビデオ ウィンドウが表示され、その他の参加者は写真が下部に表示されます。常に表示しておきたい参加者を 1 人以上選ぶこともできます。
組み込みのアクセシビリティ
Lync で高 DPI がサポートされるようになりました。これにより、テキストやグラフィックの 1 インチあたりのドット数を 125% や 150% に拡大することができます。またハイ コントラストのサポートによって、Windows で別のハイコントラスト テーマを使用している場合であっても、Lync を目立たせることができます。
また、Lync では現在、重要な機能向けに 100 個を超えるキーボード ショートカットが用意されており、マウスを使わずに直接それらの機能にアクセスできます。たとえば、Alt + C を押して呼び出しを承認したり、Alt + I を押して呼び出しを無視することができます。その際、タブを移動したり、フォーカスを設定したりする必要はありません。また、キーボードを使用して通話を終了したり (Alt + Q)、OneNote を開始したり (Ctrl + N)、[ツール] メニューを開いたり (Alt + T) することもできます。
Lync 2013 では多くの部分でスクリーン リーダーがサポートされており、通知、着信要求、インスタント メッセージはすべて音声で読み上げることができます。
新しい会議機能
ワンクリックのみで Lync 会議に参加する
オフィスにいるか外にいるかに関係なく、シングル クリックかシングル タッチを行うだけで Lync 会議に参加できます。ダイヤルイン番号やパスコードを書き留めたり記憶する必要がなくなりました。コンピューターの Outlook の会議の通知や、Windows Phone、iOS、Android デバイスの予定表ペインや会議ペインから、[Lync 会議への参加] をクリックするだけです。
ミーティング スペース オプション
会議をスケジュールする場合、独自の専用スペースを選んだり、新しい ID とパスワードで新しい会議室を登録することができます。これによって、要件、会議の種類、または参加者に合わせて、より適した会議のオプションをカスタマイズできます。たとえば、外部からの参加者や特定の発表者がいる場合や検討する情報の機密性が高い場合は、より制御されたミーティング スペースを作成するとよいでしょう。
会議の種類によって、会議のスケジュール時に、発言者以外の参加者をミュートにしたり、ビデオ共有を許可するか禁止するかを決定できるようになりました。これらのオプションは、[会議オプション] ページで利用でき、参加者が 20 人を超える会議で使うことをお勧めします。
拡張された会議のコントロール
会議室での音声コントロールが使いやすくなり、ご自身の声のミュートやミュート解除、オーディオ デバイスの変更、別の電話番号へのシームレスな転送ができるようになりました。
[発表] メニューを使うと、デスクトップ、PowerPoint プレゼンテーション、投票、ホワイトボード、OneNote などのすべての発表可能なコンテンツに 1 か所からアクセスできます。
会議では、コンテンツが共有されるたびに、わかりやすいポップアップで通知されます。
複数のプログラムを使う場合は、共有する複数のプログラムを選べます。
ビデオ クリップを含むプレゼンテーションをアップロードできるようになりました。単にその PowerPoint プレゼンテーションをアップロードするだけです。スライドをポイントすると、再生、一時停止、音声の調整のためのビデオ コントロールを表示することができます。
別の参加者が PowerPoint のスライド セットで発表している間、スライドをプライベートで表示する、発表者のビューに戻る、プレゼンテーションを引き継いで一緒に発表するなどの操作を実行できます。
会議の発表者は、ビデオの送信を許可または禁止することができます。[出席者のビデオを禁止する] をオンにすると、ビデオ共有を発表者のみに制限できます。このオプションは、会議が大規模で、アクセスを発表者のみに制限する必要がある場合に役立ちます。
[名前の非表示] を使って、写真やビデオの下に参加者の名前を表示しないようにできます。
他のすべての発表者を一括で出席者に変更するには、[全員を出席者にする] をクリックします。
任意のレイアウトを選ぶ
[レイアウトを選択します] を使うことで、会議の種類によって、コンテンツや発表者、会議参加者の特定のビューを選べます。
