概要
手動でレジストリ エントリを作成し、設定することで、Office とワードパッドで数式エディターを無効にする方法について説明します。
詳細情報
数式エディター (Microsoft 数式 3.0) は、Office 2007 より前のバージョンで作成された数式との互換性のために、Microsoft Office に含まれているコンポーネントです。 Microsoft Office 用のレジストリ エントリを手動で作成し、設定すると、数式エディター コンポーネントを無効にすることができます。 無効にすると、一部の数式オブジェクトが正しく機能しなくなり、使用できなくなることがあります。
次の情報を参考にして、レジストリ エントリの作成と設定を行ってください。
警告: レジストリ エディターの使い方を誤ると、深刻な問題が発生することがあります。最悪の場合、オペレーティング システムの再インストールが必要になることがあります。 マイクロソフトは、レジストリ エディターの誤用により発生した問題に関しては、一切責任を負わないものとします。 レジストリ エディターは、自己の責任においてご使用ください。 レジストリの編集方法の詳細については、レジストリ エディタ (Regedit.exe) のヘルプの「キーおよび値を変更する」、または Regedt32.exe のヘルプの「レジストリ情報の追加と削除」と「レジストリを編集する」を参照してください。
Microsoft Office (Word、Excel、PowerPoint、Publisher、Outlook、Visio) とワードパッド
Office のバージョン |
レジストリ サブキー |
Office 2007 以降 |
次のレジストリ サブキーの DWORD 値を変更します。 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Office\Common\COM Compatibility\{0002CE02-0000-0000-C000-000000000046}] "Compatibility Flags"=dword:00000400 次の エントリを削除します。 [HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{0002CE02-0000-0000-C000-000000000046}] [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\Equation.3] |
Office 2007 以降、x64 Windows 上の x86 Office |
次のレジストリ サブキーの DWORD 値を変更します。 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\Office\Common\COM Compatibility\{0002CE02-0000-0000-C000-000000000046}] "Compatibility Flags"=dword:00000400 次のエントリを削除します。 [HKEY_CLASSES_ROOT\WOW6432Node\CLSID\{0002CE02-0000-0000-C000-000000000046}] [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\Equation.3] |
数式エディター コンポーネントの削除の影響
次の表は、レジストリ サブキーが有効で、数式エディターが無効な場合に表示されるメッセージの一覧です。 Microsoft Office 2007 と他のバージョンの Office ではメッセージに違いがあります。
Office のバージョン |
実行する手順 |
メッセージ |
Office 2016、2013、2010 |
数式エディター 3.0 オブジェクトをダブルクリックして編集する 数式エディター 3.0 オブジェクトを右クリックして編集する |
"このファイルには、ポリシー設定が原因で無効になっているオブジェクトがあります" というメッセージが表示されます。 |
Office 2016、2013、2010 |
[挿入] > [オブジェクト] > [数式エディター 3.0] |
"このオブジェクトは、ポリシー設定が原因で挿入できません。" |
Office 2007 |
数式エディター 3.0 オブジェクトをダブルクリックして編集する 数式エディター 3.0 オブジェクトを右クリックして編集する |
"リンクされている外部の OLE ファイルへの参照がブロックされました。" |
Office 2007 |
[挿入] > [オブジェクト] > [数式エディター 3.0] |
"文書のこの場所にこのコンポーネントを挿入することはできません。" |
数式エディター コンポーネントを再度有効にする方法
数式エディターを再度有効にするには、以下の手順を実行する必要があります。
-
レジストリ エディターでレジストリ サブキーを削除します。
-
コントロール パネルで、インストールされている Office を修復します。 「Office アプリケーションを修復する」を参照してください。
Office のバージョン |
レジストリ サブキー |
Office 2007 以降のバージョン |
次のエントリを削除します。 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Office\Common\COM Compatibility\{0002CE02-0000-0000-C000-000000000046}] インストールされている Office を修復します。 |
Office 2007 以降、x64 Windows 上の x86 Office |
次のエントリを削除します。 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\Office\Common\COM Compatibility\{0002CE02-0000-0000-C000-000000000046}] インストールされている Office を修復します。 |