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ここでは、Microsoft Excel の ZTEST 関数の書式および使用法について説明します。

z 検定の片側 P 値を返します。 ZTEST 関数は、指定した仮説の母集団平均 μ0 について、配列で指定されたデータの観測値平均 (観測された標本平均) よりも標本平均が大きくなる確率を返します。

数式で ZTEST 関数を使用して両側確率を計算する方法については、後述の「解説」を参照してください。

重要: この関数は、より精度が高く、その使い方をより適切に表す名前を持つ、新しい 1 つ以上の関数で置き換えられました。 この関数は下位互換性のために引き続き利用可能ですが、Excel の将来のバージョンでは利用できなくなる可能性があるため、今後は新しい関数を使用することを検討してください。

新しい関数の詳細については、「Z.TEST 関数」を参照してください。

書式

ZTEST(配列,X,[σ])

ZTEST 関数の書式には、次の引数があります。

  • 配列     必ず指定します。 x の検定対象となるデータを含む数値配列またはセル範囲を指定します。

  • X     必ず指定します。 検定する値を指定します。

  • σ     省略可能です。 母集団全体に基づく標準偏差を指定します。 省略すると、標本に基づく標準偏差が使用されます。

解説

  • 配列にデータが含まれていない場合、エラー値 #N/A が返されます。

  • σが指定されている場合、ZTEST 関数では次のような計算が行われます。

    数式

    σが省略されている場合は、次のような計算が行われます。

    数式

    ここで、x は標本平均 AVERAGE(配列)、s は標本に基づく標準偏差 STDEV(配列)、n は標本内の観測値の個数 COUNT(配列) です。

  • ZTEST は、基になる母集団の平均が μ0 であるとき、観測値 AVERAGE(配列) よりも標本平均が大きくなる確率を表します。 正規分布の対称性から、AVERAGE(配列) < μ0 である場合は、0.5 より大きい値が返されます。

  • 次の数式を使用すると、基になる母集団の平均がμ0 であるときに、AVERAGE(配列) よりもμ0 から (どちらかの方向に) 離れた標本平均が得られる両側の確率を計算できます。

    =2 * MIN(ZTEST(配列,μ0,σ), 1 - ZTEST(配列,μ0,σ)).

使用例

次の表のサンプル データをコピーし、新しい Excel ワークシートのセル A1 に貼り付けます。 数式を選択して、F2 キーを押し、さらに Enter キーを押すと、結果が表示されます。 必要に応じて、列幅を調整してすべてのデータを表示してください。

データ

3

6

7

8

6

5

4

2

1

9

数式

説明 (計算結果)

結果

=ZTEST(A2:A11,4)

仮説の母集団平均を 4 として、上のデータから z 検定の片側確率の値を求めます (0.090574)。

0.090574

=2 * MIN(ZTEST(A2:A11,4), 1 - ZTEST(A2:A11,4))

仮説の母集団平均を 4 として、上のデータから z 検定の両側確率の値を求めます (0.181148)。

0.181148

=ZTEST(A2:A11,6)

仮説の母集団平均を 6 として、上のデータから z 検定の片側確率の値を求めます (0.863043)。

0.863043

=2 * MIN(ZTEST(A2:A11,6), 1 - ZTEST(A2:A11,6))

仮説の母集団平均を 6 として、上のデータから z 検定の両側確率の値を求めます (0.273913)。

0.273913

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