ギャラリー ビューは、すべての参加者の写真やビデオを表示します。スピーカー ビューは、発表者のビデオまたは写真 (会議ウィンドウの右下隅に表示) と、会議の内容を表示します。プレゼンテーション ビューは、会議のコンテンツだけを表示します。コンテンツは完全に表示できますが、参加者は表示しません。コンパクト表示は、参加者の写真だけを表示します。連絡先の情報を表示するには、写真にマウス カーソルを合わせます。
会議を記録すると、記録内容は Windows Media Player で再生されるフォーマット (MP4) で自動的に保存されます。記録したファイルを共有場所に置くことによって、他の人にも見てもらうことができます。
共有ノートによる簡単な共同作業
OneNote によって、会議中に共同作業ができるようになりました。共有ノートブックを使うと、会議中にリアルタイムで会議参加者と共同でノートブックを編集したり、会議の後で個人的に使うためのノートを取ったりできます。OneNote 共有機能は、後で書き写すときの間違いを減らすと共に、コミュニケーションとフォローアップをシンプルにします。
すべてのチーム メンバーは、共有ノートにアクセスして、情報を寄稿したり、アイデアを練ったり、ノートブック ページを仮想ホワイトボードとして使ったりすることができます。OneNote ウィンドウは自動的に会議ウィンドウに固定され、会議の参加者と共有コンテンツは自動的にノートに追加されます。
[プレゼンテーション用コンテンツの管理] メニューを使って、権限の変更や、コンテンツの名前の変更や削除を行うことができます。
Lync でユーザーがプレゼンテーションを行っていることが検出されると、ユーザーに [応答不可 - 発表中] プレゼンス状態が自動的に割り当てられます。これによって、IM や会議の邪魔となるその他のコミュニケーションが表示されなくなります。
Lync Web App
Lync Web App を使うことで、PC ユーザーと Mac ユーザーが、Web ブラウザー内から Lync 会議に参加できるだけでなく、以下のような完全な Lync 会議エクスペリエンスを提供できるようになりました。
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HD ビデオ: Lync の動画の品質が高まり、参加者が発表者の意図をよく理解できるようになります。
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ボイス オーバー IP (VoIP): 通話料なしで、どこからでも会議に接続できます。
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インスタント メッセージング: 喫茶店や電車内にいるときなど、必要な場合に音を出さずにコミュニケーションを行えるようにします。
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デスクトップ、アプリケーション、PowerPoint 共有: コンテンツを他の会議参加者に表示でき、円滑に共同作業を続けることができます。
どこからでもアクセス可能
Lync では、名前で連絡を取れるようにすることで、インターネットや携帯電話のアクセスがある場所ならどこでも簡単にコミュニケーションできます。目的に応じてデバイスを切り替えられ、コンピューター、電話、ブラウザー、タブレット間で常に使い慣れた一貫したユーザー エクスペリエンスで操作できます。
Lync モバイル クライアント
Lync モバイル クライアントを使用することによって、どこにいてもWindows Phone、iPhone、iPad、Android デバイスを通じてプレゼンスを維持できます。連絡や割り込みが可能かどうかを示すことによって、時間をより上手に管理することができます。電子メールや IM、電話、電話会議への参加もワンタッチで実行できます。
Lync モバイル クライアントでは、デバイスが変わっても最高の生産性を上げることができます。仕事仲間のプレゼンスをリアルタイムで確認して、IM、電子メール、電話の中から最適な連絡方法を選べます。電話をかける場合、Lync はユーザーのエンタープライズ VoIP 番号を使うため、ユーザーが一貫した単一の ID で通信できると共に、通話料がかからないようにすることができます。
仮想プライベート ネットワーク (VPN) がなくても、組織のネットワークと携帯電話会社のデータ チャネルの両方で接続が可能です。パスコードや PIN を記憶していなくても、ワンタッチで電話会議に参加できます。
Lync モバイル クライアントでは、企業のディレクトリを検索し、他のネットワーク上にいるフェデレーションからの連絡先にアクセスできます。